前回からの変化
前回(2026-10-06)との比較。前回は10月5日分、本日は10月6日分である。
変わったこと(変化・新規)
- 米国で新しい論点が加わった。トランプ大統領は10月4日のオハイオ州での集会で、米国に工場を建てない外国企業に150〜300パーセントの関税を課す可能性に言及した。前回は米国の新規決定を確認できていなかった(Korea Herald)
- ブラジルは、前回の「決選投票へ」の段階から、決選投票の見通しの分析が進んだ。第1回投票の得票率はボルソナーロ氏47.03パーセント、ルラ氏45.16パーセントで、議会では右派の自由党が上院28議席、下院121議席と最大勢力になった(Americas Quarterly)
- ブレント原油は前回の1バレル101.6ドルから、およそ100.8ドルへわずかに下げた(Trading Economics)
昨日と同じこと(継続)
- EU通商担当委員の訪中は10月8〜9日で、日程に変更はない(Malay Mail)
- 中国の燃料輸出停止は継続中で、国慶節連休が明ける本日7日以降に再開されるかは未確認である(OilPrice.com)
- ラトビアの連立協議、G7の備蓄放出は、本日の確認範囲で新たな進展を確認できていない
要因の連続性
- 継続要因: 中国の反ダンピング調査と燃料輸出停止が、前回に続き欧中・アジアの緊張要因として働いている
- 新規要因: 米大統領の高関税警告が、中間選挙を前にした通商面の新たな不確実性として加わった
- 解消した要因: なし
今日の要点
| 地域 | 出来事 | 日本への影響 | 段階 |
|---|---|---|---|
| 米国・韓国 | 最大300パーセントの関税を警告 | 対米投資の圧力が日本にも及びうる | 発言段階 |
| 中南米 | ブラジル大統領選が決選投票へ | 資源・食料の調達先の政策が不透明に | 第1回投票終了 |
| 中国・欧州 | 8日からEU通商担当委員が訪中 | 欧中摩擦の余波が日本に及びうる | 日程確定 |
| 中東・アジア | 原油は100ドル台、中国は燃料輸出停止 | 燃料・電気料金への上振れ圧力 | 継続中 |
米国
トランプ大統領は10月4日、オハイオ州の集会で、米国に工場を建てない外国企業は約18か月以内に150〜300パーセントの関税に直面しうると述べた。Korea Heraldによると、韓国は3500億ドルの対米投資の約束をめぐり、アラスカの液化天然ガス事業への参加を求める圧力を受けている。韓国側は参加を決めたのではなく検討に同意しただけだとしており、トランプ氏は参加しないなら関税を上げるとも示唆した。いずれも集会での発言で、正式な政策決定ではない。日本は、関税政策で対米投資が進んだ国の例として韓国・中国・カナダとともに言及された。
日本への影響: 日本も対米投資の枠組みを抱えており、同様の投資や調達の要請が強まる可能性がある。ただし日本を名指しした新たな関税措置は確認できていない。11月3日の中間選挙に向け、強い通商発言が続くとの見方もある。
欧州
欧州委員会のマロシュ・シェフチョビッチ通商担当委員は、10月8〜9日に北京でEU・中国の貿易投資会議を共同議長として主催し、王文濤商務部長と会談する。Malay Mailによると、EUが6月に設けた、具体的な成果を求める期限にあたる。EUの対中貿易赤字は1日あたり約10億ユーロにのぼる。中国は訪問の直前に、EU産の化学品に対する反ダンピング調査(不当に安い輸入品が国内産業を傷つけていないかを調べる手続き)を始めた(Euronews)。
日本への影響: 欧中の通商摩擦が深まれば、中国の過剰な製品が他の市場へ向かう懸念があり、日本企業の輸出や国内市場にも波及しうる。レアアースの供給が揺らげば、日本の製造業の調達にも関わる。
アジア・オセアニア
中国の製油会社は、香港・マカオ以外への石油製品の輸出を当面停止している。OilPrice.comによると、国内の在庫が低水準にあるためで、再開は国慶節連休が明ける10月7日以降の北京の判断次第である。
日本への影響: 中国の燃料輸出が絞られたままだと、アジアのディーゼルなど石油製品の需給が引き締まり、日本の調達価格に上振れ圧力がかかりうる。
中東・アフリカ・中南米
ブラジルでは10月4日の大統領選第1回投票で、フラビオ・ボルソナーロ上院議員が47.03パーセント、ルラ大統領が45.16パーセントとなり、どちらも過半数に届かず10月25日の決選投票に進む。CBS Newsが伝えた。Americas Quarterlyによると、棄権率は21.08パーセントと1998年以降で最高で、ボルソナーロ氏支持の自由党は上院81議席中28議席、下院513議席中121議席で最大会派となった。同誌が紹介する専門家は、ボルソナーロ氏を本命とみる一方、決選まで3週間あり不確実性は残るとしている。財政赤字は国内総生産(GDP)比で10パーセントに近く、財政調整の実現性には疑問も出ている。
中東では、米国とイスラエルによるイラン攻撃が続き、ブレント原油は1バレル100ドル台で推移している(Trading Economics)。
日本への影響: ブラジルは鉄鉱石や大豆の主要な供給元で、日本企業の進出先でもある。決選投票の結果次第で通商姿勢が変われば、資源・食料の調達に中長期で響く。中東情勢は、ガソリンや電気料金の先行きに直結する。
国際機関・多国間の動きと、日本を名指しした動き
本日の確認範囲で、国連・IMF・G7などの新たな決定は確認できていない。日本を名指しした新たな決定も確認できていないが、上記のとおり米大統領の関税発言の中で日本の名前が挙げられた。
日本への影響: G7が決めた備蓄放出の枠組みは継続中で、日本の放出量や時期は本日確認できた範囲では示されていない。
今後数日の注目日程
- 10月7日: 中国の国慶節連休が明け、燃料輸出再開の可否が焦点
- 10月8〜9日: EUのシェフチョビッチ通商担当委員が北京を訪問し、王文濤商務部長らと会談予定
- 10月25日: ブラジル大統領選の決選投票
- 11月3日: 米中間選挙

