前回からの変化

前回(2026-10-27付、26日の取引)との比較である。今回は27日(火)の取引を扱う。

変わったこと(変化・新規)

  • 日経平均は前回の6万2189.65円から6万3268.37円へ1078.72円(1.73%)上昇し、3営業日続いた下落が止まった。5日移動平均線を3週間ぶりに上回った(財経新聞)
  • TOPIXは3972.98から3997.37へ24.39ポイント(0.61%)上昇した。グロース市場250指数は763.49から784.22へ20.73ポイント(2.7%)上昇し、前回の続伸から上げ幅を広げた(Fisco、OANDA ラボ)
  • 前回売られたアドバンテストは約9%高に転じ、1銘柄で日経平均を約601円押し上げた。ソフトバンクグループも5.18%上昇した(財経新聞、株式新聞)
  • 不動産株は東京都の転売規制要請の報道で売られ、業種別で下落率首位となった(下落率は約3%)(日本経済新聞)

昨日と同じこと(継続)

  • 日経平均の上げ幅が日中の高値から縮む「伸び悩み」は続いた。一時は1400円超上昇したが、重要イベントを前に様子見が強まった(ロイター)
  • 日経平均の短期の形は、一目均衡表の「三役逆転」(売り手優勢)が続いている(財経新聞)
  • 日銀会合(29日・30日)とFOMCを控えた警戒は、前回に続いて市場の重しとなった

要因の連続性

  • 継続要因: AI関連投資の採算をめぐる見方が、半導体株の値動きを左右する構図。前回は売り材料、今回は買い戻しの材料として働いた
  • 新規要因: 米アンソロピックが新規株式公開の目論見書を開示し、米国でAI・半導体株が反発した。11月のナスダック上場、1000億ドル規模の調達を目指すと報じられた(日本経済新聞)。東京都が三菱地所傘下企業に分譲マンションの5年転売禁止を要請したとの報道が、不動産株の売り材料となった(同上)
  • 解消した要因: 前回の売り材料だった米半導体株安の波及は後退した。原油高への警戒は、今回は大きな売り材料として挙げられていない

市況サマリー

27日(火)の東京市場の終値は次のとおり。

指標 終値 前営業日比 備考
日経平均株価 63,268.37円 1,078.72円高(1.73%高) 4日ぶり反発
TOPIX 3,997.37 24.39ポイント高(0.61%高) 前回3,972.98
グロース市場250指数 784.22 20.73ポイント高(2.7%高) 3日続伸

日経平均の売買高は概算22億4000万株だった(財経新聞)。TOPIXの値はFiscoによる。グロース市場250指数の終値は検索結果の要約で確認した値で、騰落率はOANDAの記載と整合する。

指数別動向

日経225

米国市場でのAI・半導体株の上昇を受け、寄り付きから300円超上げて始まった。アンソロピックのIPO申請で、AI投資の持続性への懸念から売られていた銘柄が買い戻された。日中は1400円超まで上げ幅を広げたが、終盤は伸び悩んだ(ロイター)。アドバンテストとソフトバンクグループの2銘柄で日経平均を約772円押し上げ、東京エレクトロン、イビデン、TDKも上昇した(財経新聞)。日経半導体株指数は3.03%上昇した。一方、リクルートホールディングスが最大の押し下げ役となり、第一三共、中外製薬、ファーストリテイリングも下落した。上昇は非鉄金属、電気機器、銀行など15業種で、下落は不動産、医薬品、陸運など18業種だった(財経新聞)。東証プライムの値上がり銘柄は約45%、値下がり銘柄は約51%と、値下がりが多く、上昇は値がさ株に偏った。

東証グロース市場

グロース市場250指数は2.7%高の784.22と、3日続伸した(OANDA ラボ)。AI・半導体関連の買い戻しが新興株にも波及したとみられる(筆者の推測)。個別の値上がり率上位銘柄は、今回の出典では確認できなかった。

強気派 vs 弱気派

強気・建設的な見方:

  • 株式新聞(media-ir)は、米ハイテク株高が東京に波及したと分析し、AI・半導体株の買い戻しで日経半導体株指数が3%上昇した点を強調した(株式新聞)。発言者名は明示されていない

弱気・慎重な見方:

  • しんきんアセットマネジメントの藤原氏: AI株の戻りの「持続力はハイパースケーラーの決算次第」と指摘した。根拠は、今週に米中欧の金融政策決定会合と主要企業決算が重なるため(ロイター)
  • 株式新聞(media-ir)は、AI関連の設備投資負担や収益回収をめぐる懸念が解消したわけではないとした(株式新聞)

いずれも相場観であり、事実ではない。3サイト以上の調査には至っていない。

経済ニュース

27日の日本の主要経済指標の発表は、今回の出典では確認できなかった。個別銘柄では、上昇がアドバンテスト(約9%高)、ソフトバンクグループ(5.18%高)、東京エレクトロン(3.07%高)で、大日本塗料は上方修正の発表を受けて後場に急騰した。下落は、上期決算が不調だった日本取引所グループ、不動産株、医薬品株だった(OANDA ラボ、株式新聞)。キヤノンは通期の業績予想を下方修正し、年間配当160円は維持した(財経新聞: キヤノンが通期下方修正)。

日銀・金利・為替

日銀の金融政策決定会合は29日・30日に開かれる。27日に日銀から新たな発言は確認できなかった。日本の長期金利(10年国債利回り)の水準も、一次記事では確認できなかった。ドル円は157円80銭前後で推移し、米10年債利回りは4.97%だった(株式新聞)。ニューヨークではドル円が157.67円から157.96円へドル高が進んだ。円安は輸出株に追い風になりうる(為替の詳細はfxを参照)(財経新聞)。

テクニカル分析(日経225・グロース市場250指数)

日経平均の終値63,268.37円は、5日移動平均線(63,136.05円)を3週間ぶりに上回った。これは短期的な下押しリスクが後退したことを示す。一方、25日線と75日線は下向きのままで、一目均衡表の「三役逆転」(売り手優勢を示す形)も続いており、中期的には戻りの勢いを見極める局面とされる(財経新聞)。RSI、200日移動平均線の値、グロース市場250指数のテクニカル値は確認できなかった。売買の推奨ではない。

本日の注目点

28日(水)は、米国でFOMCの結果発表とアルファベット、マイクロソフトの決算が予定され、東京市場への波及が焦点になる。29日・30日の日銀金融政策決定会合や、国内の半導体関連企業の決算(アドバンテストの決算発表を含む。日付は出典では明示されていない)も控える。米中間選挙(11月3日)まで重要イベントが続くため、様子見が強まりやすいとの見方がある(ロイター、株式新聞)。