前回からの変化
変わったこと(変化・新規)
- 米財務長官ベッセント氏と中国の何立峰副首相が9月20日、ニューヨークのJPモルガン・チェース本社で会談したことが新たに判明した。米通商代表のグリア氏も同席し、11月10日に期限を迎える米中貿易休戦協定の扱いに加え、AIの安全性・重要鉱物などが議題となった。24日にワシントンで予定される米中首脳会談への地ならしと位置づけられている(新規、Yahoo!ニュース)。
- 来週の米国債入札カレンダーが新たに判明した。2年債(690億ドル、9/22)、5年債(700億ドル)と2年変動利付債(280億ドル、ともに9/23)、7年債(440億ドル、9/24)が予定されている(新規、Yahoo!ファイナンス(みんかぶFX))。
- 外為どっとコムは、9/21週のドル円について日米の金融政策イベント通過後の余波を見極める展開になるとし、153.00〜158.00円のレンジ想定を改めて示した。日本のシルバーウィークによる薄商いが変動要因になり得る点も指摘している(継続的な見方の更新、外為どっとコム)。
昨日と同じこと(継続)
- 米10年債利回りは5%近辺(9/18終値ベースで5.00〜5.02%程度)での高止まりが続いており、週末を挟んでも水準に変化はない。
- 独仏10年債の利回り格差は100bp前後(独3.502%・仏4.502%、9/18時点)で、2012年以来の水準を維持している。フランスの財政赤字・予算審議の難航、少数与党という政治的な不安定さが背景として指摘されている点も前回から変わっていない(みんかぶ FX/為替、日本経済新聞)。
- 日本はシルバーウィーク中(9/19〜23)で、東京証券取引所・JGB市場とも休場が続いている。9月21日(月・敬老の日)も休場である。
- 10月FOMCでの追加利上げ織り込みは、集計元によって40%台〜60%弱までばらつきが大きい状態が続いており、決定済みの事実ではなく観測段階にとどまる構図は変わっていない(KuCoin、Bitget News)。
要因の連続性
- 継続要因: FRBの年内追加利上げ観測とウォーシュ議長のタカ派姿勢、米長期金利の高止まり(財政・国債増発観測)、フランスの財政・政治リスクを背景とした独仏スプレッドの拡大。
- 新規要因: 24日の米中首脳会談を控えた米中財務相級協議(AI・貿易・重要鉱物)という地政学要因が、リスク心理・金利観の材料として新たに加わった。
- 解消した要因: 特になし。前回からの継続要因がそのまま引き継がれている。
1. 金利サマリー
| 対象 | 水準(取得時点) | 前回比 | 主な変動要因 |
|---|---|---|---|
| 米2年債 | 4.743%(9/18終値、週末変動なし) | 前回と同水準 | 週末のため9/18終値を維持 |
| 米10年債 | 5.00〜5.02%程度(9/18終値) | 前回と同水準 | 財政・国債増発観測、FRBの追加利上げ観測 |
| JGB10年債 | 2.985%(9/18終値、9/19〜23休場) | 前回と同水準 | シルバーウィーク継続で新規の値動きなし |
| 独10年債(Bund) | 3.502%(9/18) | 前回と同水準 | ECBの年内追加利上げ織り込み(およそ5割) |
| 仏10年債 | 4.502%(9/18) | 前回と同水準、独仏差100bp前後を維持 | 財政赤字・予算審議難航、少数与党の政治リスク |
米国債・独仏国債とも週末を挟んで新規の値動きがなく、9/18終値の水準を引き継いでいる。日本国債はシルバーウィーク継続で取引自体が止まっている(みんかぶ FX/為替)。
2. 中央銀行の動き
FRB
9月16日に決定した0.25%利上げ(3.75〜4.00%)後の市場消化が続く。ウォーシュ議長の8月28日ジャクソンホール講演以来のタカ派姿勢(ディスインフレの進捗が不十分な間は金利を高めに維持し、必要ならさらに引き上げるとの趣旨)が現在も市場の前提として引き継がれている(FRB)。10月FOMCでの追加利上げ織り込みは、集計元によって40.1%〜57.6%前後までばらつきがあり、決定済みの事実ではなく観測にとどまる(KuCoin、Bitget News)。
日銀
9月18日に決定した政策金利1.00%→1.25%への引き上げ後、新たな高官発言は確認できなかった。国内はシルバーウィーク継続中で、次回以降の動向は連休明け(9/24以降)にフォローする。
ECB・BOE・その他
独10年債(Bund)利回りは3.502%、仏10年債利回りは4.502%で、両者のスプレッドは100bp前後を維持し2012年7月以来の水準にある。フランスの財政赤字と予算審議の難航、少数与党という政治的な不安定さが背景として指摘されている(日本経済新聞)。ECBの政策金利は12月時点でおよそ2.9%弱と織り込まれ、年内追加利上げ確率はおよそ5割との見方が続く。BOEについて新たな発言・決定は確認できなかった。
3. 経済指標
週末を挟んでおり、新規の大型指標発表はなかった。来週の経済指標日程(米PMI等)はweek_aheadカテゴリで扱う。
4. 為替
ドル円は155.86〜158.05円のレンジで推移し、直近は156.85円前後(前日比+0.58%程度)となっている。外為どっとコムは9/21週について、日米の金融政策イベント通過後の余波を見極める展開になるとし、153.00〜158.00円のレンジ想定と、日本のシルバーウィーク継続による薄商いが想定以上の変動を招く可能性を改めて指摘している(外為どっとコム)。為替介入に関する新たな当局者発言・実弾介入の観測は本日時点でも確認できない。
5. 債券需給
来週の米国債入札カレンダーが判明した。2年債(690億ドル、9/22)、5年債(700億ドル)と2年変動利付債(280億ドル、ともに9/23)、7年債(440億ドル、9/24)が予定されており、財政・国債増発観測が意識される中での需給の試金石になる(Yahoo!ファイナンス(みんかぶFX))。日本国債(JGB)市場は9月23日までシルバーウィークで休場が続く。欧州ではフランスの財政不安を背景に仏国債への売り圧力が意識されており、独仏スプレッドの一段の拡大が続くかが次の焦点となる。ハイイールド・投資適格のクレジットスプレッドについて、週末の新規データは確認できず、前回時点の水準(HYおよそ270〜280bp、IGおよそ80bp前後)から大きな変化はないとみられる。
6. 他資産への波及
米国株は9/18終値からの週末休場で新規の値動きはない(詳細はus_stockカテゴリ参照)。金・銀は前回時点で上昇基調にあり、独仏スプレッド拡大に伴う欧州政治リスクへの警戒が安全資産への資金流入を支えている可能性がある(詳細はcommodityカテゴリ参照)。24日の米中首脳会談に向けた協議の進展は、貿易摩擦の緩和期待としてリスク心理全般に影響し得る材料であり、株式・為替・暗号資産の値動きに波及する可能性がある(詳細はchina_stock・cryptoカテゴリ参照)。
7. 今夜の注目イベント
日本は9/21(月・敬老の日)から23(水・秋分の日)までシルバーウィークが続き、東京市場・JGB市場は休場となる。米国市場は月曜から通常取引に戻り、来週の2年・5年・7年債入札や、週内に予定されるFRB高官発言・経済指標が10月FOMCの利上げ織り込みを左右する材料として注目される。24日にワシントンで予定される米中首脳会談に向け、20日の財務相級協議の内容がどこまで具体化するかも焦点になる(詳細はchina_stockカテゴリ参照)。
