前回からの変化

前回(2026-11-04付)との比較である。前回は休場明けの4日に向けた展望で、4日の取引結果が今回初めて出た。

変わったこと(変化・新規)

  • 日経平均の終値は、前回記載の2日終値6万3081円86銭から6万2188円63銭へ、893円23銭(1.42パーセント)下がった。前回は先物が2日終値並みの6万3055円で、想定レンジ6万1500円から6万4500円の中央付近だったが、場中の下げ幅は3000円超に拡大した(日本経済新聞: 日経平均終値893円安)
  • 前回予告した米中間選挙の結果が判明し、民主党が優勢と伝わった。AI関連事業への規制強化懸念から半導体・AI株が売られ、方向は「様子見」から「売り」に転じた(財経新聞: 日経平均は大幅続落)
  • TOPIXは2日の3,930.28から約3,895へ約34ポイント安、グロース市場250指数は773.70から約769へ約4ポイント安となり、4日続落した(マネックス証券)
  • 前回予告した商社決算は、三菱商事が上昇した一方、三井物産は通期予想を1300億円上方修正したが0.4パーセント安だった(マネックス証券)

昨日と同じこと(継続)

  • AI関連の投資や規制をめぐる警戒が、半導体株の重しとして続いている
  • ドル円は前回の158円台後半から、4日のNYでも158円台で推移し、円安の水準が続いた(財経新聞: 11月4日のNY為替概況)

要因の連続性

  • 継続要因: AI投資の採算や規制への警戒、米長期金利の高止まり、円安水準
  • 新規要因: 米中間選挙で民主党が上下院で多数派となる見通しが伝わり、AI・半導体への規制強化懸念が加わった。三井化学のJSR売却報道、ヤマトホールディングスへの物言う株主の開示といった個別材料も出た
  • 解消した要因: 選挙結果待ちという不確実性は、後場にかけて一巡した

市況サマリー

4日(水)の東京市場は休場明けで、3日続落となった。

指標 終値 前日比 備考
日経平均株価 62,188.63円 893.23円安(1.42パーセント安) 3日続落
TOPIX 約3,895 約34ポイント安 マネックス証券の表記
グロース市場250指数 約769 約4ポイント安 4日続落

東証プライム市場の値下がり銘柄は約69.8パーセント、値上がりは約27.3パーセントで、売買高は約35億1千万株、売買代金は約10兆8千億円だった。33業種のうち25業種が下落した(財経新聞: 日経平均は大幅続落、財経新聞: クロージング)。TOPIXとグロース市場の数値は出典の丸めた表記による。

指数別動向

日経225

米中間選挙の開票で民主党優勢が伝わると、AI関連事業への規制強化懸念が広がり、半導体・AI関連の値がさ株を中心に売りが加速した。下げ幅は一時3000円超に達し、6万円割れが迫った。その後、民主党が上下院で過半数を得る見通しが固まると不確実性が薄れ、後場は下げ渋った(日本経済新聞: 日経平均終値893円安、マネックス証券)。

指数を押し下げたのはアドバンテスト、東京エレクトロン、ソフトバンクグループ、京セラで、4銘柄だけで約611円分の下押しになった。支えたのはファーストリテイリング、三菱商事、日東電工などである。業種では非鉄金属、石油・石炭製品、電気機器が下げ、空運業、不動産業が上げた(財経新聞: クロージング)。

東証グロース市場

グロース市場250指数は約769で4日続落した。日経平均ほどの急落ではなく、下げ幅は約4ポイントにとどまった。新興株特有の材料や金利感応度についての具体的な記述は、確認できた出典にはなかった(未確認)(マネックス証券)。

強気派 vs 弱気派

強気・建設的な見方:

  • 大和証券の木野内栄治チーフテクニカルアナリストは、AI・半導体株の売りは選挙の動きに対する一時的な反応であり、基調の変化ではないとの見方を示した(日本経済新聞: 市場の見方)
  • 指数は安値から大きく戻して引けており、選挙の不確実性が消化されたとの見方が出ている(マネックス証券)

弱気・慎重な見方:

  • 日本経済新聞は、民主党優勢でAI規制が強まれば、日経平均が6万円を割る可能性があるとの声も紹介した。発言者名は有料部分のため確認できなかった(日本経済新聞: 市場の見方)
  • 財経新聞によると、半導体株は自律反発があっても戻りは限られ、規制や政策の不透明感が残るとの見方がある(財経新聞: クロージング)

いずれも相場観であり、事実ではない。前回は発言者名つきの見方が確認できなかったが、今回は木野内氏の名前が確認できた。

経済ニュース

前日の主な国内経済指標は確認できなかった。政治面では、トランプ米大統領が共和党惨敗の結果を「受け入れる」と述べたと伝えられている(財経新聞: トランプ米大統領「結果を受け入れる」)。

個別銘柄では次の動きがあった(マネックス証券、Yahoo!ファイナンス)。

  • 三井化学は、JSR売却に関する報道で10.3パーセント安
  • 三井物産は、通期の利益予想を1300億円引き上げたが0.4パーセント安。三菱商事は上昇した
  • ヤマトホールディングスは、物言う株主の保有開示を受けて11.5パーセント高
  • 日本航空は、原油安を受けて4.9パーセント高。WTI原油は約93.59ドルまで下がった

日銀・金利・為替

日銀の新たな決定や総裁発言は、確認できた出典にはなかった。10月30日の会合で政策金利を1.25パーセントに据え置いた経緯は前回記載のとおりで、6日には植田総裁の講演が予定されている。4日の長期金利の水準は確認できなかった(未確認)。

ドル円は4日のNYで158円67銭まで上昇した後、158円16銭で取引を終えた。米10月ADP雇用統計が予想を上回り、米9月の貿易赤字も予想より縮小してドル買いが先行した。その後、米10月ISM非製造業景況指数が予想に届かず、対イラン攻撃懸念の後退で原油が下げて米長期金利も低下すると、ドル売りが再開した(財経新聞: 11月4日のNY為替概況)。円安は輸出株の追い風になる一方、輸入コストを押し上げて内需株には重しとなる。為替の詳細はfxを参照。

テクニカル分析(日経225・グロース市場250指数)

日経平均は終値6万2188円63銭で、前回の想定レンジ6万1500円から6万4500円の下側寄りに位置する。場中の安値は6万円の大台に迫ったが、後場に大きく戻して終えた。大台付近で買いが入ったことは、6万円が意識されやすい節目の価格帯であることを示すとされる(財経新聞: クロージング)。

25日・75日・200日移動平均線、RSI、日経VI、騰落レシオの値は、今回の出典では確認できなかった(未確認)。グロース市場250指数の節目も確認できなかった。売買の推奨ではない。

本日の注目点

5日(木)は、国内でアステラス製薬、エムスリー、川崎汽船の決算発表が予定されている。海外では米クアルコムと米アームの決算が控え、英BOE(イングランド銀行)の政策金利発表もある。6日には米雇用統計と植田日銀総裁の講演が予定されている。米中間選挙後の半導体・AI株の戻りが続くかが最大の焦点である(マネックス証券)。