前回からの変化

前回(2026-10-26、前日)との比較である。前回は23日(金)終値156円87銭で週末を越えた時点の記事だった。

変わったこと(変化・新規)

  • ドル円は23日終値156円87銭から、26日の東京時間に157円22銭まで上げた後156円65銭まで下げ、ロンドン時間に157円50銭付近へ上昇した。27日朝は157円台半ば(約0.6円高)で推移している(みんかぶFX、みんかぶFX)
  • ムーディーズがフランスの格付けを据え置き、財政懸念が後退してリスク警戒感が和らいだ。前回は触れていなかった新しい材料である(みんかぶFX)
  • ユーロドルは23日の1.1202ドルから1.1179ドルへ下落した。格付け据え置きの支援は一時的との見方である(みんかぶFX)
  • 前回の「今夜の注目」だった米2年債入札は、最高落札利回りが4.708%、応札倍率が2.59倍(前回2.63倍)だった(みんかぶFX)

昨日と同じこと(継続)

  • 日米欧の中銀会合を前に様子見という構図は続いている。ドル円は157円を中心に、週の序盤は動きにくい地合いである(みんかぶFX)
  • 為替介入や当局の為替発言は、確認できた範囲では見当たらない。ドル円が200日移動平均線(158円付近)を下回る状態も続いている

要因の連続性

  • 継続要因: 日銀の追加利上げ観測と、AI関連株の売りや中東情勢によるリスク回避の円買い期待。前回に続き、ドル円の上値を抑える材料として意識されている
  • 新規要因: フランスの格付け据え置きによるリスク後退と、ロンドン時間の米債利回りの回復。これらが円売り・ドル買いを支えた
  • 解消した要因: 前回挙げた「ホルムズ海峡再開の提案」をめぐる混乱は、26日夜にイラン、サウジアラビア、トルコ、パキスタンの4か国が協議継続で合意したと国営放送が伝えたことで、少なくとも対話の継続という形に整理された(みんかぶFX)

為替サマリー

通貨ペア 23日終値 26日の動き 27日朝の水準 備考
ドル円 156円87銭 156円65銭〜157円台半ば 157円台半ば 約0.6円高
ユーロドル 1.1202ドル 1.1180ドル台へ下落 1.1179ドル 21日線の1.1230ドル付近を下回る
ユーロ円 175円72銭 175円80銭〜176円40銭 176円15銭 木曜日以来の高値圏

水準は27日5時台(日本時間)の報道時点の値で、終値ではない。前日比は23日終値との比較であり、人民元とドル指数は今回も信頼できる数値を確認できなかった。ドル円の高値は報道により157円37銭から157円60銭近辺まで幅があるため、おおまかな水準として扱う(みんかぶFX、みんかぶFX)。

ドル円の動き

東京時間は157円00銭を中心にもみ合った。午前は仲値にかけてのドル買いと日経平均を受けたリスク回避の後退で157円22銭まで上げたが、株価が軟調に戻り米債利回りが低下して昼前に156円65銭まで下げ、午後は株の買い戻しで下げ止まった(みんかぶFX)。

欧州時間はドル高円安が優勢だった。ムーディーズのフランス格付け据え置きで財政懸念が後退し、独仏国債の利回り差が縮小して欧州株が堅調になり、リスク選好の円売りが進んで157円50銭付近まで上昇した(みんかぶFX)。

NY時間の序盤は、米IT大手の決算への否定的な反応とAI関連株の売りから、安全資産としての円の復活を期待する声も出た。その後はAI関連株が買い戻されて円高は一服し、157円台半ばで推移した(みんかぶFX、みんかぶFX)。

円安・円高の影響は両面ある。円安は輸出企業の業績や海外資産の円換算額を押し上げる一方、輸入物価を通じて家計の負担を重くする。円高はその逆に働く(筆者の整理)。

その他の主要通貨

  • ユーロ: ユーロドルは1.1179ドルまで下落し、21日線(直近21日間の平均的な水準。1.1230ドル付近)を下回った。仏独10年債の利回り差は高水準で、市場の関心は29日のECB理事会に移っている(みんかぶFX)
  • ポンド: ポンド円は210円付近での推移。29日の英予算案の公表まで様子見とされた(みんかぶFX)。英首相が将来のEU再加盟に言及したが、相場への影響は限定的だった(みんかぶFX)
  • 豪ドル・アジア通貨: 今回は信頼できる数値を確認できなかった

当局の姿勢と介入

26〜27日朝に、財務省・日銀による為替に関する発言や、介入の実施・認否は、確認できた範囲では見当たらない。介入の事実は確認されておらず、市場の観測の記載も今回は確認できなかった。

日銀は30日の会合で据え置きがほぼ確実視されており、年内の追加利上げを促す内容になるかが注目されている(みんかぶFX)。

ポジションと相場観

円高側の見方: 海外の大手銀のストラテジストは、2027年に向けて日銀がより強硬な姿勢を取ると確認できれば、円高の見方が固まると指摘した。対ユーロでの円買いを推奨する声もあり、ユーロ円は175円を下回る余地があるとされる(民間の見方であり、売買の推奨ではない)(みんかぶFX)。

円安・ドル高側の見方: 欧州の大手銀のストラテジストは、米中間選挙で共和党が大敗しても、通商政策は大統領令で進められ、戦時下で行政府の権限が広いことから、ドルの見通しが変わる可能性は低いとした(みんかぶFX)。

IMM通貨先物(CFTCが毎週公表する、大口投機家の持ち高)は今週分が未公表で、新しい値は確認できていない。

テクニカル分析(ドル円)

200日移動平均線(長期の平均的な水準で、売買の目安として使われる線)が158円付近にあり、157円台半ばの現水準はそのすぐ下で上値の目安となる。オプションの期日(特定の日に権利が失効する取引)として、26日に158円00銭(23.2億ドル)、27日に157円85銭(15.5億ドル)と158円00銭(12.7億ドル)があり、158円付近は上値が重くなりやすいとされる(みんかぶFX)。下値は前回示した156円付近が目安である。RSIの最新値は今回も出典で確認できなかった。

今夜の注目イベント

27日(火)は、日米欧の会合を前に様子見の日となりやすい。前回のレポートでは、27日にイスラエル総選挙が行われる予定とされていた。

  • 中東情勢: イラン、サウジアラビア、トルコ、パキスタンの4か国が協議継続で合意したと国営放送が伝えており、地政学リスクの動向が原油とドル円に影響しうる(みんかぶFX)
  • 今週の山場: 28日のFOMC(結果は日本時間29日午前3時)、29日のECB理事会と英予算案の公表、30日の日銀会合。ECBはフランス国債への対応を含め、ハト派姿勢か利上げに前向きかが焦点とされる(みんかぶFX)