前回からの変化

前回(2026-10-18、1週間前)との比較である。毎週日曜の週報のため、前回は1週間前になる。

変わったこと(変化・新規)

  • 東証REIT指数は、前回の10月16日終値1,670.26から、10月23日終値1,670.65へ0.39ポイント(0.02%)上がった。前回は0.6%上昇だったが、今回は横ばいである。週の途中の22日には1,654.02まで下がり、年初来安値の1,649.05(10月8日)に近づいたが、23日に前日比16.63ポイント(1.01%)高と戻した(日本経済新聞、松井証券)
  • 米30年固定の住宅ローン金利は、前回の7.40%から7.32%へ0.08ポイント下がり、15年固定も6.71%から6.68%へ0.03ポイント下がった。前回は「7.40%で上昇が止まった」段階だったが、今回は低下に転じた(Freddie Mac)
  • 前回は国内の主要統計の公表が無かったが、今週は20日に不動産経済研究所が4〜9月の首都圏新築マンション動向を公表した(熊本日日新聞(共同通信))
  • 前回は新しい公表を確認できなかった中国の住宅価格は、19日に国家統計局が9月分を公表した(内容は下の「海外の不動産市場」)

昨日と同じこと(継続)

  • 日米の金利が高い状況は継続している。米30年固定は7.32%で、1年前の6.19%より1.13ポイント高い(Freddie Mac)
  • 東証REIT指数が年初来高値の2,067.93(1月16日)より約19%低い水準にある点は前回と同じ構図である。23日の終値は高値から19.2%低い
  • 政策・制度、大型取引・話題の案件は、今週も確度の高い新規情報を確認できなかった

要因の連続性

  • 継続要因: 国内外の金利の先高観が逆風になる構図。来週は日銀会合(30日)とFOMC(28日)が控え、結果がREITの分配金利回りの評価に響く(みんかぶFX)
  • 新規要因: 米住宅ローン金利が前週から下がった点。ただし、理由は今回の出典では確認できていない
  • 解消した要因: 前回の「米住宅ローン金利が一段高になる」という上昇の勢いは、今週は低下に転じて薄れた

1. 今週のサマリー

項目 値 前回比・前年比
東証REIT指数(10/23終値) 1,670.65 前回(10/16)1,670.26から0.39ポイント高(0.02%高)
同指数の年初来安値(10/8) 1,649.05 今週の最安値は22日の1,654.02で更新せず
米住宅ローン金利(Freddie Mac、10/22発表) 30年固定7.32%、15年固定6.68% 前週は7.40%、6.71%。1年前の30年固定は6.19%
首都圏新築マンション(4〜9月平均) 1億1494万円 前年同期比21.1%上昇。発売戸数8601戸(6.0%減)

東証REIT指数は、23日の始値が1,662.06、高値が1,683.05、安値が1,656.78だった(松井証券)。

2. 国内の住宅・不動産市場

不動産経済研究所が20日に公表した2026年度上半期(4〜9月)の首都圏(1都3県)の新築マンションは、1戸当たりの平均価格が前年同期比21.1%上昇の1億1494万円だった。4年連続で過去最高を更新し、年度の上半期として初めて1億円を超えた。発売戸数は6.0%減の8601戸で、2024年度に次いで過去2番目に少なかった。東京23区は34.7%上昇の1億7925万円、千葉県は24.1%上昇の7376万円で、埼玉県と神奈川県はわずかに下落した。資材費の上昇と人手不足による建築費の高騰が価格を押し上げている。9月単月では価格が下落しており、上昇傾向が続くかが焦点とされる(熊本日日新聞(共同通信))。9月単月の下落幅は今回の出典では確認できなかった。

価格の上昇は、すでに物件を持つ所有者や売り手には資産価値の上昇になる一方、購入者には負担増になる。高騰に買い手が追いつかず、発売戸数が減っているとの指摘もある(同上)。国内の住宅ローン金利(主要行の変動・固定、フラット35)は毎月初の改定で、今週の新しい発表は確認できなかった。

3. J-REIT・不動産株

東証REIT指数は23日の終値が1,670.65で、前日の1,654.02から16.63ポイント(1.01%)上昇した。前週末の1,670.26からは0.39ポイント(0.02%)高と、週間ではほぼ横ばいである。年初来高値(1月16日の2,067.93)からは約19%低く、年初来安値(10月8日の1,649.05)からは約1.3%高い(日本経済新聞、松井証券)。

REITの価格が上がると、保有者には含み益になる一方、新規に買う投資家には分配金利回り(1口あたりの年間分配金を投資口価格で割った値)が下がる側面がある。今週は公募増資、物件取得、合併など、確度の高い個別の発表は確認できなかった。23日の上昇の理由も、今回の出典では確認できていない。

4. 海外の不動産市場

米国

フレディマックが10月22日に発表した週平均の30年固定住宅ローン金利は7.32%で、前週の7.40%から0.08ポイント下がった。15年固定は6.68%で、前週の6.71%から0.03ポイント下がった。1年前は30年固定が6.19%、15年固定が5.44%で、30年固定は1.13ポイント高い(Freddie Mac)。

金利が下がると、新しく借りる人の月々の返済は軽くなるが、水準はなお高い。すでに低い固定金利で借りている所有者は住み替えを控えやすく、売り物件が出にくい面がある(一般的な見方)。今週公表された米国の住宅着工件数などの個別の統計は、信頼できる出典で確認できなかった。

中国

国家統計局が19日に公表した9月の70都市の住宅価格では、新築商品住宅の前月比は、上海・南京・武漢が0.2%上昇(指数100.2)、北京が0.2%下落(指数99.8)など、都市により分かれた。中古住宅は、北京が前月比0.1%上昇だが前年比では2.5%下落(指数97.5)と、需要の弱さがうかがえる。2026年1月から、比較の基準年が2025年に変わっている(中国国家統計局)。ここでは公表資料の一部の都市を確認した。70都市全体の下落都市数やデベロッパーの動きは、今回の出典では確認できていない。

その他

欧州・アジアで、確度の高い大きな動きは確認できなかった。

5. 政策・制度

今週分について、住宅ローン減税・不動産関連の税制、建築規制での新たな確度の高い進展は確認できなかった。

6. 大型取引・話題の案件

首都圏の新築マンション平均が初めて1億円を超えたことが、今週の価格の話題である(上記「国内の住宅・不動産市場」を参照)。大型の売買・開発案件に関する確度の高い新規情報は確認できなかった。

7. 来週の注目

  • 日米の金融政策: 28日のFOMC(結果は日本時間29日午前3時)と、30日の日銀会合。金利の方向がREITの分配金利回りと住宅ローン金利の見通しを左右する(みんかぶFX)
  • 米国: 29日(木)にフレディマックの週次の住宅ローン金利が出る見込み(木曜が通例)。7.32%への低下が続くかが焦点になる
  • 国内: 9月の新設住宅着工戸数は月末に公表されるのが通例だが、日付は確認できていない。11月初めの主要行の住宅ローン金利改定も確認事項になる