前回からの変化
前回レポートなし(比較対象なし)。本カテゴリは今回が初回の生成となる。
1. 今週のサマリー
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 東証REIT指数(9/25終値) | 1,736.44(9/18終値1,730.69から週間+5.75pt、+0.33%程度) |
| J-REIT分配金利回り(9/24時点) | 5.28% |
| 国内住宅ローン(10月予想・フラット35) | 3.640%(9月実績3.460%から+0.17%) |
| 米住宅ローン金利(Freddie Mac、9/17-23週) | 30年固定7.03%(前週比+0.08pt) |
| 東京都心5区オフィス空室率(9月) | 4.61%(前月比-0.15pt) |
2. 国内の住宅・不動産市場
不動産経済研究所が9月17日発表した8月の首都圏(1都3県)新築分譲マンション市場動向によると、1戸当たり平均価格は前年比5.4%下落の9,770万円だった。平均価格が前年を下回るのは5カ月ぶり、1億円を割り込むのは4カ月ぶりとなる。発売戸数も前年比12.4%減となり、価格・供給の両面で調整局面にあることがうかがえる(nippon.com)。
住宅ローン金利は、日銀の利上げを受けた上昇局面が続いている。2026年9月時点で変動金利は年1.23%、フラット35は年3.46%。10月分について、楽天銀行・ソニー銀行など複数行が変動金利・10年固定金利をすでに引き上げており、業界調査では変動金利は4行が引き上げ・10行が据え置き、10年固定は調査対象13行すべてが引き上げを実施したとされる。フラット35(全期間固定)の10月適用金利は3.640%(9月実績3.460%から+0.17%)、フラット20は3.130%(同2.960%から+0.17%)と予想されている。これは、機構債券の金利(9月16日発表分3.650%)に各行の上乗せ金利を加算して算出される仕組みによるもので、世界的な金利上昇を受けて日本の市場金利も「2010年ごろの水準」まで上昇していることが背景にある(ダイヤモンド不動産研究所、モゲチェック)。
変動金利で住宅ローンを組んでいる世帯にとっては、日銀の連続利上げ観測(詳細はecon_indicatorsカテゴリ参照)が続く限り返済負担の増加圧力が続く一方、これから借り入れる世帯にとっては固定金利との差が意識される局面が続いている。
東京都心5区のオフィス空室率は9月時点で4.61%(三鬼商事調べ)と前月比0.15ポイント低下し、2020年12月以来の低水準となった。移転・増床需要が堅調で、大量供給が続いても値崩れしにくい市況が続いている(住宅新報web)。
3. J-REIT・不動産株
東証REIT指数は9月18日終値1,730.69から、24日には1,739.64まで上昇する場面があったものの、25日には前日比3.20ポイント安(-0.18%)の1,736.44で終えた。週間ではおおむね5~9ポイント程度の小幅な上昇にとどまり、分配金利回りは9月24日時点で5.28%となっている。米長期金利・国内長期金利がともに高水準で推移する中、REIT市場は方向感に乏しい展開が続いている(stock-marketdata.com、日本経済新聞)。個別銘柄の大型公募増資・物件取得に関する確度の高い新規情報は、今週分については確認できなかった。
4. 海外の不動産市場
米国
フレディマックが24日発表した9月17~23日の週平均30年固定住宅ローン金利は、前週比0.08ポイント上昇の7.03%となり、7%台を付けたのは2025年1月以来約1年8カ月ぶりとなった。モーゲージバンカーズ協会(MBA)調査でも9月18日終了週に15ベーシスポイント上昇の7.12%と、2024年5月上旬以来の最高水準を記録している。上昇の背景には、米・イラン間の緊張によるエネルギー価格の上振れがインフレ加速懸念を強めたことに加え、米財政の悪化への懸念から長期金利が上昇していることがある。住宅ローン金利の7%超えは住宅市場・政権双方への逆風になるとの報道も出ている(時事通信/Yahoo!ニュース)。
中国
中国不動産大手の万科企業(Vanke)は、2025年12月期決算で885億元(約2兆500億円)の最終赤字を計上し、2期連続の赤字かつ前期比8割の赤字拡大となった。月間契約販売金額は2021年ごろの400億元台から2025年後半には100億元以下まで落ち込んでおり、資金繰りの厳しさから社債の期限内償還を断念する場面もあったと報じられている。中国人民銀行は個人向け住宅ローンの最低頭金比率引き下げ(1軒目20%→15%)や下限金利の撤廃など下支え策を継続しているが、業界大手の経営危機は解消していない(東洋経済オンライン)。
その他
欧州の不動産市場について、今週分の確度の高い大きな動きは確認できなかった。
5. 政策・制度
今週分について、住宅ローン減税・不動産関連税制、建築規制等での新たな確度の高い進展は確認できなかった。
6. 大型取引・話題の案件
今週分について、大型の売買・開発案件に関する確度の高い新規情報は確認できなかった。
7. 来週の注目
- 国内: 10月分の住宅ローン金利(変動・固定とも)が各行から順次発表される見通し。フラット35は3.640%程度への上昇が予想されている。
- 米国: ケース・シラー住宅価格指数、新築・中古住宅販売など月次指標の発表が続く見通し。フレディマック週次金利調査の続報にも注目。
- REIT: 主要REIT・不動産会社の決算発表スケジュールについて、来週分の確度の高い情報は確認できなかった。

