前回からの変化

前回(2026-10-25、前日)との比較である。25日(日)と26日朝の時点で新しい決算発表は無く、前営業日である23日の決算の続報と、今週の発表予定の整理が中心になる。

変わったこと(変化・新規)

  • 今週が決算シーズンの最大の山場に入った。前回は来週の予定として列挙するにとどめたが、今回は26日(月)のベライゾンとニューコアから始まり、27日にボーイング、UPS、ビザ、コカ・コーラ、28日にアルファベット、マイクロソフト、フォード、29日にアマゾン、キャタピラー、マスターカード、30日にシェブロン、エクソンモービルと続く日程を確認した(財経新聞(Fisco))
  • 前回は発表日が情報源によって異なるとしたインテルの決算について、今回も確定できていない。前回の「米国時間29日」の整理を引き継ぎ、IRでの確認が必要である
  • 前回に新しく加わった株価反応(SLBは7.08%高、アメックスは3.68%安)に変化はない。23日の終値が確定値で、週末を挟んだため追加の値動きは無い(Yahoo Finance、Yahoo Finance)

昨日と同じこと(継続)

  • 「数字は良くても株価が素直に上がらない」構図が、アメックスについて続いている。売上高は201億ドル(9%増)、調整後EPSは4.68ドル(13%増)で通期見通しも引き上げたが、約5%の人員削減の発表と費用の増加が嫌気された(American Express 8-K)
  • 決算シーズンの進捗(S&P500の発表済み比率やサプライズ率)の新しい集計は、今回も確認できていない。前々回までのFactSet 10月16日版(発表済み9%、EPS上振れ比率84%)が最新である

要因の連続性

  • 継続要因: 原油高とAI関連企業の資金繰り不安という、市場全体の2つの重し。23日のブレント原油は116.72ドルへ上昇し、S&P500は0.52%安の7,623.68で終えた(前回の整理)
  • 新規要因: AI投資の収益性を確かめる場として、ハイパースケーラー(大規模なクラウドとAI基盤を運営する企業)の決算が28〜29日に集中する点が焦点として前面に出た(外為どっとコム)
  • 解消した要因: 前回「確認できなかった」としたSLBとアメックスの株価反応の不明点は、前回までに解消している

本日のハイライト

企業名 会計期間 決算の主な数字 22日終値→23日終値 備考
SLB 2026年7〜9月期 売上高94.5億ドル(前年同期比6%増) 49.55ドル→53.06ドル(7.08%高) 通常取引の終値
アメックス 2026年7〜9月期 売上高201億ドル(9%増) 325.17ドル→313.22ドル(3.68%安) 通常取引の終値
ファナック 2026年4〜9月期 純利益1126億円(41%増) 反応は26日以降に確認 日本時間23日発表

数字は前回までに確認した内容の再掲である。SLBは同社の8-K、アメックスは同社の8-Kによる。ファナックは前回の整理に基づき、今回の出典では追加の確認ができていない。

個別決算

SLB — 2026年7〜9月期(再掲・株価反応は確定)

同社の8-Kによると、売上高は94.5億ドルで前期比5%増・前年同期比6%増、GAAPの希薄化後EPSは0.49ドル、一過性要因を除く調整後EPSは0.64ドルである。調整後EBITDAは20.7億ドル、フリーキャッシュフローは8.28億ドルだった。第3四半期に1290万株(6.56億ドル)を買い戻し、四半期配当は1株0.295ドルとした(SLB 8-K)。

株価は23日の通常取引で7.08%上昇し、53.06ドルで引けた。前日の3.04%下落分を取り戻し、21日の終値51.10ドルも上回った(Yahoo Finance)。上昇の理由は、確認できた出典には書かれていない。市場予想(コンセンサス)との差も確認できていない。

アメリカン・エキスプレス — 2026年7〜9月期(再掲・株価反応は確定)

売上高は201億ドル(9%増)、調整後EPSは4.68ドル(13%増)で、通期の調整後EPS見通しを引き上げた。同時に約5%の人員削減も発表した(American Express 8-K)。

株価は23日の通常取引で3.68%下落し、313.22ドルで引けた。前日の325.17ドルから11.95ドル安である(Yahoo Finance)。前回の整理では、人員削減の発表と費用の増加が嫌気されたとみられるが、今回の出典で追加の確認はできていない。

ファナック — 2026年4〜9月期(株価反応は未確認)

日本時間23日に発表された中間決算の株価反応は、国内の次の取引日である26日(月)の取引で初めて分かる。決算内容は前回の整理(純利益1126億円、41%増)から追加で確認できておらず、本稿では再掲にとどめる。

経営陣が語ったこと

今回新たに確認できた経営陣の発言は見当たらない。前回(24日)のアメックス(階層の削減と業務の自動化)とSLB(地域を問わない売上増)の説明を参照。

業界トレンド

  • 同じ日の決算で反応が分かれた。アメックスは増収増益でも売られ、SLBは売上高の増加で買われた。数字そのものより、先行きや費用への見方が株価を左右している可能性がある(筆者の整理)
  • 市場全体はAI関連企業の資金繰り不安が重しで、今週のハイパースケーラーの決算で、AI投資の収益性が確認できるかが焦点とされる(外為どっとコム)
  • 今週は日米欧の中央銀行の会合(28日のFOMC、29日のECB、30日の日銀)も重なる。決算と金融政策が同じ週に集中し、株価の振れが大きくなりうる(財経新聞(Fisco))

決算シーズンの進捗

S&P500の発表済み比率や上振れ比率の新しい集計は、今回も確認できなかった。FactSetの10月16日版(発表済み9%、EPS上振れ比率84%)以降の更新を待つ。今週は米国の決算発表が最も集中する週で、発表済み比率は大きく上がる見込みである。

次の注目決算

日付は特記しない限り米国時間である。発表が寄り前か引け後かは、各社のIRで確認が必要である。

  • 26日(月): ベライゾン、ニューコア(財経新聞(Fisco))
  • 27日(火): ボーイング、UPS、ビザ、コカ・コーラ、ノバルティス、コーニング、テラダイン、フリーポート・マクモラン、シーゲイト、ユニバーサル・ヘルス(同上)
  • 28日(水): アルファベット、マイクロソフト、サービスナウ、フォード。AI投資の収益性が焦点とされる(同上、外為どっとコム)
  • 29日(木): アマゾン、キャタピラー、インテル、イーライリリー、マスターカード、メルク、ギリアド・サイエンシズ、スターバックスなど。インテルは情報源により日付が異なる(同上)
  • 30日(金): シェブロン、エクソンモービル。エクソンモービルは30日発表の予定である(ExxonMobil)
  • 日本企業: 信越化学工業、アドバンテスト、ルネサスエレクトロニクス、イビデン、東京エレクトロン、キオクシア、レーザーテック、SCREENホールディングスなど半導体関連の決算が今週予定されている。アドバンテストと日立製作所は28日、キオクシアは29〜30日と整理されているが、個別の日付はIRで要確認である(財経新聞(Fisco)、外為どっとコム)