前回からの変化

前回(2026-11-04付、3日の取引)との比較である。今回は4日(水)の取引を扱い、本土・香港とも開場した。

変わったこと(変化・新規)

  • 上海総合指数は前回の3,608.10から3,686.17へ78.07ポイント(2.16%)上昇し、反落から一転して大幅に反発した。深セン成分指数は10,876.99から11,335.69へ4.22%上昇した(OANDA ラボ: 中国株サマリー)
  • ハンセン指数は前回の23,525.97から23,919.50へ393.53ポイント(1.67%)上がり、4日続伸した。H株指数(中国企業指数)は7,943.10から8,057.59へ1.44%、ハンセンテック指数は3,867.73から3,936.02へ1.77%上昇した(財経新聞: 4日の香港市場概況、OANDA ラボ: 香港株サマリー)
  • 前回は本土が反落して香港が続伸する割れ方だったが、今回は本土・香港ともそろって上昇した。前回売られた半導体が一転して主役になった(OANDA ラボ: 中国株サマリー)
  • 前回予告した米中間選挙の結果に対する反応が出た。共和党惨敗で、対中政策への警戒が後退したとの見方が買い材料になった(財経新聞: 4日の中国本土市場概況)

昨日と同じこと(継続)

要因の連続性

  • 継続要因: 当局の資本市場支援策への期待(再貸付の金利引き下げ、互換便利の操作)
  • 新規要因: 米中間選挙で共和党が惨敗し、対中強硬策が和らぐとの見方が広がった。米国で半導体株が上昇したことも加わった。一方で、民主党のAI規制への前向きな姿勢が、日中の取引では売り材料にもなった
  • 解消した要因: 前回の重しだったAI投資の採算性への懸念は、半導体株の買い戻しで後退した。香港で前回買われた消費・内需関連は、今回は飲料や電気自動車(EV)が売られる側に回った

市況サマリー

4日(水)は本土・香港とも開場した。

指数 終値 騰落率 前回の終値
上海総合指数 3,686.17(人民元建て) 2.16%高 3,608.10
深セン成分指数 11,335.69 4.22%高 10,876.99
ハンセン指数 23,919.50(香港ドル建て) 1.67%高 23,525.97
ハンセンテック指数 3,936.02 1.77%高 3,867.73

CSI300の終値とナスダック・ゴールデンドラゴン中国指数(中国ADR)の4日の引け値は確認できなかった(未確認)(OANDA ラボ: 中国株サマリー、財経新聞: 4日の香港市場概況)。

指数別動向

本土(上海・CSI300)

上海総合指数は上げ幅を広げて引けた。米国の半導体株高と、米中間選挙を受けた対中政策への警戒後退が相場を押し上げたと伝えられている。値上がりが目立ったのは半導体、貴金属、電子化学品、自動化設備で、レーザー装置、プリント基板、半導体製造装置の一部には値幅制限いっぱいまで買われた銘柄もあった。一方、飲料・酒類と保険は下落した(OANDA ラボ: 中国株サマリー、財経新聞: 4日の中国本土市場概況)。

みんかぶFXによると、上海の強さは半導体とバイオ株への買いを反映しており、長鑫存儲技術(CXMT)や半導体製造装置メーカーに買いが入った(みんかぶFX: アジア株 総じて上昇)。

香港(ハンセン・ハンセンテック)

ハンセン指数は10月16日以来、約半月ぶりの高値で引けた。ヘルスケア・医薬と素材が上げを主導し、半導体の華虹半導体は約16パーセント高、中芯国際集成電路製造(SMIC)も上昇した。貴金属関連や創薬株にも急騰する銘柄があった。弱かったのは飲料などの食品、EV関連である(OANDA ラボ: 香港株サマリー、財経新聞: 4日の香港市場概況)。

本土と香港の方向は今回そろったが、日中の動きは違った。みんかぶFXの午後2時台の記事では、中間選挙の速報でハイテク株に売りが集中し、ハンセン指数の上げは0.36パーセントにとどまっていた。その後、選挙結果の不確実性が薄れ、半導体株が買い戻されて上げ幅が拡大した(みんかぶFX: アジア株 テキサス民主党勝利)。

