前回からの変化
前回(2026-10-06)との比較である。前回号は5日の香港市場までを扱っており、その後の取引日は6日(火)の香港市場のみである。
変わったこと(変化・新規)
- 香港市場は続伸した。ハンセン指数は前回の2万4040.34から2万4280.56へ、240.22ポイント(1.00%)上昇した(Investing.com(Fisco))
- H株指数(ハンセン中国企業指数)は前回の8,051.67から8,128.97へ上昇した(0.96%高)。ハンセンテック指数は0.94%高の4,223だった(BigGo Finance)
- 前回は小幅高にとどまったが、今回は上げ幅が拡大した。前回弱かった不動産株が大きく買われ、新世界発展は逆に下落するなど個別の明暗が分かれた
- 中国当局の追加緩和策が報じられた。人民銀行がPSL(政策性金融機関向けの貸出制度)金利を1.50%へ下げ、約1兆元の再貸出枠を追加し、10月1日から初めて住宅を買う人向けの住宅ローン補助を始めたとの記述がある(The North Ledger)。個人運営の解説記事であり、人民銀行の公表文書は確認できていないため、確定情報としては扱わない
昨日と同じこと(継続)
- 本土市場は7日まで休場で、取引再開は8日という日程は変わらない。ストックコネクトも停止が続き、南向き資金(香港株に流れる本土の資金)は入っていない(investinglive)
- ハンセン指数は2万4000を上回る水準を保った
要因の連続性
- 継続要因: 米ハイテク株高と米長期金利の低下という外部環境の追い風が、前回(米株高・弱い雇用統計による利上げ観測の後退)に続き働いた(みんかぶ)
- 新規要因: 原油価格の下落が追い風に加わった。バイオ医薬株には、10月23〜27日の欧州臨床腫瘍学会(ESMO)で中国製薬企業31社の研究発表が選ばれたという材料が加わった(BigGo Finance)
- 解消した要因: 前回の重しだったフランスの財政懸念による欧州長期金利上昇の波及は、6日の報道では主因として挙がらず、後退した
市況サマリー
本土(上海・深セン)は10月1日から7日まで国慶節で休場で、6日も取引はない。香港は通常どおり開場した。
| 指数 | 終値 | 騰落率 |
|---|---|---|
| 上海総合指数 | 休場(最終取引日の9月30日は3,842.19) | ― |
| CSI300(滬深300) | 休場 | ― |
| ハンセン指数 | 24,280.56(香港ドル建て) | 1.00%高 |
| ハンセンテック指数 | 4,223 | 0.94%高 |
H株指数は8,128.97で0.96%高。香港市場の売買代金は約98億香港ドルだった(BigGo Finance)。
指数別動向
本土(上海・CSI300)
休場のため取引はない。再開は10月8日(木)で、連休中に積み上がった材料をまとめて織り込む日になる(investinglive)。
香港(ハンセン・ハンセンテック)
ハンセン指数は米ハイテク株高を受けて高く始まり、一時300ポイント超上昇したが、その後は上げ幅を縮めて1.00%高で引けた。テンセントやアリババなど大型テック株が上昇し、寧徳時代新能源科技(CATL、H株)も買われた(Investing.com(Fisco))。原油安と米長期金利の低下も追い風になったとされる(みんかぶ)。
本土と香港の方向の割れ: 本土が休場のため比較できる値動きはない。
セクター別では、バイオ・医薬が最も強かった。カンシノ・バイオロジクスが14.0%高、ザイ・ラボが9.1%高だった。不動産では世茂集団が12.8%高、遠洋集団が9.7%高、雅居楽集団が7.1%高と大きく上がった。AI関連の智譜(Knowledge Atlas)も7.6%高だった。一方、消費関連は弱く、安踏体育が2.5%安、農夫山泉も下落した。
当局・政策の動き
人民銀行の公表文書など一次情報では、6日に新たに発表された政策は確認できなかった。ただし前項のとおり、PSL金利の1.50%への引き下げ、約1兆元の再貸出枠の追加、初めて住宅を買う人向けの住宅ローン補助(10月1日開始)を伝える解説記事がある(The North Ledger)。決定済みの措置としては裏付けが取れていないため、「報道あり、未確認」の扱いとする。国家隊(国有系ファンドによる株の買い支え)の公表や観測は確認できなかった。
経済指標
6日に発表された中国の主要統計は確認できなかった。9月分の公式PMI・財新PMIは連休前に発表済みで、本号では再掲しない。
不動産・地方債務
香港上場の不動産株が大きく上昇した。世茂集団12.8%高、遠洋集団9.7%高、雅居楽集団7.1%高だった(Investing.com(Fisco))。前項の住宅ローン補助の報道が背景にあるとの見方もあるが、出典は上昇の理由を明示していないため、これは憶測にとどまる。
米中関係と注目銘柄
米中間の新たな規制の動きは、今回の調査では確認できなかった。
注目銘柄は、アリババが2.66%高、バイドゥが3.30%高、HSBCが1.93%高、サニー・オプティカル(舜宇光学科技)が3.47%高だった(BigGo Finance)。ザイ・ラボは9.1%高、ジェンスクリプト・バイオテックは7.67%高で過去最高値を付けた。安踏体育は2.53%安と対照的だった。中国ADRは前回伝えたとおり5日(米国時間)にナスダック中国金龍指数が1.34%上昇したが、6日(米国時間)の終値は出典を確認できなかった。
強気派 vs 弱気派
今回は新しい強気・弱気の主張を、発言者と根拠つきでは確認できなかった。6日の報道が伝える構図は、米ハイテク株高と医薬・AIといった成長テーマへの買いが相場を押し上げる一方、本土資金の不在で上げ幅が限られるというものである(Investing.com(Fisco))。バリュエーションと政策リスクに関する個別の主張は確認できなかった。
テクニカル分析(上海総合・ハンセン指数)
移動平均線(50日・200日)とRSIの新しい数値は、今回の出典から確認できなかった。ハンセン指数は6日に2万4280となり、2日に割り込んだ2万4000の大台を2営業日続けて上回って引けた。2万4000は心理的な節目とされ、この水準を保てるかが焦点になる。あくまで参考であり、売買の推奨ではない。南向き資金は停止中で、AH株プレミアム指数の最新値も取得できなかった。
本日の注目点
本日7日(水)は香港市場が開く。本土は国慶節の最終日で休場が続き、ストックコネクトも止まったままである。本土の取引再開は8日(木)で、連休明け初日は休場中の材料をまとめて反映する日になる(investinglive)。人民銀行の追加緩和報道が公式に確認されるかも注目される。

