前回からの変化
前回(2026-10-23付、22日の取引)との比較である。今回は23日(金)の取引を扱う。
変わったこと(変化・新規)
- 前回はナスダックが2.60%下落しNYダウは小幅高だったが、今回は逆にNYダウが最も大きく下げた。NYダウは52,867.98ドルから52,215.16ドルへ(1.23%安)、S&P500は7,663.43から7,623.68へ(0.52%安)、ナスダック総合は26,008.86から25,955.34へ(0.21%安)だった(Yahoo Finance)
- 売りの中心がハイテクから、原油高の影響を受けやすい業種へ移った。ユナイテッド航空、デルタ航空、アメリカン航空はいずれも4%超下落した。ダウの下げ幅は一時800ドルを超えたが、ハイテク株の買い戻しで縮小した(Yahoo Finance、共同通信)
- 前回約7%下落したMetaは、下げ幅を縮める動きとなった。一方、前回売られた半導体株では、Micronが2.46%上昇した(みんかぶ)
- サイバーセキュリティ関連のPalo Alto Networks、Cloudflare、SailPointがいずれも5%超上昇した(同上)
昨日と同じこと(継続)
- AI投資の収益性や資金調達コストへの警戒は続いたが、下げの勢いは前回より弱く、AI関連株の下げは一服したと報じられた(みんかぶ)
- 中東情勢を背景とした原油高が続いた。WTI原油は前回の99.47ドルから、103ドル超へ上昇した
要因の連続性
- 継続要因: 中東情勢を受けた原油高と、AI投資への警戒。前回は「AI支出の重さ」が主因だったが、今回は引き続き意識されつつ主役ではなくなった
- 新規要因: フーシ派とサウジアラビアの戦闘激化や、週末の米国によるイラン攻撃リスクで原油が急伸し、インフレ懸念から幅広い銘柄が売られた。信用スプレッド(企業向け融資の上乗せ金利)の拡大など、信用市場の緊張も指摘された(共同通信、みんかぶ)
- 解消した要因: 前回の売り材料だったMetaの決算を受けた下落は、この日は一服した
市況サマリー
| 指数 | 終値 | 騰落率 | 前回終値 |
|---|---|---|---|
| S&P500 | 7,623.68 | 0.52%安 | 7,663.43 |
| NASDAQ総合 | 25,955.34 | 0.21%安 | 26,008.86 |
| NYダウ | 52,215.16 | 1.23%安 | 52,867.98 |
取得時点は2026年10月23日(金)のNY市場引け値(Yahoo Finance)。ナスダック100の終値は確認できなかったため、ナスダック総合を記載する。
指数別動向
S&P500
S&P500は39.75ポイント安(0.52%安)の7,623.68で引けた。2週連続の週間下落となった(Yahoo Finance)。
ナスダック100
ナスダック総合は53.52ポイント安(0.21%安)の25,955.34で、前日の急落に比べて下げは小さかった。週間では2週連続の下落となった。ナスダック100そのものの終値は確認できなかった。
NYダウ
NYダウは652.82ドル安(1.23%安)の52,215.16ドルで、4営業日ぶりに下落した。アメリカン・エキスプレスとコカ・コーラが下げ幅を広げた一方、石油のシェブロンは買われた(共同通信)。週間では上昇を保った。
強気派 vs 弱気派
強気派・建設的な見方:
- 発言者と根拠が分かる強気の主張は、確認できなかった。ただし、ハイテク株が下げ幅を縮め、AI関連株の下げが一服した点は、売り一巡を探る動きとして報じられている(みんかぶ)
弱気派・警戒派:
- カイル・ロッダ氏(Capital.com): 懸念の中心は設備投資で、「AI投資ブームがピークをつけたのではないか」という悲観が市場に広がっていると指摘した(Yahoo Finance)
- 匿名のストラテジスト(みんかぶ報道): 大手テック企業にAI投資を正当化する収益を求める市場のハードルは「確実に上がった」と述べた。社名・氏名は出典で確認できなかった(みんかぶ)
強気派の出典は限られる。いずれも相場観であり、事実ではない。
経済ニュース
指標では、米10月製造業PMI速報値が56.0(予想55.5)、ミシガン大学消費者態度指数(確報値)が48.0(予想46.3)といずれも予想を上回った(財経新聞)。景気の強さは、インフレと利上げへの警戒につながった。
個別銘柄では、Metaが設備投資見通しを据え置き、将来の計画についての説明が乏しかったと伝えられた。Teslaは通期の設備投資見通しを20%引き下げた(Yahoo Finance)。SpaceXは第3四半期の接続サービス売上高が69%増の52億ドルとなり、携帯電話基地局8万基の取得を検討していると報じられた。SLBは決算が好調で7.08%上昇した。人材派遣のRobert Halfは21.74%上昇し、自動車部品流通のLKQは通期見通しを取り下げて22.47%下落した(Yahoo Finance、みんかぶ)。SK hynixは子会社Solidigmの1500億ドル規模の上場計画を見送ったと伝えられた(同上)。
金利・為替が株に効いた分
米長期金利は、原油高とPMIの上振れを受けて上昇したと報じられた(財経新聞)。具体的な10年債利回りの終値は、今回の出典では確認できなかった。金利上昇と原油高によるインフレ懸念が、ハイテク以外にも売りを広げた。ドル円は156円台後半でほぼ横ばいだった(詳細はfxを参照)。原油はBrentが116.72ドルと6か月ぶりの高値をつけた(詳細はcommodityを参照)。FRBは来週27〜28日の会合で政策金利を据え置くとの見方が優勢とされる(Yahoo Finance)。
テクニカル分析(S&P500・ナスダック100・NYダウ)
移動平均線(50日・200日)、RSI、VIXの23日終値は、今回の出典では確認できなかった(未確認)。確認できる範囲では、S&P500の終値7,623.68は前日の7,663.43を下回り、ナスダック総合は12日の27,245.90から約4.7%低い水準にある。2週連続の週間下落であり、勢いは弱いが、1日の動きだけで流れが変わったとは判断できない(筆者の整理)。断定的な売買推奨ではない。
今夜の注目イベント
24日(土)は米国市場が休場で、日本時間の今夜に予定される主要イベントはない。週明けの材料は次のとおり。
- 週末の中東情勢、とくに米国によるイラン攻撃リスクと原油の動きが、月曜の相場の方向を左右する可能性がある
- 来週は27〜28日にFOMC、29日にECB、29〜30日に日銀会合がある(前回までのレポートの日程)。大手テック企業の決算日程は今回の出典では確認できなかった
