前回からの変化
前回(2026-10-02)との比較。前回は前日ではなく、間に数日が空いている。
変わったこと(変化・新規)
- 前回「次の注目決算」に挙げたコンステレーション・ブランズが10月6日の引け後に決算を発表した。前回は日付が未確認だったが、発表日が10月6日であることを確認した(新規)。
- 前回のナイキ、マコーミックは通期見通しの弱さやコスト懸念が焦点だった。今回は売上高・調整後EPSとも予想超えで、通期の調整後EPS見通しは据え置きとなった(新規)。
昨日と同じこと(継続)
- 好決算でも先行きへの慎重姿勢が意識される構図は、前回のナイキ、マコーミックから続いている。通期見通しの中央値がコンセンサスを下回る点が同じ構図にあたる。
- 日経225構成企業の大型決算は、今回も10月6日発表分を確認できなかった。
要因の連続性
- 継続要因: 消費財での需要の弱さと価格・コスト管理で利益を守る構図が、前回に続き意識されている。
- 新規要因: 米国でのモデロ・エスペシャルやコロナ・エキストラのデプレッション低下、ビール営業利益率の1.6ポイント低下、減損4,980万ドルが新たに加わった。
- 解消した要因: ナイキで焦点だった中国事業の落ち込みは今回の決算には関係しない。
1. 本日のハイライト
| 企業名 | 売上高 | EPS(実績/予想) | 予想比 | 株価反応 |
|---|---|---|---|---|
| コンステレーション・ブランズ(STZ) | 26.33億ドル(前年比6%増) | 3.74ドル/3.61ドル(調整後) | 売上高・EPSとも上回る | 約2.7%下落と報じられたが、時間外か通常取引か不明 |
(出典: GlobeNewswire: Constellation Brands Reports Second Quarter Fiscal 2027 Financial Results)
2. 個別決算
コンステレーション・ブランズ(STZ) — FY2027第2四半期(6〜8月、8月31日期末)
売上高は26.33億ドルで前年同期比6%増となり、コンセンサスの25.4億ドルを上回った。調整後EPS(non-GAAP)は3.74ドルで前年同期比3%増、コンセンサスの3.61ドルを上回った。報告ベースEPS(GAAP)は3.32ドルで25%増だった。コンセンサスの出所は今回確認できていない(GlobeNewswire)。
ビール事業の売上高は24.74億ドルで5%増、出荷は5.5%増だった。一方、小売段階の販売を示すデプレッションはマイナス0.6パーセントだった。ブランド別では、モデロ・エスペシャルがマイナス2%、コロナ・エキストラがマイナス5%と落ち込み、パシフィコが19%増、ビクトリアが15%増と伸びた。ビールの営業利益率は39.0%で、前年から1.6ポイント低下した。出荷がデプレッションを上回って伸びている点は、流通在庫の積み増しが含まれる可能性があるが、これは筆者の推測である(GlobeNewswire)。
ワイン・スピリッツ事業の売上高は1.59億ドルで17%増となり、営業利益は610万ドルの黒字だった。前年同期は1,980万ドルの赤字で、黒字転換となる。また4,980万ドルの減損を計上しており、報告ベースと調整後ベースの差の一因と考えられる。スピクトエイドの買収は完了し、前払い金額は7,500万ドルだった。株主還元は、年初来の自社株買いが5.3億ドル、配当は1株1.03ドルだった(GlobeNewswire)。
通期の調整後EPS見通しは11.20〜11.90ドルで据え置いた。中央値は11.55ドルで、コンセンサスの11.72ドルを下回る。報告ベースEPS見通しは11.85〜12.55ドル、営業キャッシュフローは24〜25億ドル、フリーキャッシュフローは16〜17億ドルで、設備投資は約8億ドルとした。株価は約2.7%下落したと報じられているが、時間外取引か通常取引かは確認できなかった(Constellation Brands IR)。
3. 経営陣が語ったこと
決算説明会は米東部時間10月7日午前8時(日本時間同日午後9時)の開催予定で、本レポート作成時点では行われていない。このため経営陣の発言は反映していない。一方、会社は投資を増やした成果として、第1四半期に比べドル・数量シェアの伸びが加速したとし、飲料アルコールでドルシェア首位の伸びだったと説明している(GlobeNewswire)。
4. 業界トレンド
今回確認できた決算は1社のみのため、業界横断の結論は出せない。個社の範囲では、売上高と調整後EPSが予想を上回る一方、主力ブランドのデプレッション低下と利益率低下、通期見通しの中央値がコンセンサス未満という点が株価の重しになった可能性がある(筆者の解釈)。前回のナイキ、マコーミックと同様、数字の上振れよりも先行きの見通しが評価を左右する構図である。
5. 決算シーズンの進捗
暦年ベースの第3四半期決算シーズンは本格化の前で、S&P500の発表済み社数やEPS成長率の集計は今回確認できなかった。日本の大型決算で10月6日発表分も確認できなかった。
6. 次の注目決算
- ファーストリテイリングとセブン&アイ・ホールディングスが10月8日前後、デルタ航空が10月9日前後に発表するとされるが、日付は前回と同様に未確認である。正式な日程は各社IRで確認する。
- コンステレーション・ブランズは10月7日の決算説明会での通期見通しや需要に関する発言が、次の焦点となる。