当局・政策の動き

財経新聞によると、人民銀行は証券会社などの株式投資を支える互換便利(SFISF。保有する債券などと国債を交換して株式購入資金を調達できる仕組み)の3回目の操作を実施した。これは前回レポートで3日の実施として伝えた措置の続報にあたる(財経新聞: 4日の中国本土市場概況)。OANDAは、人民銀行が株式買い入れ向け再貸付の金利を1パーセントに下げたことを、相場の支えとして挙げた(OANDA ラボ: 中国株サマリー)。いずれも決定済みの措置である。

観測にとどまる情報もある。OANDAは、国有系ファンドが主要ETFに大きな資金を流入させたと伝えたが、国家隊(中央匯金など国有系ファンドの通称)の買い入れとして当局が公表した内容は確認できなかったため、観測として扱う。財経新聞は、IPO(新規株式公開)の停止観測も相場を支えたと伝えているが、前回同様、当局の公式発表は確認できていない。LPR(最優遇貸出金利)や預金準備率の変更は、4日は確認できなかった。

経済指標

4日の中国の主要経済指標の発表は、今回の出典では確認できなかった(未確認)。10月の製造業PMIは、前回レポートのとおり公式が49.3、民間のRatingDog(旧財新)が52.0で、乖離が続いている。

米中関係と注目銘柄

米国の新たな対中規制は、4日は確認できなかった(未確認)。財経新聞は、民主党が議会を握ることでトランプ政権の対中強硬策が和らぐ可能性を市場が意識したと伝えた。これは報道の解釈であり、決まった政策ではない(財経新聞: 4日の中国本土市場概況)。

注目銘柄は、香港で華虹半導体が約16パーセント高、SMICも上昇した。香港で先行して値上がりした銘柄には、貴金属の赤峰黄金(18.2パーセント高)、霊宝黄金(17.0パーセント高)、創薬の泰格医薬(21.5パーセント高)がある。食品では未来発展(9.1パーセント安)などが売られた(財経新聞: 4日の香港市場概況)。銘柄名は出典の表記による。

強気派 vs 弱気派

氏名付きで確認できた中国株への相場観は、4日分の出典にはなかった。報道ベースの見方は次のとおり。

政策リスクの議論(強気寄り):

弱気・慎重な見方:

  • みんかぶFXは、民主党がAI規制に前向きなため、勝てば開発ペースが鈍る可能性があると指摘した。日中は韓国のSKハイニックスが5パーセント近く、サムスン電子が4パーセント超下げており、規制懸念が半導体全体に及んだ(みんかぶFX: アジア株 テキサス民主党勝利)
  • 前回紹介した香港の林昌念氏(韋東証券)は、支援策は力不足だと述べていた。これは3日時点の発言であり、4日分ではない

バリュエーション(割安感)を根拠にした強気論は、今回の出典では確認できなかった。いずれも相場観であり、事実ではない。

テクニカル分析(上海総合・ハンセン指数)

上海総合指数は3,686.17で、前回守った心理的な節目の3,600を明確に上回った。節目の上で引けたことは、下値を探る動きが一服したことを示すとされる。ハンセン指数は23,919.50で、2万3000台前半から上へ水準を切り上げ、10月16日以来の高値圏にある。50日・200日移動平均線とRSIの数値、南向き資金(香港ストックコネクト経由の本土からの資金流入)、AH株プレミアム指数の最新値は取得できなかった(未確認)。売買の推奨ではない(OANDA ラボ: 中国株サマリー、財経新聞: 4日の香港市場概況)。

本日の注目点

5日(木)も本土・香港とも通常どおり開場する見込みである。米中間選挙の結果が確定した後の半導体株の戻りが続くか、AI規制をめぐる民主党の姿勢が市場にどう受け止められるかが焦点になる。人民銀行による支援策の追加の動き、英BOEの政策金利発表も市場参加者が意識する。中国の個別の経済指標や決算の日程は、今回の出典では確認できなかった。