前回からの変化

前回(2026-09-27)との比較である。本カテゴリは週報のため、比較対象は1週間前になる。

変わったこと(変化・新規)

  • 東証REIT指数は、前回の9月25日終値1,736.44から、10月2日終値1,673.90へ62.54ポイント(3.6%)下がった。前回は週間でやや上昇していたため、方向が逆に転じた(日本経済新聞)
  • 米30年固定住宅ローン金利は、前回の7.03%から7.28%(0.25ポイント上昇)へ上がり、7%台の中でも一段高になった(Fox Business)
  • 前回「来週の注目」に挙げたフラット35の10月金利は、前回の予想3.640%に対し、実際の最頻金利は3.83%(借入期間21〜35年)となった。予想値と実績で期間区分が異なる可能性がある(Business Insider Japan)

昨日と同じこと(継続)

  • 日米で住宅ローン金利が上昇する流れは、前回に続いて継続している。国内は変動・固定とも引き上げの動きがあり、米国も前週比で上昇した
  • 前回挙げた主要REIT・不動産会社の決算スケジュールや大型の公募増資・物件取得については、今週分の確度の高い新規情報は確認できなかった

要因の連続性

  • 継続要因: 日米の長期金利と住宅ローン金利の上昇が、前回に続いて市場の逆風として働いている
  • 新規要因: 東証REIT指数が10月2日に前日比1.64%安と大きく下げた。ただし、その直接の理由は今回の調査では確認できなかった。金利上昇が投資口価格の重しになっているとの見方が一般的にある
  • 解消した要因: なし

1. 今週のサマリー

項目 値 前回比・前年比
東証REIT指数(10/2終値) 1,673.90 前回(9/25)1,736.44から62.54ポイント安(3.6%安)
同指数の日次(10/2) 前日比27.95ポイント安 前日終値1,701.85、1.64%安
フラット35(10月、最頻金利) 3.83% 6か月前から1.34ポイント上昇
米住宅ローン金利(Freddie Mac、10/1発表) 30年固定7.28%、15年固定6.60% 前週は7.03%、6.42%
新設住宅着工(8月、9/30発表) 6万3,974戸 前年同月比6.1%増

2. 国内の住宅・不動産市場

10月分の住宅ローン金利は、日銀の利上げを受けた上昇局面がさらに進んだ。主要14行を調べた集計では、変動金利は4行が引き上げ、10行が据え置きで、10年固定金利と35年固定金利は引き上げが目立った(ダイヤモンド不動産研究所)。住宅金融支援機構が扱う全期間固定のフラット35は、最も多い金利が3.83%(借入期間21〜35年)で、6か月前から1.34ポイント高い。集計開始以降の最高水準を更新したとされる(Business Insider Japan)。

変動金利には、返済額の急増を抑える「5年ルール」(金利が上がっても5年間は返済額を据え置く仕組み)があり、既存の借り手は直ちに負担が増えるわけではない。ただし未払い利息がたまる点には注意が必要である。これから借りる世帯にとっては、固定金利の上昇で選択肢が狭まる。一方、すでに低い金利で借りている世帯は、金利の上昇局面で相対的に有利になる。

国土交通省が9月30日に発表した8月の新設住宅着工戸数は6万3,974戸で、前年同月比6.1%増となり、5か月連続で増えた。内訳は分譲住宅が6.4%増の1万6,838戸、貸家が6.5%増の2万8,309戸、注文住宅が1.0%増の1万7,713戸。首都圏は9.2%増だった。共同通信は、省エネ基準への適合義務化に伴う前年の落ち込みの反動が背景にあると伝えている(ロイター、共同通信)。

新築マンションについては、不動産経済研究所の9月分の発表は10月20日の見込みで、今週は新たな数字がない。前回扱った8月の首都圏の平均価格9,770万円(前年比5.4%下落)が最新である。

3. J-REIT・不動産株

東証REIT指数は10月2日の終値が1,673.90で、前日比27.95ポイント(1.64%)安だった。前日の10月1日終値は1,701.85である。前回(9月25日)の1,736.44と比べると、1週間で62.54ポイント(3.6%)の下落になる(日本経済新聞、株探)。

下落の理由を示した一次的な報道は確認できなかった。ただ、10月1日に米10年国債利回りが5.23%前後と高水準にあると報じられており(Fox Business)、金利上昇で分配金利回りの相対的な魅力が薄れたとの見方もある(推測を含む)。分配金利回りやNAV倍率(投資口価格が、保有資産の時価に比べて割高か割安かを示す倍率)の最新値は、今回は確認できなかった。

REITが下がると、保有者の含み損は増える一方、新規に買う投資家にとっては分配金利回りが上がり、入りやすくなる側面がある。

4. 海外の不動産市場

米国

フレディマックが10月1日に発表した週平均の30年固定住宅ローン金利は7.28%で、前週の7.03%から0.25ポイント上昇し、2023年11月以来の高水準となった。15年固定も6.60%(前週6.42%)に上がった。1年前の30年固定は6.34%である。金利は10年国債利回りに連動しやすく、その10年債利回りは5.23%前後で推移している。不動産情報サイトのリアルター・ドットコムの経済担当者は、金利の上昇で中央値の住宅を買う場合の月々の返済が200ドル超増えたと指摘している(Fox Business、Freddie Mac)。

住宅価格自体は前年比で下がっているため、売り手や所有者にとっては価格の下落と金利上昇が重なる。一方、買い手にとっては価格が下がっても、月々の返済額は増えている。

中国

今週、70都市の新築住宅価格など、中国の不動産市場の新たな公表は確認できなかった。

その他

欧州・アジアで、確度の高い大きな動きは確認できなかった。

5. 政策・制度

今週分について、住宅ローン減税・不動産関連の税制、建築規制での新たな確度の高い進展は確認できなかった。

6. 大型取引・話題の案件

今週分について、大型の売買・開発案件に関する確度の高い新規情報は確認できなかった。

7. 来週の注目

  • 米国: フレディマックの週次の住宅ローン金利(10月8日の発表の見込み)。7.28%の水準が続くかが焦点になる
  • 国内: 東証REIT指数が10月2日の大幅安のあとに戻すかどうか。主要REIT・不動産会社の決算スケジュールは、来週分の確度の高い情報は確認できなかった
  • 国内: 不動産経済研究所の9月の首都圏新築マンション動向は10月20日の発表見込みで、来週ではない