前回からの変化

前回(2026-10-07)との比較。前回は10月6日分、本日は10月7日分である。

変わったこと(変化・新規)

  • 欧中交渉の焦点が具体化した。前回は訪中日程の確認にとどまっていたが、EUは中国がレアアース輸出を再び止めないとの保証と、対EU輸出の抑制を求める構えである(Euronews)
  • ラトビアで総選挙後の動きが確認できた。クルベルグス首相の統一リストが得票率およそ35パーセント、100議席中42議席を得て、新たな連立の協議に入る(NY1 (AP))
  • 原油市況に和らぎの材料が出た。サウジアラビアが主力原油の公式販売価格を引き下げ、タンカーがペルシャ湾を出られるようになったと伝えられた。ブレントは前回のおよそ100.8ドルからおよそ100.9ドルへ、ほぼ横ばいである(Trading Economics)

昨日と同じこと(継続)

  • EU通商担当委員の訪中は10月8〜9日で、日程に変更はない(Malay Mail)
  • 中国の石油製品の輸出停止は続いている。国慶節連休が明けた本日7日の時点でも、再開するかは確認できていない(Nation Thailand)
  • ブラジルの決選投票は10月25日で、本日の確認範囲で新たな世論調査や動きは確認できていない
  • 米大統領の高関税警告は、本日の確認範囲で新たな進展を確認できていない

要因の連続性

  • 継続要因: 中国の燃料輸出停止と、ホルムズ海峡周辺での船舶への攻撃報道が、前回に続き原油と海運費の上振れ要因として働いている
  • 新規要因: サウジアラビアの販売価格引き下げとタンカーの出港再開が、供給不安をやや和らげる材料として加わった
  • 解消した要因: なし

今日の要点

地域 出来事 日本への影響 段階
中国・欧州 8日からEU通商担当委員が訪中 レアアース供給と欧中摩擦の余波 日程確定
中国・アジア 石油製品の輸出停止が継続 石油製品の調達価格に上振れ圧力 継続中
中東 ブレントは100ドル台、供給不安は一部後退 ガソリン・電気料金の先行きに直結 市況
欧州 ラトビアで新連立の協議が開始 対ロシア政策の方向が焦点 協議開始

米国

本日の確認範囲で、日本に関わる米国の新たな政策決定は確認できていない。トランプ大統領が10月4日に示した、米国に工場を建てない外国企業への最大300パーセントの関税の警告は、前回お伝えしたとおり集会での発言段階で、正式な政策ではない。

日本への影響: 日本を名指しした新たな関税措置は確認できていない。11月3日の中間選挙に向け、強い通商発言が続くとの見方もあり、対米投資をめぐる要請が日本に及ぶ可能性には引き続き注意が要る。

欧州

欧州委員会のマロシュ・シェフチョビッチ通商担当委員は、10月8〜9日に北京を訪れ、王文濤商務部長と会談する。Euronewsによると、EUは両者のオンライン会談の後も具体的な成果を求めており、中国が再びレアアースの輸出を止めないとの保証が焦点になる。Malay Mailは、EUが対中貿易赤字や過剰生産への不満を強めていると伝えている。

ラトビアでは10月3日の総選挙で、クルベルグス首相の統一リストが得票率およそ35パーセントで42議席を獲得し、単独政党として同国で過去最多の議席となった。連立の相手だった2党が伸び悩んだため、新たな連立づくりが必要になる。親ロシア色のある政党も議席を伸ばした(NY1 (AP))。

日本への影響: レアアースの供給が揺らげば、日本の製造業の調達にも関わる。欧中摩擦が深まれば、中国の過剰な製品が他の市場へ向かう懸念もある。ラトビアは欧州の対ロシア政策に関わる国であり、連立の行方は対ロシア制裁の結束を通じて日本のエネルギー・安全保障にも間接的に関わる。

アジア・オセアニア

中国の製油会社は10月分の石油製品の輸出を停止している。Nation Thailandによると、国内の在庫を確保するための措置で、国慶節連休が明けた10月7日以降に再開されるかは、国内の在庫と製油所の稼働次第とされる。本日の確認範囲では、再開の発表は確認できていない。

日本への影響: 中国の燃料輸出が絞られたままだと、アジアのディーゼルなど石油製品の需給が引き締まり、日本の調達価格に上振れ圧力がかかりうる。

中東・アフリカ・中南米

ブレント原油は10月7日時点で1バレル100.85ドル前後で、1年前より5割ほど高い。Trading Economicsによると、サウジアラビアが主力原油の公式販売価格を地域の指標より5ドル低く設定し、紅海側へ日量580万バレルを送るパイプラインも全力で稼働している。一方で、ホルムズ海峡では船舶への攻撃が報じられており、海運費は高止まりしている。

ブラジルでは10月4日の第1回投票で、フラビオ・ボルソナーロ上院議員が47.03パーセント、ルラ大統領が45.16パーセントとなり、10月25日の決選投票に進む。CBS Newsが伝えた。9月の世論調査では決選投票の想定で両氏が誤差の範囲で拮抗していた。

日本への影響: 中東情勢は、ガソリンや電気料金の先行きに直結する。ブラジルは鉄鉱石や大豆の主要な供給元で、日本企業の進出先でもあり、決選投票の結果次第で通商姿勢が変われば、資源・食料の調達に中長期で響く。

国際機関・多国間の動きと、日本を名指しした動き

Ground Newsによると、G7首脳は10月2日、国際エネルギー機関を通じて最大1億バレルの石油を4か月かけて放出することで合意した。最初の20日間にディーゼルを多めに放出する計画という。この日付と内容は集約サイトの記事に基づくもので、一次情報では確認できていない。本日、国連・IMFなどの新たな決定は確認できていない。日本を名指しした新たな決定も確認できていない。

日本への影響: 備蓄放出は国内の燃料価格の急騰を抑える材料になりうるが、日本の放出量や時期は本日確認できた範囲では示されていない。

今後数日の注目日程

  • 10月8〜9日: EUのシェフチョビッチ通商担当委員が北京を訪問し、王文濤商務部長らと会談
  • 10月25日: ブラジル大統領選の決選投票
  • 11月3日: 米中間選挙