前回からの変化

前回(2026-10-20)との比較である。前回は1週間前の火曜に作成されたレポートで、比較はその週との差になる。

変わったこと(変化・新規)

  • 承認の話題が、前回の直腸がん・膀胱がん・市販目薬から、慢性B型肝炎のベピロビルセンへ移った(新規)
  • 国内のインフルエンザは、前回掲載の第40週11.35人から、第41週12.81人へ増えた(差+1.46人、約13パーセント増)
  • ケニアのエボラ確定例は、前回掲載の3例から7例へ増えた。医療従事者の感染が加わった(新規)

昨日と同じこと(継続)

  • 前回に続き、国内のインフルエンザ報告数は増加が続いている(継続)
  • コンゴ民主共和国のブンディブギョ株エボラ流行は、PHEIC(国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態)の認定が続いている。確定症例は10月11日時点で9,066例のままで、これより新しい公式集計は確認できていない

要因の連続性

  • 継続要因: 例年より高い水準のインフルエンザ報告数と、エボラ流行の拡大基調は前回に続いて続いている
  • 新規要因: ケニア国内で医療従事者が感染したこと。沖縄県の定点あたり31.34人という突出した高さ
  • 解消した要因: なし

今週の概観

過去1週間(前週火曜10月20日〜実行前日10月26日)で、確認できた主な承認はFDAによるベピロビルセンの通常承認である。EMAのCHMPとPMDA・厚生労働省の新たな承認は確認できていない。国内ではインフルエンザの報告数が増え、海外ではケニアのエボラ確定例が7例に広がった。

承認・審査の動き

FDA

  • ベピロビルセン(商品名Hibsago、10月20日): 抗ウイルス療法を6か月以上受けてHBV(B型肝炎ウイルス)が抑えられ、HBs抗原が3,000 IU/mL以下の、肝硬変のない成人の慢性B型肝炎が対象で、通常承認された。アンチセンス薬とは、ウイルスの遺伝子の働きを抑える短い核酸の薬である。販売元はGSKである。根拠の第3相B-Well 1・2試験は合計1,834人(薬1,220人、プラセボ614人)で、機能的治癒(治療を終えてもウイルス抗原が検出されない状態)は薬群で19パーセント(233人/1,220人)、プラセボ群で0人/614人だった。HBs抗原1,000 IU/mL以下の群では26パーセント(200人/768人)だった。重い肝臓の反応や血小板減少に関する枠組みの警告(ボックス警告)が付いたと報じられている。信頼区間は確認した報道に記載がなかった(出典: Healio: Hibsago scores FDA approval as first antisense therapy for chronic hepatitis B、AJMC: Bepirovirsen approval offers new option for chronic HBV treatment)

EMA

対象週間中のCHMP(ヒト用医薬品委員会)の新たな承認勧告は、本レポート時点で確認できていない。

PMDA・厚生労働省

対象週間中の新規承認は、本レポート時点で確認できていない。

感染症・公衆衛生

季節性インフルエンザについて、日経メディカルは、厚生労働省の10月19日の発表として、全国の第41週(10月5日〜11日)の定点あたり報告数が12.81人で、前週(第40週)の11.35人から増えたと伝えた。定点あたり報告数とは、全国の指定医療機関1か所あたりの平均報告人数を指す。沖縄県は31.34人と高い水準にある。第42週の全国値は、本レポート時点で確認できていない。

エボラ(ブンディブギョ株)について、英国健康安全保障庁(UKHSA)の週報によると、コンゴ民主共和国の確定症例は10月11日時点で9,066例、確定死亡は4,381例である(UK Health Security Agency: Outbreaks under monitoring, week 41)。

ケニアでは、保健省が10月17日(土)に新たに4人の陽性を発表し、確定例は計7例となった。うち3人は最初の患者を治療した医療従事者、1人はその親族で10月6日から隔離されていた。保健省は市中感染の証拠はなく、接触者の追跡を続けているとしている(Al Jazeera: Kenya confirms four more Ebola cases, bringing total to seven)。なおWHOの集計では10月14日時点で2例とされ、集計時点によって数が異なる。

臨床試験・研究の結果

対象週間中に、NEJM・Lancet・JAMA・BMJ掲載や主要学会発表の大規模試験で、本レポートが一次情報として確認できたものはなかった。今週確認できた主な試験結果は、上記ベピロビルセンの承認根拠となったB-Well 1・2試験(合計1,834人)で、数値は報道が伝えたFDA承認時の内容である。

政策・その他

薬価改定・診療報酬に関する対象週間中の新たな決定は、本レポート時点で確認できていない。

医療助言に関する注記: 本レポートは公的機関・企業の発表内容を要約したものであり、個別の受診・服薬・ワクチン接種の判断は医師にご相談ください。