前回からの変化

前回(2026-10-31、前日)との比較である。前回は30日のNY時間までの値動きが中心だった。今回は、その値動きを含む1週間の総括と、週明けの予定を扱う。土曜日と日曜日は主要市場が休場で、新しい取引は発生していない。

変わったこと(変化・新規)

  • 前回は30日の1日だけを扱ったが、今回は週間のレンジが確認できた。ドル円は156円65銭〜158円35銭で、引けは157円70銭前後だった。前回の引け値157円64銭とほぼ同じ水準である(みんかぶFX: 為替相場まとめ)
  • 前回は確認できなかったIMMポジションが出た。27日時点の円は10万1591枚の買い越しで、前週から3万1713枚増えた(みんかぶFX: CFTC建玉報告)
  • 前回は数値を確認できなかったユーロドルは、週の途中で1.1113ドルまで下げたと整理されている。ECBのラガルド総裁が12月の利上げの可能性に触れると、1.12ドル台へ戻った(みんかぶFX: 為替相場まとめ)
  • 前回は「来週」として触れた予定の日付が、そろって確認できた。BOEは5日、米雇用統計は6日である(みんかぶFX: 来週の主な予定)

昨日と同じこと(継続)

  • ドル円は10月に入ってからの156円台後半〜158円台後半のレンジ内にとどまっている
  • 為替介入や、財務省・日銀による為替発言は、確認できた範囲では見当たらない
  • 12月の日銀の追加利上げ観測と、日米の金利差のせめぎ合いという構図は前回から変わらない

要因の連続性

  • 継続要因: 12月の日銀利上げ観測が円を支える一方で、米国の物価の高止まりがドルを支える構図が続く。AI関連株の下落でリスク回避の円買いが出やすい点も前回と同じである
  • 新規要因: 円の買い越しが大きく増え、投機筋が円高方向に傾いたことが数字で確認できた。米中間選挙を前に、結果次第で動きが出ると警戒されている(外為どっとコム: 週間為替展望)
  • 解消した要因: 日銀会合の結果待ちは30日に通過した

為替サマリー

通貨ペア 前回(30日NY終値) 今回の確認値 備考
ドル円 157円64銭 157円70銭前後(週末の引け) 週間レンジは156円65銭〜158円35銭
ユーロドル 1.1136ドル 1.12ドル台へ戻したと整理 週の安値は1.1113ドル
ポンドドル 1.3374ドル 1.33ドル台 週の中で1.32ドル台から1.34ドル台まで動いた
ユーロ円 175円95銭 175円台と報じられた 30日のNYは「重い」と伝えられた

水準は報道時点の値で、週末の正確な終値は出典から確認できていない。ドル指数と人民元は、今回も信頼できる数値を確認できなかった(みんかぶFX: 為替相場まとめ、みんかぶFX: NY為替概況)。

ドル円の動き

26〜30日の週は、週前半に158円台へ戻した。AI関連株が持ち直し、原油が上がったことが理由と整理されている。その後は、FRB議長の記者会見で次の利上げについて明確な合図がなかったことなどから上値が重くなった。週の終わりは、日銀会合と中東情勢が材料になった(みんかぶFX: 為替相場まとめ)。

30日のNY時間には、156円台に下げる場面があった。ただし、みんかぶFXは、日銀会合による円高との見方は少なく、前日のアマゾンとインテルの決算への失望によるリスク回避が主因だったと伝えている(みんかぶFX: NY為替概況)。日銀は基調的な物価上昇率が2%に達したと認めたが、次の一手については明確な手がかりを示さなかった。12月の利上げは約8割が織り込まれていると同記事は書いている。

円安・円高の影響は両面ある。円安は輸出企業の業績や海外資産の円換算額を押し上げる一方、輸入物価を通じて家計の負担を重くする。円高はその逆に働く(筆者の整理)。

その他の主要通貨

  • ユーロ: ユーロドルは、フランスのGDPが予想外のマイナスとなったことなどで売られ、週の中で1.1113ドルまで下げた。ラガルドECB総裁が12月の利上げの可能性に触れると、1.12ドル台へ戻した。30日のNYでは、21日移動平均線(約1.12ドル)に上値を抑えられて1.1135ドル前後まで下げた(みんかぶFX: 為替相場まとめ、みんかぶFX: NY為替概況)
  • ポンド: ポンドドルは、英国の秋季予算案の前に1.32ドル台へ下げたが、財政運営が堅実だと受け止められて1.34ドルまで戻した。来週のBOEでの利上げが意識されていると伝えられている(みんかぶFX: 為替相場まとめ)
  • 豪ドル: CFTCの報告で豪ドルは売り越しが増えた。一方、外為どっとコムは、豪CPIの上振れを受けて来週のRBAが利上げするかが焦点だと伝えている(外為どっとコム: 週間為替展望(豪ドル/ZAR))。人民元と韓国ウォンは、信頼できる数値を確認できなかった

当局の姿勢と介入

31日と11月1日は、財務省・日銀による為替に関する発言や、介入の実施・認否は、確認できた範囲では見当たらない。確認されている最近の介入は7月30日の夜である(熊本日日新聞: 政府、日銀が為替介入)。

日銀の植田総裁は6日に、IMFの講演会に出席する予定である。12月の利上げについて何か示唆が出るかが関心事になっている(みんかぶFX: 来週の主な予定)。

ポジションと相場観

IMM通貨先物(CFTCが毎週公表する、大口投機家の持ち高)では、27日時点の円は10万1591枚の買い越しで、前週から3万1713枚増えた。投機筋が円高に賭ける持ち高を増やしていたことになる(みんかぶFX: CFTC建玉報告)。

円高側の見方: 日銀が基調的物価の2%到達を認めたことで、12月の利上げが近いとの見方がある。12月の利上げは約8割が織り込まれていると報じられている(みんかぶFX: NY為替概況)。

ドル高側の見方: 外為どっとコムは、ドル円の予想レンジを155円00銭〜159円50銭としている。中間選挙の結果を受けた動きに警戒するとしている(外為どっとコム: 週間為替展望)。売買の推奨ではない。

テクニカル分析(ドル円)

今回の出典では、移動平均線やRSIの最新値は確認できなかった。確認できたのは、週間のレンジ(156円65銭〜158円35銭)と、外為どっとコムの予想レンジ(155円00銭〜159円50銭)である。前回示した21時台のピボット(前日の高値・安値・終値から計算する目安の価格)157円37銭は、30日のものである。

今夜の注目イベント

11月1日は日曜日で、為替市場の取引は週明けまで始まらない。日本時間の週明けの主な予定は次のとおり(みんかぶFX: 来週の主な予定)。

  • 1日(日): 米国が冬時間に移る。米国の指標発表は日本時間で1時間遅くなる。トランプ大統領のアイオワ州での集会も予定されている
  • 2日(月): 米ISM製造業景況指数(10月)
  • 3日(火): 米中間選挙。日本は文化の日で東京市場は休場。RBAの政策金利発表もある
  • 5日(木): BOEの政策金利発表。6日(金)は米国の10月雇用統計(日本時間22時30分の見込み)と、植田総裁の講演