前回からの変化

前回(2026-10-26、前日)との比較である。

変わったこと(変化・新規)

  • 前回は結果未確認だったブラジル大統領選の決選投票は、ルラ大統領が51.79%(約6426万票)、親米右派のフラビオ・ボルソナロ上院議員が48.21%(約5983万票)で、ルラ氏の勝利となった。第1回投票(10月4日)ではフラビオ氏が47.03%、ルラ氏が45.16%で先行しており、第1回で2位だった候補が決選で逆転するのは、1989年の直接選挙復活後で初めてと伝えられている。最高裁のサニン判事が投票時間を2時間延長する命令を出し、フラビオ氏は「受け入れられない」と反発して結果の無効を求める意向を示した(Al Jazeera、NPR)
  • 前回は「25日夜の世論調査はフラビオ氏48%、ルラ氏47%」と伝えたが、実際の結果はルラ氏の逆転となり、世論調査の見立てとは逆になった

昨日と同じこと(継続)

  • 米国とイランの公式な合意はなく、ホルムズ海峡をめぐる混乱と供給不安が続いている。トランプ大統領は合意と攻撃のどちらも排除しない姿勢で、イラン側は「外交は続いている」としつつ、封鎖解除が先との立場を崩していない(報道ベース。CBS News、The Tribune)
  • 中国の五中全会は前回伝えた予定どおり26日に開幕し、29日までの日程に変更はない(NHK)
  • 前回挙げた日程(FOMC、ECB、日銀会合、米中間選挙)に変更はない

要因の連続性

  • 継続要因: 米国の軍事行動再開の示唆と、ホルムズ海峡の供給不安。前回に続いて中東リスクの中心にある
  • 新規要因: ブラジルの政権継続が決まった一方、敗者側が結果の無効を求めており、政情の不安定さが新しい材料として加わった
  • 解消した要因: 「ブラジル決選投票の結果待ち」は、結果が出たことで解消した

今日の要点

地域 出来事 日本への影響 段階
中南米 ルラ氏が4選、敗者は無効を主張 資源・食料の調達 結果確定、争いあり
中東 米イラン交渉は進展なし 原油・LNG調達 発言段階
アジア 中国の五中全会が続く 対中関係、日本企業 会議中
中東 27日にイスラエル総選挙 中東情勢・原油 投票日

米国

対イラン政策: トランプ大統領は、イランとの合意を結ぶか、軍事行動で「決着をつける」かを比べているという趣旨の発言を続けている(報道ベース。CBS News)。前回伝えたとおり、中間選挙(11月3日)の後に攻撃を行う選択肢を準備しているとも伝えられている。

日本への影響: 攻撃が行われれば原油とLNGの価格が上がり、日本のガソリンや電気・ガス料金に響く。交渉が進めば供給不安が和らぐ可能性がある。

欧州

新しい動きは、今回確認できた出典では見当たらない。

アジア・オセアニア

中国の五中全会: 中国共産党の中央委員会第5回総会(五中全会)は26日に北京で開幕し、29日まで開かれる。9月の政治局会議で、全面的な党の規律強化に関する決定が議題とされており、台湾の中央通信社は、会議の安全確保のため治安・安定維持の措置が取られていると伝えている(NHK、台湾中央通信社)。日本への影響: 党の方針は中国の経済運営や対外姿勢に影響する。中国に拠点を持つ日本企業にとって、統制の方向を見る材料になる(筆者の整理)。

中東・アフリカ・中南米

イランと米国の交渉: イランは、パキスタン仲介の6月の暫定合意のもとで協議に応じる用意があるとしつつ、米国が海軍による封鎖を続けるなら海峡は再開しないとの立場とされる。一方、イラン側の報道機関は新たな提案を送ったとの報道を否定しており、発信の食い違いが残っている(The Tribune)。日本への影響: 日本は原油の大半を中東に頼っており、海峡の通航と保険料の動きが調達コストに直結する。日本関連船舶の被害は、今回の出典では確認できなかった。

ブラジル大統領選: 結果は前述のとおりルラ氏の勝利である。就任は来年1月1日の予定とされる。敗れたフラビオ氏は結果の無効を求めており、今後、選挙裁判所や最高裁の判断が焦点になる(PBS NewsHour)。日本への影響: 大豆・鉄鉱石・コーヒーなど、日本が輸入する資源や食料の供給元であり、政情の混乱が長引けばレアル相場や調達価格に波及しうる(筆者の整理)。ルラ政権の継続は、米国との関係の行方も含めて、日本企業の現地事業の環境に関わる。

イスラエル総選挙: 27日に投票が行われる。ネタニヤフ首相はイラン情勢とガザでの戦闘をめぐる批判の中で信任を問われ、世論調査では元軍参謀総長アイゼンコット氏が率いる中道政党がリクードをリードしているとも伝えられている(NHK、Al Jazeera)。日本への影響: 新政権の枠組みはガザやイランへの対応に影響し、原油価格と中東情勢を通じて日本のエネルギー調達にも波及しうる。

国際機関・多国間の動きと、日本を名指しした動き

国際機関・多国間の新しい決定は、今回確認できなかった。日本を名指しした発言や措置は、確認できた範囲では見当たらない。

今後数日の注目日程

  • 27日(火): イスラエルの総選挙。五中全会の2日目。月例経済報告(日本)
  • 28日(水): 米FOMCの結果(日本時間29日午前3時)、英国の秋季予算案
  • 29日(木): ECB理事会、米PCE物価指数・米GDP速報値。五中全会の閉幕予定
  • 30日(金): 日銀会合の結果
  • 11月3日: 米中間選挙
  • 随時: ブラジルの選挙結果をめぐる司法判断、米国のイランへの攻撃の有無、ホルムズ海峡の通航