前回からの変化
前回(2026-11-05付、4日の取引)との比較である。今回は5日(木)の取引を扱い、本土・香港とも開場した。
変わったこと(変化・新規)
- ハンセン指数は前回の23,919.50から24,796.98へ877.48ポイント(3.67%)上昇した。前回の上げ幅1.67%から大きく拡大した(財経新聞: 5日の香港市場概況)
- ハンセンテック指数は3,936.02から4,154.29へ5.55%上昇し、前回の1.77%高を大きく上回った。H株指数(中国企業指数)も8,057.59から8,369.08へ3.87%上昇した(OANDA ラボ: 香港株サマリー)
- 上海総合指数は3,686.17から3,689.91へ3.74ポイント(0.10%)の上昇にとどまり、前回の2.16%高から勢いが鈍った。深セン成分指数は11,335.69から11,471.09へ1.19%上昇した(OANDA ラボ: 中国株サマリー)
- 前回は本土・香港ともそろって大きく上げたが、今回は香港が大幅高、本土が小幅高と差が開いた。前回主役だった半導体は、香港で逆行安になる銘柄もあった(君正股フン7.0%安)(財経新聞: 5日の香港市場概況)
- 新たにWTI原油先物が8.3%下落した。米イランの戦闘終結に向けた交渉進展観測が背景で、インフレ懸念の後退と米長期金利の低下が香港の買い材料になった一方、本土ではエネルギー株の売り材料になった(財経新聞: 5日の香港市場概況、財経新聞: 5日の中国本土市場概況)
昨日と同じこと(継続)
- 米中間選挙で共和党が敗れ、トランプ大統領の対中強硬策が和らぐとの見方が、引き続き投資家心理を支えた(財経新聞: 5日の中国本土市場概況)
- ハンセン指数は4日続伸から5日続伸となり、上昇基調が続いた
要因の連続性
- 継続要因: 米中間選挙後の対中政策への警戒後退(前回に続き買い材料)
- 新規要因: 原油の急落(米イラン交渉の進展観測)に伴うインフレ懸念後退と米長期金利低下。本土ではエネルギー株の重しにもなった。香港ではバイオ製薬(中国生物製薬がベーリンガーインゲルハイムとの契約発表で上昇)など個別材料も加わった
- 解消した要因: 前回挙げた人民銀行の互換便利やIPO停止観測など当局の資本市場支援に関する報道は、5日の出典では確認できなかった(後退したのではなく、記載がなかったという意味)
市況サマリー
5日(木)は本土・香港とも開場した。
| 指数 | 終値 | 騰落率 | 前回の終値 |
|---|---|---|---|
| 上海総合指数 | 3,689.91(人民元建て) | 0.10%高 | 3,686.17 |
| 深セン成分指数 | 11,471.09 | 1.19%高 | 11,335.69 |
| ハンセン指数 | 24,796.98(香港ドル建て) | 3.67%高 | 23,919.50 |
| ハンセンテック指数 | 4,154.29 | 5.55%高 | 3,936.02 |
CSI300と中国ADR(ナスダック・ゴールデンドラゴン中国指数)の5日の引け値は確認できなかった(未確認)。両市場の売買代金は合算で約2兆1,179億5,000万元だった(OANDA ラボ: 中国株サマリー)。
指数別動向
本土(上海・CSI300)
上海総合指数は小幅に続伸した。共和党敗北による対中強硬策緩和への期待で買いが先行したが、原油安でエネルギー関連が売られて上値を抑えられた。財経新聞によれば、不動産関連がしっかりで、京投発展が10.1%高、化学工業の双良節能システムが9.9%高となった。石炭は中煤能源が6.6%安、神華能源が6.3%安、石油は中国石油天然気が7.9%安だった(財経新聞: 5日の中国本土市場概況)。
OANDAによれば、買われたのは太陽光風力発電設備、貴金属、ネット通販、車載電池関連、通信で、売られたのは石油、石炭、銀行、海運・港湾である。心理的な節目の3,700ポイントに近づくと上値が重くなる展開で、方向感を欠いたと評している(OANDA ラボ: 中国株サマリー)。
香港(ハンセン・ハンセンテック)
