前回からの変化

前回(2026-10-22、前日)との比較である。前回は21日の動き、今回は22日の動きを扱う。

変わったこと(変化・新規)

  • 前回は158円台前半の小動きだったが、22日は方向感が出て、朝の158円25銭から東京時間午後の156円82銭まで下落した。前回の22日午前4時の158円29銭に対し、23日午前5時ごろ(日本時間)は156円86銭前後で、約1円40銭の円高である(ザイFX!、共同通信(OANDA配信))
  • 前回「今夜の注目」だった米新規失業保険申請件数は19.4万件と予想より少なく、景気先行指数も改善した。これでドル買いが先行して157円35銭まで戻したが、後場はドル売り・円買いに転じ、156円79銭まで下げた(Fisco)
  • 前回のポンド高材料だった英CPIの上振れに代わり、フランスの政局不安がユーロの売り材料に加わった。ユーロドルは1.1189ドルまで下げたあと1.1231ドルに戻した(同上)
  • 日経平均は22日に1713円下落して6万2907円84銭で引け、リスク回避の円買いを促した(ザイFX!)

昨日と同じこと(継続)

  • 中東情勢が原油と米長期金利、為替を動かす構図は続いた。WTI原油(12月限)は22日に2.39パーセント上昇し、1バレル99.47ドルで引けた(みんかぶFX)
  • 為替介入の事実は、確認できた範囲では見当たらない

要因の連続性

  • 継続要因: 中東情勢を背景にした原油高とリスク警戒は、前回に続き為替の材料になっている
  • 新規要因: FOMC(27〜28日)での追加利上げ観測の後退によるドル売り、日経平均の急落、フランスの政局不安が加わった。前回のドル高要因だった日米金利差の高止まりは、利上げ観測の後退で和らいだ(ザイFX!)
  • 解消した要因: 前回のポンド高要因だった英CPIの上振れの影響は、22日はポンドドルの反発に吸収され、目立った材料ではなくなった

為替サマリー

通貨ペア 23日午前5時ごろ 22日の動き 前回値(22日午前4時)
ドル円 156円86銭 158円25銭→156円79銭 158円29銭
ユーロドル 1.1231ドル(NY終盤) 1.1189〜1.1231ドル 1.1222ドル
ユーロ円 175円95銭 175円74銭〜176円25銭(NY) 177円64銭
ポンドドル 1.3407ドル(NY終盤) 1.3355→1.3407ドル 1.3395ドル

ドル円とユーロ円は日本時間23日午前5時の共同通信値(共同通信(OANDA配信))。ほかはNY時間の報道値(Fisco)。ドル指数と人民元は信頼できる数値を確認できなかった。なお、共同通信の「前日比」の数字は他の出典の値動きと合わないため採用していない。

ドル円の動き

東京時間は、朝の158円25銭付近から小動きで始まった。OANDAによると、10時時点は158円16銭で、NYの終値158円14銭より2銭高い水準だった(OANDA)。その後、FOMCでの利上げ観測が後退してドル売りが先行した。午後は日経平均の急落でリスク回避の円買いが強まり、156円82銭まで下げた。17時時点は157円20〜30銭だった(ザイFX!)。

NY時間は、米新規失業保険申請件数(19.4万件、予想より少ない)と景気先行指数の改善でドル買いが先行し、157円35銭まで戻した。ただ、フランスの政局不安と中東情勢の悪化でリスク回避が優勢となり、後場はドル売り・円買いに傾いて156円79銭まで下げた(Fisco)。NYではナスダックが2パーセントを超えて下げ、AI関連銘柄への警戒が広がったと報じられている(みんかぶFX)。

円安・円高の影響は両面ある。円高は輸入物価の低下を通じて家計の負担を和らげる一方、輸出企業の業績や海外資産の円換算額を押し下げる。円安はその逆に働く(筆者の整理)。

その他の主要通貨

  • ユーロ: ユーロドルは1.1189ドルから1.1231ドルへ反発した。フランスの政局不安とユーロ圏消費者信頼感の低迷で売られたが、ドル売りで戻した。ユーロ円は175円74銭〜176円25銭の範囲だった(Fisco)
  • ポンド: ポンドドルは1.3355ドルから1.3407ドルへ反発した(同上)
  • アジア通貨・新興国通貨: 新しい信頼できる数値は確認できなかった

当局の姿勢と介入

22日に為替介入が行われたという報道・当局の認否は、確認できた範囲では見当たらない。財務省・日銀の為替に関する新しい発言も、今回の出典では確認できなかった。ドル円の下落はFOMCの利上げ観測の後退と株安によるもので、市場の観測としても介入によるものとは報じられていない。

ポジションと相場観

IMM通貨先物の投機筋ポジション(CFTCが毎週公表する、大口投機家の持ち高)の最新値は、信頼できる出典で確認できなかった。円高派・円安派それぞれの主張も、発言者と根拠が分かる形では確認できなかった。

テクニカル分析(ドル円)

22日の安値156円79銭(NY)は、20〜21日の安値157円83〜84銭を1円ほど下回り、直近の下値の支えを割り込んだ。上値は158円台前半が意識される。移動平均線とRSIの最新値は、今回の出典では確認できなかった。

今夜の注目イベント

  • 23日(金)午前8時30分(日本時間): 日本の9月全国CPIが発表される予定で、日銀の利上げ判断の材料になる(e-Stat 総務省統計局)
  • 22日の米株急落(ナスダックの2パーセント超の下落)を受けた、23日の東京・欧米株の反応。リスク回避が続けば円高が進む可能性がある
  • 来週はFRB(27〜28日)、ECB(29日)、日銀(29〜30日)が政策を決める(前回レポートの日程)