前回からの変化

前回(2026-10-26、前日)との比較である。前回は23日のSLBとアメックスの株価反応と今週の予定が中心だった。今回は26日に発表された決算が加わった。

変わったこと(変化・新規)

  • 26日の朝にベライゾンが2026年7〜9月期決算を発表した。前回は「次の注目決算」として名前を挙げるにとどめていたもので、今回その結果をフォローした(Verizon 8-K)
  • 株価は23日の終値44.66ドルから26日の終値43.10ドルへ、3.5%下落した。好決算と見通しの上方修正にもかかわらず売られた(Yahoo Finance)
  • 前回「未確認」としたファナックの株価反応は、今回も確認できていない

昨日と同じこと(継続)

  • 「数字が良くても株価が素直に上がらない」構図は、前回のアメックスに続いてベライゾンでも見られた
  • 決算シーズンの進捗(S&P500の発表済み比率やサプライズ率)の新しい集計は、今回も確認できていない
  • 今週後半のハイパースケーラー(大規模なクラウドとAI基盤を運営する企業)の決算が焦点という構図は変わらない

要因の連続性

  • 継続要因: 市場全体でAI投資の収益性が問われている点。28日にアルファベットとマイクロソフトが決算を出す(外為どっとコム)
  • 新規要因: ベライゾンの株価下落の理由は、確認できた出典には書かれていない。前回のアメックスは人員削減と費用増が嫌気されたとみられるが、今回は別の事情の可能性があり、特定できていない
  • 解消した要因: なし

本日のハイライト

企業名 会計期間 決算の主な数字 23日終値→26日終値 備考
ベライゾン 2026年7〜9月期 売上高343億ドル(前年同期比1.5%増)、調整後EPS 1.31ドル(8.3%増) 44.66ドル→43.10ドル(3.5%安) 通常取引の終値
ニューコア 2026年7〜9月期 結果は未確認 未確認 26日引け後の発表予定

ベライゾンの数字は同社の8-Kによる。コンセンサスとの差は確認できていない。ニューコアは9月に1株利益5.55〜5.65ドルの見通しを出している(Nucor)。

個別決算

ベライゾン — 2026年7〜9月期

同社の8-Kによると、売上高は343億ドルで前年同期比1.5%増、GAAPの1株利益は1.25ドル(6.8%増)、調整後EPSは1.31ドル(8.3%増)、純利益は53億ドル(5.2%増)だった。モビリティとブロードバンドのサービス収入は235億ドルで2.9%増である。調整後EBITDAは138億ドルで8.0%増、フリーキャッシュフローは78億ドルで12.1%増だった(Verizon 8-K)。

事業の中身では、ポストペイド(後払い契約)の携帯電話純増が40.6万件で、同社は「同期として5年ぶりの強さ」としている。解約率は0.94%で前年同期より0.04ポイント改善した。

ガイダンスは3四半期連続の引き上げである。2026年通期の調整後EPSは5.04〜5.06ドル(7.0〜7.5%成長)、フリーキャッシュフローの成長率は約12%に近づく見通し、携帯電話の純増は110万〜120万件とした。設備投資は160億〜165億ドルの計画である。株主還元は、四半期配当が1株0.7075ドル、1〜9月の自社株買いが40億ドルで、通期では最大45億ドルとしている。

AWSとは分散コンピューティングの商用枠組みで、20億ドル超の契約を結んだ。生成AIやエージェント型AIの処理需要に対応する内容だと同社は説明している。

株価は26日の通常取引で3.5%下落し、43.10ドルで引けた。値幅は42.47〜43.84ドルだった(Yahoo Finance)。下落の理由は確認できた出典に書かれておらず、予想との差も確認できていない。

ニューコア — 2026年7〜9月期(結果は未確認)

26日の引け後に発表予定だった。9月の事前発表では1株利益を5.55〜5.65ドルとし、4〜6月期の5.04ドルから増える見通しだった。ただし4〜6月期には1.3億ドルの払戻益があり、7〜9月期には同様の要因は見込まれない(Nucor)。確定した数字は確認できていない。

経営陣が語ったこと

ベライゾンのダン・シュルマン最高経営責任者(CEO)は、「変革の開始から1年で、事業・財務・競争力のすべてで会社が強くなった」と説明した(Verizon 8-K)。決算説明会での質疑の内容は確認できていない。

業界トレンド

  • 通信大手では、契約者の獲得と解約率の改善が利益と現金創出につながっている。ベライゾンは純増が前年同期の約9倍で、フリーキャッシュフローも12.1%増えた(筆者の整理)
  • 好決算でも株価が下がる例が続いている。前回のアメックスと今回のベライゾンはいずれも通期見通しを引き上げたが、決算日の株価は下落した。期待がすでに織り込まれていた可能性もあるが、確認できた出典に根拠はない
  • 通信会社がAWSのようなクラウド企業と組み、AI向けの計算基盤を売る動きが出ている(Verizon 8-K)

決算シーズンの進捗

S&P500の発表済み比率や上振れ比率の新しい集計は、今回も確認できなかった。直近で確認できているのはFactSetの10月16日版(発表済み9%、EPS上振れ比率84%)である。今週は米国の決算発表が最も集中する週で、比率は大きく上がる見込みである。

次の注目決算

日付は特記しない限り米国時間である。発表が寄り前か引け後かは、各社のIRで確認が必要である。

  • 27日(火): ボーイング、UPS、ビザ、コカ・コーラ、ノバルティス、コーニング、テラダイン、フリーポート・マクモラン、シーゲイト、ユニバーサル・ヘルス(財経新聞(Fisco))
  • 28日(水): アルファベット、マイクロソフト、サービスナウ、フォード。AI投資の収益性が焦点とされる(外為どっとコム)
  • 29日(木): アマゾン、キャタピラー、インテル、イーライリリー、マスターカード、メルク、ギリアド・サイエンシズ、スターバックスなど。インテルは情報源により日付が異なる(財経新聞(Fisco))
  • 30日(金): シェブロン、エクソンモービル(財経新聞(Fisco))