ハンセン指数は大幅に5日続伸し、心理的な節目の24,000を上回った。高値の評価は出典で異なり、財経新聞は約1カ月ぶり、OANDAは約2カ月半ぶりの高値水準としている(前回レポートは10月16日以来の高値と記載)。米中間選挙で民主党が上下院を制したことを受けて米主要株価指数が上昇し、香港にも買いが広がった。財経新聞は、ハンセン指数の1年先予想PER(株価収益率)が10.7倍程度で、米S&Pの19倍程度を下回る割安感も意識されたと伝えている(財経新聞: 5日の香港市場概況)。
ハンセンテック指数は5.55%高と急伸し、上昇率上位はテンセント傘下のネットイース、理想汽車、上海天数智芯半導体だった。アリババ集団、テンセント、美団が指数を牽引した(OANDA ラボ: 香港株サマリー)。
本土と香港の割れ方は、香港の上げが本土を大きく上回った点にある。出典は理由を明示していないが、香港は米国株高と原油安・米金利低下の恩恵を受けやすい大型プラットフォーム株の比重が大きい一方、本土はエネルギー株の売りに押された、という構図が読み取れる(これは出典の記述をもとにした整理であり、断定ではない)。
当局・政策の動き
5日の人民銀行、CSRC(証券監督管理委員会)、国務院による新たな措置は、今回の出典では確認できなかった(未確認)。LPR(最優遇貸出金利)や預金準備率の変更も確認できていない。前回報じられた互換便利(証券会社などが保有債券と国債を交換して株式購入資金を調達できる仕組み)やIPO停止観測についても、5日分の続報は見つからなかった。国家隊(中央匯金など国有系ファンドの通称)の買い入れに関する情報も同様である。
経済指標
5日に発表された中国の主要経済指標は、今回の出典では確認できなかった(未確認)。PMIは前回レポートで伝えた10月分(公式49.3、民間のRatingDog〔旧財新〕52.0)の乖離が最新の情報である。
米中関係と注目銘柄
米国の新たな対中規制は、5日は確認できなかった(未確認)。共和党敗北で対中強硬策が和らぐとの見方は報道ベースの解釈であり、決まった政策ではない(財経新聞: 5日の中国本土市場概況)。
注目銘柄は次のとおり。いずれも銘柄名と数値は出典の表記による。
- 香港: アリババ集団、テンセント、美団が指数を牽引した。吉利汽車は6.5%高、中国生物製薬はベーリンガーインゲルハイムとの契約発表を受けて上昇した。レノボグループは7%近く下落した(OANDA ラボ: 香港株サマリー、財経新聞: 5日の香港市場概況)
- 本土: 北方華創科技集団(半導体装置)や歌爾(光学部品)などが上昇し、ペトロチャイナと中国神華能源が下落した(OANDA ラボ: 中国株サマリー)
強気派 vs 弱気派
5日分の出典には、氏名付きで確認できる中国株への相場観は見つからなかった。報道ベースの見方を整理する。
バリュエーションの議論(強気寄り):
- 財経新聞は、ハンセン指数の予想PERが10.7倍程度と米S&Pの19倍程度を下回ることが割安感として意識されたと伝えた(財経新聞: 5日の香港市場概況)
政策リスクの議論:
- 財経新聞は、共和党敗北で対中強硬策が和らぐとの期待が本土の買いを支えたと伝えた(財経新聞: 5日の中国本土市場概況)
弱気・慎重な見方は、5日分の出典では確認できなかった。上記はいずれも相場の解説であり、事実ではない。
テクニカル分析(上海総合・ハンセン指数)
上海総合指数は3,689.91で、前回上回った心理的な節目の3,600の上を保った。OANDAは3,700に近づくと上値が重くなったと伝えており、3,700付近が目先の壁として意識されているとされる。ハンセン指数は24,796.98で、24,000を明確に上回った。50日・200日移動平均線とRSI、南向き資金(香港ストックコネクト経由の本土からの資金流入)、AH株プレミアム指数の最新値は取得できなかった(未確認)。売買の推奨ではない(OANDA ラボ: 中国株サマリー、OANDA ラボ: 香港株サマリー)。
本日の注目点
6日(金)も本土・香港とも通常どおり開場する見込みである。香港の急伸後の利益確定売りが出るか、上海総合が3,700の節目を超えられるかが焦点になる。原油の下落が続くかどうかも、本土のエネルギー株と香港の地合いを分けるポイントになる。中国の個別の経済指標や決算の日程は、今回の出典では確認できなかった。

