前回からの変化
前回(2026-10-28、前日)との比較である。前回は27日のNY市場までを扱った。今回は28日のNY市場からFOMC結果直後(日本時間29日3時台)までを扱う。東京・ロンドン時間の詳しい値動きは、今回も信頼できる出典を確認できなかった。
変わったこと(変化・新規)
- 前回「今夜の注目イベント」としたFOMCは据え置きとなった。声明は「インフレは依然高止まり」とし、クック氏とハマック氏の2人が0.25パーセントポイントの利上げを支持して反対した(みんかぶFX: FOMC声明全文)。反応は限定的だった
- ドル円は前回の157円台半ばから、158円台前半(29日3時台に158円30銭)へ小幅に上昇した(みんかぶFX: NY為替概況)
- 前回注目した英予算案は緊縮色の強い内容との見方に反し、大きな波乱なく通過した。ポンドドルは前回の1.3317ドルとほぼ同水準の1.3309ドルとなった(みんかぶFX: 英予算案)
- 12月の米利上げの織り込みは、前回の約80パーセントから約90パーセントへ上昇した(みんかぶFX: NY為替概況)
昨日と同じこと(継続)
- ユーロドルは1.11ドル台前半での推移が続き、29日3時台は1.1132ドルだった。前回の1.1135ドルとほぼ同じである(みんかぶFX: NY為替概況)
- 為替介入や当局の為替発言は、確認できた範囲では見当たらない
- 日銀会合(30日)とECB理事会(29日)を控え、結果待ちの地合いが続く
要因の連続性
- 継続要因: 12月の米追加利上げ観測がドルを支える構図は前回から続き、織り込みはさらに進んだ。フランスの財政不安がユーロの重しとなる点も継続している(みんかぶFX: ユーロの買戻し)
- 新規要因: FOMCで利上げ支持の反対票が2票出たことが、タカ派的な材料として加わった。英予算案が無難に終わりポンドの不安が後退したことも新しい動きである
- 解消した要因: 前回の焦点だったFOMC結果と英予算案という「結果待ち」の要素は、通過して解消した
為替サマリー
| 通貨ペア | 前回(28日朝) | 29日3時台 | 備考 |
|---|---|---|---|
| ドル円 | 157円台半ば | 158円30銭 | FOMC直後も反応は限定的 |
| ユーロドル | 1.1135ドル | 1.1132ドル | ECB理事会前 |
| ユーロ円 | 175円60銭 | 176円19銭 | ECB前の水準 |
| ポンドドル | 1.3317ドル | 1.3299〜1.3309ドル | 英予算案後 |
水準は日本時間29日0〜3時台の報道時点の値で、終値ではない。人民元とドル指数は今回も信頼できる数値を確認できなかった。前日比は前回レポートの水準との比較である。
ドル円の動き
東京時間とロンドン時間の値動きは、今回も確認できる出典がなかったため載せない。
NY時間は、FOMCが政策金利を据え置いたものの、市場の反応は限定的で、ドル円は158円台前半で推移した。結果発表直後の29日3時台は158円30銭である(みんかぶFX: NY為替概況)。FOMCでは、据え置き予想の中で利上げを支持する反対票が2票あった。反対が3票に増えるとの事前の見方より少なく、ハト派寄りの結果と受け取られた可能性もあるが、市場は大きく反応しなかった(筆者の整理)。
円安・円高の影響は両面ある。円安は輸出企業の業績や海外資産の円換算額を押し上げる一方、輸入物価を通じて家計の負担を重くする。円高はその逆に働く(筆者の整理)。
その他の主要通貨
- ユーロ: ユーロドルは1.1135ドル、ユーロ円は176円19銭、ユーロポンドは0.8373だった。ECBは据え置きが予想され、将来の利上げに含みを持たせる「タカ派的な据え置き」との見方がある。ただしそれだけではユーロの回復には不十分で、フランスの財政状況や国債の利回り格差が左右するとの指摘がある(みんかぶFX: ユーロの買戻し)
- ポンド: ヒーリー財務相は、財政規律を維持しつつ控えめな対策にとどめる予算案を示した。投資家に安心感を与え、ポンドドルは1.3309ドル、ポンド円は210円57銭へ戻した。英国債市場も落ち着いていた(みんかぶFX: 英予算案)
- 豪ドル・アジア通貨: 今回は信頼できる数値を確認できなかった
当局の姿勢と介入
28日から29日未明にかけて、財務省・日銀による為替に関する発言や、介入の実施・認否は、確認できた範囲では見当たらない。介入の事実は確認されておらず、市場の観測の記載も今回は確認できなかった。
FRBは声明で「インフレは依然高止まりしている」とし、追加の情報を集めたうえで政策を調整する姿勢を示した(みんかぶFX: FOMC声明全文)。日銀は30日(金)の会合で据え置きが予想され、12月の追加利上げが焦点とされる。
ポジションと相場観
円高側の見方: 日銀が12月の利上げに向けより強い姿勢を示せば、円高に振れやすいとの指摘が前回に続き出ている。今回、新しい発言者や根拠は確認できなかった。
円安・ドル高側の見方: 短期金融市場は12月の米利上げを約90パーセント織り込んでおり、金利差(日米の金利水準の差。大きいほど円売り・ドル買いが出やすい)の面からドル高を支えるとみられている(みんかぶFX: NY為替概況)。売買の推奨ではない。
IMM通貨先物(CFTCが毎週公表する、大口投機家の持ち高)の新しい値は確認できていない。
テクニカル分析(ドル円)
158円台前半は、10月に入って続く156円台後半から158円台後半のレンジの上寄りにあたる。160円は節目として意識され、日本の当局の発言が159円超えを抑えているとの見方がある。移動平均線(一定期間の平均値を結んだ線で、相場の方向感の目安)やRSIの最新値は、今回の出典では確認できなかった。
今夜の注目イベント
- ECB理事会(29日、日本時間夜): 据え置きが予想され、将来の利上げへの含みやフランスの財政不安への言及が焦点である(みんかぶFX: ユーロの買戻し)
- 日銀会合(30日): 据え置き予想の中で、総裁会見での12月利上げへの示唆が焦点である
- FOMC後のFRB高官発言: 12月の利上げ織り込みが約90パーセントに高まるなか、発言内容に注目が集まる(みんかぶFX: NY為替概況)

