前回からの変化

前回(2026-10-21)との比較である。前回は20日の動きを扱い、今回は21日の動きを扱う。

変わったこと(変化・新規)

  • ドル円は21日4時の158円20銭前後から、22日4時の158円29銭前後へ9銭上昇した(+0.06%)。前回は住宅指標の悪化で157円83銭まで売られたが、今回の安値は157円84銭でほぼ同じ水準が下値の目安として意識され、高値は158円39銭だった(ザイFX!: NY為替概況・4時)
  • 前回「予想3.4%」とされていた英9月CPIは前年比3.5%増(8月は3.1%増)に加速し、昨年6月以来の高さとなった。英中銀の11月利上げは97%織り込まれ、ポンドドルは1.3381ドルから1.3395ドルへ上昇した(ザイFX!: ポンド底堅い)
  • 前回は米イラン合意報道で原油が下げた後に否定されたが、今回は米国務省が湾岸諸国の大使館から職員・家族の退避命令を準備しているとの報道が出て、原油と米金利が上昇に転じた(ザイFX!: 10月21日のNY為替・原油概況)
  • ユーロドルは1.1237ドルから1.1222ドルへ下落した(-0.1%)。ユーロ円も177円77銭から177円64銭へ下げた(ザイFX!)

昨日と同じこと(継続)

  • ドル円は158円台前半のもみ合いが続き、新たな為替介入の事実は確認されていない
  • 米10年債利回りは5.1%台の高水準が続いた
  • 中東情勢を材料に、原油と米金利が為替を動かす構図が続いた

要因の連続性

  • 継続要因: 日米金利差の高止まりと、中東情勢を背景にした原油・米長期金利の振れ。前回に続き、ドル円を158円台に支えている
  • 新規要因: 英9月CPIの上振れによる英中銀の利上げ観測の強まり(ポンド高)。米国務省の退避準備報道によるリスク警戒の再燃(ザイFX!)
  • 解消した要因: 前回のドル売り材料だった米住宅指標の悪化は、この日は材料にならなかった。米イラン合意報道も否定されたため、原油安の材料としては後退した

為替サマリー

通貨ペア 22日午前4時 21日の値幅 21日午前4時
ドル円 158円29銭 157円84銭〜158円39銭 158円20銭
ユーロドル 1.1222ドル 1.1214〜1.1241ドル 1.1237ドル
ユーロ円 177円64銭 177円28銭〜177円83銭 177円77銭
ポンドドル 1.3395ドル 1.3377〜1.3403ドル 1.3381ドル

水準は日本時間22日午前4時時点(ザイFX!: NY為替概況・4時)。ポンドドルは英CPI後の報道値と同日のNY概況による(ザイFX!、ザイFX!)。ドル指数と人民元は信頼できる数値を確認できなかった。

ドル円の動き

東京時間の詳しい値動きは、今回の出典では確認できなかった。欧州時間からNY序盤にかけては、原油安を受けて米長期金利が低下し、ドル売りが先行した。ドル円は157円84銭まで下げた。NY原油先物は、ロシア産ディーゼル燃料の供給や米政権の備蓄放出計画の報道で供給懸念が和らぎ、続落した(ザイFX!)。

その後、米国務省が湾岸諸国の大使館から退避命令を出す準備をしているとの報道が伝わった。対イラン攻撃の強化への警戒が広がり、WTI原油先物は97ドル台から98ドル台へ反発し、米10年債利回りは5.10%台から5.14%台へ上昇した。ドル売りは後退し、ドル円は158円前半で戻りを試す動きになった(ザイFX!: NY為替概況・4時)。2時時点では米金利の低下幅が縮小し、ドル円は158円08銭の小動きだった(ザイFX!: 2時)。

円安・円高の影響は両面ある。円安は輸入物価の上昇を通じて家計の負担を増やす一方、輸出企業の業績や海外資産の円換算額を押し上げる。円高はその逆に働く(筆者の整理)。

その他の主要通貨

  • ポンド: 英9月CPIは前年比3.5%増(8月3.1%増)と予想を上回り、昨年6月以来の高い伸びとなった。英中銀の11月利上げは97%織り込まれた。ポンドドルは1.3380ドルから1.3395ドルへ、ポンド円は211円40銭から211円70銭へ上昇した(ザイFX!)
  • ユーロ: ユーロドルは1.1214〜1.1241ドルで推移し、22日午前4時は1.1222ドルだった。ユーロ円は177円28銭から177円76銭へ上昇する場面があった(ザイFX!)
  • ドルスイス: 0.8236〜0.8259フランで推移した(ザイFX!)
  • アジア通貨・新興国通貨: 新しい信頼できる数値は確認できなかった

当局の姿勢と介入

21日に新たな為替介入の事実は確認されていない。財務省・日銀による為替に関する新しい発言も、今回の出典では確認できなかった。米国の経済指標は21日は特になかった(ザイFX!)。

ポジションと相場観

IMM通貨先物の投機筋ポジション(CFTCが毎週公表する、大口投機家の持ち高)について、今回は信頼できる最新値を確認できなかった。円高派・円安派それぞれの新しい主張も、発言者と根拠が分かる形では確認できなかった。

テクニカル分析(ドル円)

21日の安値157円84銭は、前回挙げた20日の安値157円83銭とほぼ同じ水準で、下値の支え(サポート)として意識された。高値158円39銭は、前回の20日高値158円60銭と心理的な節目の159円の手前にとどまった。移動平均線とRSIの最新値は、今回の出典では確認できなかった。

今夜の注目イベント

  • 22日(木): 米新規失業保険申請件数の発表が予定されている(前回の米株レポートで予告された日程)。雇用の強さを測る材料で、米金利とドル円に影響しうる
  • 米大手IT企業の決算発表後の株価反応。リスク選好が変われば円相場にも波及する可能性がある
  • 23日(金)午前8時30分(日本時間): 日本の9月全国CPIが発表される予定で、日銀の利上げ判断の材料になる(e-Stat 総務省統計局)
  • 来週はFRB(27〜28日)、ECB(29日)、日銀(29〜30日)が政策を決める(前回レポートの日程)