前回からの変化

前回(2026-10-25、1週間前)との比較である。毎週日曜の週報のため、前回は1週間前になる。

変わったこと(変化・新規)

  • 東証REIT指数は、前回の10月23日終値1,670.65から、10月30日に1,648.88へ21.77ポイント(1.3%)下がった。前回は横ばい(0.02%高)だったが、今回は下落に転じた。30日の水準は、前回示した年初来安値(10月8日の1,649.05)をわずかに下回る。30日の日中の安値は1,644.00だった(松井証券)。年初来安値が更新されたかは、出典では確認できなかった
  • 米30年固定の住宅ローン金利は、前回の7.32%から7.24%へ0.08ポイント下がり、15年固定も6.68%から6.60%へ0.08ポイント下がった。前回の低下が続き、2週連続である(Freddie Mac)
  • 前回「来週の注目」に挙げた日銀会合(30日)とFOMC(28日)は通過した。日銀は政策金利を1.25%で据え置いた(経済指標レポートで扱い済み)
  • 前回は確認できなかった国内の金利の動きとして、大手行の変動金利の見直し予定が確認できた(下の「国内の住宅・不動産市場」を参照)

昨日と同じこと(継続)

  • 日米の金利が高い状況は継続している。米30年固定は7.24%で、1年前の6.17%より1.07ポイント高い(Freddie Mac)
  • 東証REIT指数が年初来高値の2,067.93(1月16日)より大きく低い構図は前回と同じである。30日の水準は、高値から約20%低い(筆者の計算)
  • 政策・制度、大型取引・話題の案件は、今週も確度の高い新規情報を確認できなかった

要因の連続性

  • 継続要因: 国内外の金利の先高観が逆風になる構図。日銀が基調的物価の2%到達を認め、12月の利上げが意識されている点は、REITの分配金利回りの評価に響く
  • 新規要因: 日銀会合の通過後も、REITは戻らず年初来安値の水準に下げた。理由は今回の出典では確認できていない
  • 解消した要因: 前回の「日銀会合とFOMCの結果待ち」は通過した。米住宅ローン金利が前週から下がるという低下の流れは、2週続いて確認された

1. 今週のサマリー

項目 値 前回比・前年比
東証REIT指数(10/30、終値とみられる値) 1,648.88 前回(10/23)1,670.65から21.77ポイント安(1.3%安)
同指数の年初来安値(10/8) 1,649.05 30日の水準はこれをわずかに下回る
米住宅ローン金利(Freddie Mac、10/29発表) 30年固定7.24%、15年固定6.60% 前週は7.32%、6.68%。1年前の30年固定は6.17%

東証REIT指数は、30日の始値が1,648.31、高値が1,657.93、安値が1,644.00で、前日終値は1,647.23だった(松井証券)。同ページは取得時点の値を示すため、30日の確定した終値かどうかは確認できていない。

2. 国内の住宅・不動産市場

今週、不動産経済研究所や国土交通省など、主要統計の新しい公表は、今回確認できた範囲では見当たらなかった。

住宅ローン金利では、三菱UFJ銀行が、9月18日に発表した短期プライムレートの引き上げに伴い、12月1日から変動金利の基準金利を見直すと案内している。12月の基準金利は、11月30日に発表される予定である(三菱UFJ銀行)。七十七銀行は、10月1日から変動金利型住宅ローンの基準金利を3.125%から3.375%へ0.250ポイント引き上げている(七十七銀行)。変動金利(半年ごとに見直される金利)は、日銀の利上げの影響を受けやすい。

金利が上がると、借り手の返済は重くなる一方、預金者には利息が増える。物件の売り手と買い手でも逆に効く点がある(一般的な見方)。11月初めの主要行の固定金利やフラット35の改定内容は、今回確認できなかった。

3. J-REIT・不動産株

東証REIT指数は30日に1,648.88で、前日の1,647.23から1.65ポイント(0.10%)上昇した。ただし、前週末の23日の終値1,670.65から数えると、1週間では21.77ポイント(1.3%)下げた。年初来高値(1月16日の2,067.93)からは約20%低い(松井証券)。

REITの価格が下がると、保有者には含み損になる一方、新規に買う投資家には分配金利回り(1口あたりの年間分配金を投資口価格で割った値)が上がる側面がある。今週は公募増資、物件取得、合併など、確度の高い個別の発表は確認できなかった。下げた理由も、今回の出典では確認できていない。

4. 海外の不動産市場

米国

フレディマックが10月29日に発表した週平均の30年固定住宅ローン金利は7.24%で、前週の7.32%から0.08ポイント下がった。15年固定は6.60%で、前週の6.68%から0.08ポイント下がった。1年前は30年固定が6.17%、15年固定が5.41%で、30年固定は1.07ポイント高い。同社は、今週の30年固定が今月の最低水準になったと説明している(Freddie Mac)。

金利が下がると、新しく借りる人の月々の返済は軽くなるが、水準はなお高い。すでに低い固定金利で借りている所有者は住み替えを控えやすく、売り物件が出にくい面がある(一般的な見方)。今週公表された米国の住宅着工件数などの個別の統計は、信頼できる出典で確認できなかった。

中国

今週、国家統計局による70都市の住宅価格など、新しい公表は確認できなかった。前回の9月分(10月19日公表)が最新である。

その他

欧州・アジアで、確度の高い大きな動きは確認できなかった。

5. 政策・制度

今週分について、住宅ローン減税・不動産関連の税制、建築規制での新たな確度の高い進展は確認できなかった。

6. 大型取引・話題の案件

大型の売買・開発案件に関する確度の高い新規情報は確認できなかった。

7. 来週の注目

  • 国内: 3日(火)は文化の日で東証が休場する。6日(金)に三井不動産が決算を出す予定である(財経新聞: 来週の相場で注目すべき3つのポイント)
  • 金利: 5日(木)に日銀の9月会合の議事要旨が公表される予定で、植田総裁は6日(金)にIMFの講演会に出席する。12月の利上げをめぐる発言が、REITと住宅ローン金利の見通しに影響しうる(みんかぶFX: 来週の主な予定)
  • 米国: 5日(木)にフレディマックの週次の住宅ローン金利が出る見込み(木曜が通例)。3日(火)の米中間選挙と6日(金)の米雇用統計も、金利を通じて住宅市場に波及しうる