前回からの変化
前回(2026-11-05、前日)との比較である。前回は「次の注目決算」として、5日のトヨタ自動車、任天堂、日本製鉄、花王を挙げていた。今回はそのうち3社の結果をフォローする。
変わったこと(変化・新規)
- 前回予告したトヨタ自動車の中間決算が出た。営業利益は2兆1911億円で3年ぶりの増益となり、通期営業利益予想は3兆4000億円から3兆9000億円へ引き上げられた(トヨタ自動車、2027年3月期中間決算)
- 前回の主役だった商社が資源高と円安を追い風に上方修正したのに続き、今回は製造業でもトヨタが円安を追い風に見通しを上げた(Yahoo!ニュース)
- 任天堂と日本製鉄はアナリスト予想を大きく上回った(アイフィス株予報: 任天堂、アイフィス株予報: 日本製鉄)
昨日と同じこと(継続)
- 日本企業で通期見通しを引き上げる流れが続いている。前回は商社が相次いで上方修正したが、今回もトヨタが加わった
- 米国時間の決算は今回の取得で確認できておらず、前回の米国分(AMD)以降の更新はない
要因の連続性
- 継続要因: 円安の追い風。前回の商社に続き、トヨタも為替前提を1ドル157円程度(中間期平均は159円程度)としている(トヨタ自動車、2027年3月期中間決算)
- 新規要因: 中国での販売苦戦や資材高騰が重荷になっても、円安がそれを上回ったとされる点が新たに加わった(Yahoo!ニュース)
- 解消した要因: 前回の焦点だった「トヨタ・任天堂・日本製鉄の結果待ち」は一巡した。花王の結果は今回確認できていない
本日のハイライト
数字は報道または適時開示ベース。コンセンサスの出所はアイフィス(IFIS)で、他社の集計とは異なる場合がある。
| 企業 | 期 | 主な数字 | 見通し | 予想比 |
|---|---|---|---|---|
| トヨタ自動車 | FY2027年3月期 上期(4〜9月) | 営業利益2兆1911億円(9.2%増) | 通期営業利益3兆9000億円へ上方修正 | 確認できず |
| 任天堂 | 同上 | 営業利益2165億円(49.1%増) | 通期経常利益4300億円(据え置き) | 中間経常利益はIFIS予想を40.6%上回る |
| 日本製鉄 | 同上 | 税引前利益2470億円 | 確認できず | IFIS予想を25.4%上回る |
株価反応は、今回の出典のうち報道間で整合する数字を確認できなかったため記載しない。
個別決算
トヨタ自動車 — FY2027年3月期 上期(2026年4〜9月)
数字: 営業収益は26兆9624億円(9.5%増)、営業利益は2兆1911億円(9.2%増)で、営業増益は3年ぶりである。親会社帰属中間利益は2兆2364億円(26.1%増)と報じられた(トヨタ自動車、2027年3月期中間決算)。
中身: トヨタ・レクサスの販売は505万9千台で4.0%減だった。中国での販売苦戦や資材高騰が重荷となったが、円安が追い風になったと報じられている(Yahoo!ニュース)。
ガイダンス: 通期営業利益は3兆4000億円から3兆9000億円へ5000億円上方修正した。親会社帰属利益は3兆2500億円から3兆5700億円へ、営業収益は54兆円から53兆5000億円へ見直した。為替前提は1ドル157円程度である。修正額は単一の報道による数字で、会社資料での確認は取れていない(トヨタ自動車、2027年3月期中間決算)。
任天堂 — FY2027年3月期 上期(2026年4〜9月)
数字: 売上高は9660億円で12.1%減、営業利益は2165億円で49.1%増となった。前年同期はSwitch 2の発売直後で売上が倍増していたため、売上は反動減である(日経会社情報DIGITALに決算短信が掲載されている)。
予想比とガイダンス: 中間経常利益は3006億7600万円で、IFISコンセンサス2138億円を40.6%上回った。通期の経常利益予想は4300億円で据え置かれ、これはIFISのコンセンサスを27.6%下回る水準とされる(アイフィス株予報: 任天堂)。
日本製鉄 — FY2027年3月期 上期(2026年4〜9月)
中間の税引前利益は2470億900万円だった。IFISコンセンサスの1970億円を25.4%上回った。通期見通しは今回の出典では確認できていない(アイフィス株予報: 日本製鉄)。
経営陣が語ったこと
- トヨタ自動車の決算説明会は「3年ぶり増益 事業構造改革へ加速」と題されたが、発言内容そのものは今回確認できていない(トヨタ自動車、2027年3月期中間決算)
- 他の2社についても、経営陣の発言は今回の出典から確認できなかった
業界トレンド
- 円安が日本の輸出企業や商社の利益を押し上げている。商社(前回)とトヨタ(今回)で、為替が見通し引き上げの共通要因になった
- 任天堂は売上が減っても営業利益が大きく増えた。販売構成の改善などが背景にあるとみられるが、内訳は今回確認できていない(憶測を含む)
- 予想を上回る決算が続く一方、任天堂は通期予想が据え置かれ、市場予想を下回る水準にとどまる。好決算でも先行きの慎重さが株価を左右しうる
決算シーズンの進捗
S&P500の発表済み社数やEPS成長率など、米国の集計機関の数字は今回の取得では確認できなかった。日本は5日に100社以上が発表した(株トレ)。
次の注目決算
- 6日(金): 三菱重工業、三井不動産(前回レポート記載の予定)
- 5日に発表予定だった花王、ソニーグループの結果は今回確認できていない(株トレ)

