前回からの変化
前回(2026-10-22付、21日の取引)との比較である。今回は22日(木)の取引を扱う。
変わったこと(変化・新規)
- 前回は3指数がそろって上昇したが、今回は反落した。S&P500は7,757.17から7,663.43へ(1.21%安)、ナスダック総合は26,702.86から26,008.86へ(2.60%安)、NYダウは52,856.09ドルから52,867.98ドルへ(0.02%高)で、ナスダックは6月以来最悪の下落となった(KSL)
- 前回は引け後の決算を材料に買われたMetaが約7%下落した。決算は市場予想を上回ったが、AI関連の支出で10年以上ぶりに現金が流出したことが嫌気された。前回は時間外で上昇していたTeslaも3.1%下落した(KSL)
- 前回主役だった半導体株が売られた。半導体株指数(SOX)は6.7%下落し、IntelとAMD、Sandisk、Marvellは8%超下落した。前回8%上昇したSpaceXも9.14%下落し、前日の上げの約半分を失った(Yahoo Finance)
- 前回は5.13%だった米10年債利回りは4.953%へ低下した。前回は上昇した利回りが、リスク回避の債券買いで下がった(同上)
昨日と同じこと(継続)
- AI投資の収益性への関心が決算の中心にある点は続いている
- 中東情勢を背景に原油が高止まりした。WTI原油(12月限)は2.39%高の99.47ドルで引けた(みんかぶ)
要因の連続性
- 継続要因: 中東情勢を受けた原油高と、AI投資の収益性への関心。前回は好材料として働いたAI投資が、今回は費用の重さとして意識された
- 新規要因: Metaの決算でAI支出による現金流出が明らかになり、AI関連株の売りが広がった。報道では、フーシ派によるサウジ施設への攻撃で原油が5か月ぶりの高値になったとされる(KSL)
- 解消した要因: 前回のSpaceXの好決算による買いは、この日の下落でほぼ半分が打ち消された
市況サマリー
| 指数 | 終値 | 騰落率 | 前回終値 |
|---|---|---|---|
| S&P500 | 7,663.43 | 1.21%安 | 7,757.17 |
| NASDAQ総合 | 26,008.86 | 2.60%安 | 26,702.86 |
| NYダウ | 52,867.98 | 0.02%高 | 52,856.09 |
取得時点は2026年10月22日(木)のNY市場引け値(Yahoo Finance)。出典によって小数点以下がわずかに異なる(ダウは52,867.68〜52,867.98ドル)。ナスダック100の終値は確認できなかったため、ナスダック総合を記載する。
指数別動向
S&P500
S&P500は1.21%安の7,663.43で引け、7月以来の大きな下げとなった。ハイテクと半導体が下げを主導した(KSL)。
ナスダック100
ナスダック総合は2.60%安の26,008.86で、6月以来で最悪の日となった。時価総額の大きい上位10社がすべて下落したと報じられている(KuCoin)。ナスダック100そのものの終値は確認できなかった。
NYダウ
NYダウは0.02%高の52,867.98ドルで、ほぼ変わらずだった。Procter & Gambleが5.6%、Lockheed Martinが7.0%、Blackstoneが8.4%上昇し、ハイテク以外が下支えした(KSL)。
強気派 vs 弱気派
強気派・建設的な見方:
- 強気側の発言者と根拠が分かる出典は、確認できなかった。ただ、新規失業保険申請件数が19.4万件と市場予想の20万件を下回り、雇用は堅調だった。ハイテク以外の決算の強さ(Procter & Gamble、Lockheed Martin)が相場を支えたとも報じられている(KSL)
弱気派・警戒派:
- ポール・ノルテ氏(市場ストラテジスト): 「投資家はAIの物語に穴があることに気づき始めている」と述べた(KSL)
- IBMのCEO: 大企業はAI支出の投資利益率にこれまで以上に敏感になっており、一部の支出は「何の見返りもなく制御不能」だと懸念を示した(Yahoo Finance)
3サイト以上の調査には至っておらず、強気派の出典は限られる。
経済ニュース
新規失業保険申請件数は19.4万件(前週比6千件減、予想20万件)で、解雇が少ない状態が続いている。FRBは年内にあと0.25ポイントの利上げをするとの見方がある(出典の記載)(KSL)。
個別銘柄では、Metaが約7%下落した。決算は予想を上回ったが、AI支出により10年以上ぶりに現金が流出した。Teslaは3.1%下落し、2026年の設備投資は減る一方、2027〜28年はOptimusとCybercab、Terafabに増やす計画が示された。Spotifyは11.1%上昇した(Yahoo Finance、KSL)。
金利・為替が株に効いた分
米10年債利回りは4.953%(前回5.13%)へ低下したが、株価は下げ止まらなかった。株安に伴う債券買いが主因とみられ、金利低下がハイテク株の支えにはならなかった(Yahoo Finance)。ドル円は156円台まで円高が進んだ(詳細はfxを参照)。原油は5か月ぶりの高値圏にあり、Brent原油が113ドル程度との報道もある(詳細はcommodityを参照)。
テクニカル分析(S&P500・ナスダック100・NYダウ)
VIX(恐怖指数、市場の不安度を示す)は14.09%上昇して19.03となった(一般に20を超えると警戒感が強いとされる水準で、その手前である)。移動平均線(50日・200日)とRSIの数値は今回の出典では確認できなかった(未確認)。確認できる範囲では、S&P500の終値7,663.43は、前回レポートで超えたとした15日の終値7,744.06を再び下回った。ナスダック総合は26,008.86で、12日の27,245.90から約4.5%低い水準である。1日の動きだけで流れが変わったとは判断できない(筆者の整理)。断定的な売買推奨ではない。
今夜の注目イベント
- 23日(金)午前8時30分(日本時間): 日本の9月全国CPI。リスク回避が続くかを占う東京株式市場の反応にも注目
- 米国では、今夜はMeta、Teslaの決算後の株価の続報と、半導体株の売りが一巡するかが焦点となる。主要な米経済指標の予定は確認できなかった
- 来週は27〜28日にFOMC、29日にECB、29〜30日に日銀会合がある(前回までのレポートの日程)
