前回からの変化
前回(2026-10-27、前日)との比較である。前回は27日朝のNY市場で157円台半ばだった。今回は27日のNY市場終盤までの動きを扱う。なお東京・ロンドン時間の詳しい値動きは、今回は信頼できる出典を確認できなかった。
変わったこと(変化・新規)
- ドル円は前回の157円台半ばから、NY時間に158円手前まで上昇した後、157円台半ばへ戻した。ドル高が下支えし、米株と原油の安定でリスク回避の円買いが一服した(みんかぶFX: 158円手前、みんかぶFX: NY為替概況)
- ユーロドルは前回の1.1179ドルから1.1135ドルへ下落した。前回は「1.11ドル台へ下落」だったが、今回は年初来安値1.1115ドルに迫った(みんかぶFX: ユーロドル)
- 米経済指標が出た。10月の消費者信頼感指数は91.7と予想81.0を大きく上回り、前回値は84.2だった(みんかぶFX: NY時間の発言・ニュース)
昨日と同じこと(継続)
- 日米欧の中銀会合を前に、結果待ちの地合いが続いている。FOMCとECB、日銀がいずれも据え置き予想という構図は前回から変わらない(みんかぶFX: NY為替概況)
- 為替介入や当局の為替発言は、確認できた範囲では見当たらない
要因の連続性
- 継続要因: ドル円は、AI関連株の動きによるリスク選好と回避の綱引きで動いた。前回に続き、AI関連株の買い戻しが円高の一服を支えた(みんかぶFX: NY為替概況)
- 新規要因: 米消費者信頼感の予想超えと、フランスの財政・政治不安の再燃。フランスでは財務相が予算を手続き的な手法で通す可能性に言及し、不信任の懸念が出ている。消費者信頼感指数も13年ぶりの低水準とされる(みんかぶFX: ユーロドル)
- 解消した要因: 前回挙げたムーディーズのフランス格付け据え置きによるユーロの一時的な支えは、財政不安の再燃で薄れた
為替サマリー
| 通貨ペア | 前回(27日朝) | 28日朝の水準 | 備考 |
|---|---|---|---|
| ドル円 | 157円台半ば | 157円台半ば(一時158円手前) | NY時間に上昇後に戻す |
| ユーロドル | 1.1179ドル | 1.1135ドル | 年初来安値1.1115ドル |
| ユーロ円 | 176円15銭 | 175円60銭 | |
| ポンドドル | 1.33ドル台前半 | 1.3317ドル | ポンド円210円27銭 |
水準は28日2〜5時台(日本時間)の報道時点の値で、終値ではない。人民元とドル指数は今回も信頼できる数値を確認できなかった。前日比は前回レポートの水準との比較である。
ドル円の動き
東京時間とロンドン時間の値動きは、今回は確認できる出典がなかったため載せない。
NY時間は、ドル高の動きがドル円を下支えし、日本時間28日4時台に158円手前まで上昇した。米株と原油が落ち着いたことで、リスク回避の円買いが後退したと説明されている(みんかぶFX: 158円手前)。その後は、IT大手の決算を受けて売られていたAI関連株が買い戻され、円高が一服して157円台半ばで推移した(みんかぶFX: NY為替概況)。
円安・円高の影響は両面ある。円安は輸出企業の業績や海外資産の円換算額を押し上げる一方、輸入物価を通じて家計の負担を重くする。円高はその逆に働く(筆者の整理)。
その他の主要通貨
- ユーロ: ユーロドルは1.1135ドルまで下げ、年初来安値の1.1115ドルに迫った。下値の目安は1.1110ドル付近とされる。ユーロ円は175円60銭、ユーロポンドは0.8365だった。背景はフランスの予算をめぐる政府と議会の対立で、消費者信頼感の悪化も重なっている(みんかぶFX: ユーロドル)
- ポンド: ポンドドルは1.3317ドル、ポンド円は210円27銭。28日の英予算案で、ヒーリー財務相は歳出を抑える緊縮色の強い内容を打ち出すとの見方がある。ストラテジストの間では年末にかけて1.30〜1.31ドルへ下落するとの予想が目立ち、オプション市場では下落に賭ける取引が約3分の2を占めるという(みんかぶFX: ポンド)
- 豪ドル・アジア通貨: 今回は信頼できる数値を確認できなかった
当局の姿勢と介入
27日から28日朝にかけて、財務省・日銀による為替に関する発言や、介入の実施・認否は、確認できた範囲では見当たらない。介入の事実は確認されておらず、市場の観測の記載も今回は確認できなかった。
日銀は30日(金)の会合で据え置きが予想されている。12月の追加利上げは織り込みが進んでいるとされ、総裁会見の表現が焦点である(みんかぶFX: 158円手前)。
ポジションと相場観
円高側の見方: 前回に続き、日銀がより強硬な姿勢を示せば円高の流れが強まるとの指摘が国際的なストラテジストから出ている(みんかぶFX: NY為替概況)。
円安・ドル高側の見方: FOMCでは据え置きが予想される一方、12月の追加利上げが約80パーセント織り込まれているとされ、ドルを支える材料と受け止められている。ただし結果は決定後の発言次第で、織り込みが崩れれば変動が大きくなる(売買の推奨ではない)(みんかぶFX: 158円手前)。
IMM通貨先物(CFTCが毎週公表する、大口投機家の持ち高)の新しい値は確認できていない。
テクニカル分析(ドル円)
158円は前回までに示された200日移動平均線(長期の平均的な水準で、売買の目安として使われる線)の水準と近く、一時158円手前まで上げた今回の動きはその手前で止まった形である。この線の水準自体は今回の出典では確認できていない。RSIの最新値も確認できなかった。
今夜の注目イベント
- 英予算案(28日): 緊縮色の強い内容になるとの見方があり、ポンドの動きに注目が集まる(みんかぶFX: ポンド)
- FOMC(28日、結果は日本時間29日午前3時): 据え置きが予想され、12月の利上げへの示唆が焦点である(みんかぶFX: 158円手前)
- 今週のその他: 29日のECB理事会、30日(金)の日銀会合。中東情勢では、イランのペゼシュキアン大統領がモスクワでプーチン大統領と会談したと伝えられており、地政学リスクの動向も意識される(みんかぶFX: NY時間の発言・ニュース)

