前回からの変化

前回(2026-10-21)との比較(週報のため、比較対象は1週間前)。

変わったこと(変化・新規)

  • 前回は衆院本会議で審議入りした段階だった消費税減税関連法案は、衆院財務金融委員会に移った。27日に参考人質疑があり、28日に農林水産委員会との連合審査を行うことで与野党が合意していた。与党は30日の質疑を提案したが、野党は所得に応じた支援金の対象などを示すよう求めている(審議入り→委員会審議、NHKニュース、NHKニュース)。
  • 参院の野党6党は27日、特別委員会を設置しない限り審議入りを認めないとの認識で一致した。前回は「参院での野党の協力が成立の鍵」と述べるにとどまっていたが、手続きをめぐる対立が表に出た(新規、時事通信)。
  • 前回は一次情報で確認できなかった外交日程が、今週は複数明らかになった。ベトナム最高指導者の来日(11月8〜11日)と、茂木外相のG20外相会合出席が発表された(新規)。
  • 26日にサイバーセキュリティ関係閣僚会議が開かれ、前回には無かったサイバー攻撃対策が政府の動きに加わった(新規)。

昨日と同じこと(継続)

  • 財源の具体策や給付対象が示されないまま審議が進む構図は変わらない(継続)。
  • 参院で与党が過半数に届かず、成立に野党の協力が要るという構図も続いている(継続)。
  • 16日・20日に続き、23日・27日の定例閣議も法律案、政令、人事を中心とする通常の案件だった(継続)。

要因の連続性

  • 継続要因: 消費税減税の財源と給付対象が明確でないことが、野党の対応を硬くしている。
  • 新規要因: 相次ぐ情報漏えいを受けたサイバー対策が、首相の優先課題として加わった。参院の審議方式をめぐる対立も新しい要因である。
  • 解消した要因: なし。

今週の概観

今週(10月21日〜27日)は、首相が26日にサイバー攻撃対策の関係閣僚会議を開き、緊急対策パッケージの取りまとめを指示したことが目立った。国会では消費税減税法案が衆院の委員会に移り、参院の審議方式をめぐる与野党の対立が表面化した。23日と27日の閣議では、土地利用規制や法人の実質的支配者情報に関する法律案などが決まった。外交では、ベトナム最高指導者の来日と茂木外相のG20外相会合出席が発表された。

閣議決定・閣議了解

10月23日の閣議

23日の定例閣議では、国会に提出する法律案として、重要施設や国境離島の周辺の土地利用に関する規制の改正案、法人の実質的支配者(実際に会社を支配している人物)の情報を取得する制度に関する法律案とその関連整備法案、商法と国際海上物品運送法の改正案が決まった。「大規模テロ事案発生時の政府の初動対処措置」の一部改正、ベトナム共産党のトー・ラム書記長兼国家主席の公式実務訪問賓客としての来日、令和7年度の自殺の概況と対策、エネルギー白書に関する国会報告も扱われた(首相官邸)。

何が変わるか: 実質的支配者情報の制度は、犯罪収益の隠匿などの防止につながる仕組みとされ、成立すれば法人の側に情報の届け出などの対応が求められる見通しである(制度の詳細は閣議案件の資料では確認できなかった)。

10月27日の閣議

27日の定例閣議では、令和8年度の一般会計予備費の使用、愛知県で開く第49回技能五輪国際大会の開催承認、消費税減税関連法案の支援に関する質問主意書への答弁書が扱われた。政令では、社会機能の継続や副首都の整備促進に関する法律の施行、郵便法関連の施行期日、憲法改正手続きの法律に関する施行令の改正、政治資金規正法と政党助成法に関する政令の改正、ニッケル系ステンレス製品に対する暫定的な不当廉売関税に関する政令の改正が決まった(首相官邸)。

外交・国際政治の動き

ベトナム最高指導者の来日決定(10月23日発表)

政府は23日、ベトナム共産党のトー・ラム書記長兼国家主席が11月8日から4日間の日程で来日すると発表した。天皇陛下との会見と、高市首相との東京での会談が予定されている。エネルギーの安定供給に向けた協力の確認や共同声明の発出が検討されていると伝えられ、国会演説も調整されている(報道ベース。NHKニュース)。日本にとっての意味: 共同声明の内容が固まるのは会談後であり、現時点で合意されたことはない。

茂木外相のG20外相会合出席(10月27日発表)

茂木敏充外相は27日、米国のアトランタで開かれるG20外相会合(30〜31日)に出席し、日米豪印の枠組み「クアッド」の外相会合も開くと発表した。中東、ウクライナ、エネルギー安全保障が議題になる見通しで、訪問中に各国の外相と個別に会談する考えを示した(NHKニュース)。

11月のAPEC出席の調整(10月27日)

茂木外相は27日、11月に中国で開かれるAPEC(アジア太平洋経済協力)首脳会議に高市首相の出席を調整していると述べた。各国首脳との個別会談は検討中で、決まっていない(NHKニュース)。

首相の決断・判断

サイバーセキュリティ関係閣僚会議での指示(10月26日)

高市首相は26日夕、官邸で第1回の「サイバーセキュリティに関する関係閣僚会議」を開いた。報道によると、背景には大規模な情報漏えいが相次いでいることがある。首相は、被害企業への支援をIPA(情報処理推進機構)と警察の相談窓口などで広げること、各省庁が所管業種の被害企業の情報を集め、国家サイバー統括室に集約すること、高性能なAIを使った政府システムの脆弱性(弱点)の点検を前倒しすることを指示した。「アクセス無害化措置(攻撃元の機器に入り込んで攻撃を止める措置)も含め、あらゆる対処オプションを戦略的に選択し、実行する」とも述べ、来週中を目途に緊急対策パッケージをまとめる考えを示した(ビジネス+IT、時事通信)。

その他の政府の動き

消費税減税法案の国会審議(10月23〜27日)

食料品の消費税減税関連法案は、衆院財務金融委員会が23日の理事会で、27日の参考人質疑と28日の連合審査を行うことで合意した。27日の理事会では、与党が30日の質疑を提案し、野党は所得に応じた支援金の対象などを示すよう求めた。参院では、野党6党が27日、40人規模の特別委員会を設け、委員長を野党に割り当てること、首相が複数回出席することを求める方針を確認した。与党は既存の財政金融委員会での審議を主張している(与野党の主張が対立している段階。NHKニュース、時事通信)。