前回からの変化
前回(2026-10-20)との比較である。前回は中国の7〜9月期GDPを扱い、今回は日本の全国CPIと、対象イベントが別の国・指標に移っている。
変わったこと(変化・新規)
- 前回の「次の注目イベント」に挙げた日本の全国CPI(9月分)が23日に発表された。生鮮食品を除くコアは前年比2.1%上昇で、前月の1.7%から加速し、市場予想の2.1%と一致した(投資ニュース)
- 日銀の物価目標2%を上回るのは9か月ぶりで、前回レポートが「日銀の利上げ判断を占う材料」とした物価の位置づけが変わった(NHK)
- 前回は日銀会合を「利上げ判断」の場と書いたが、今回の報道では日銀は9月に政策金利を1.25%へ引き上げ済みで、29〜30日は据え置きとの見方が主流である。次の利上げは12月が焦点との見方がある(FXStreet)
昨日と同じこと(継続)
- 10月27〜28日のFOMC(日本時間29日未明に結果)と、29日のECB、29〜30日の日銀会合が次の焦点である点は、前回から変わっていない
要因の連続性
- 継続要因: 前回レポートの中国GDPとは主題が異なり、直接の継続要因はない。物価面では、原油高とエネルギー価格が日本の物価を押し上げる構図が続いている(投資ニュース)
- 新規要因: 食料価格の上昇幅が拡大した。生鮮食品を除く食料は前年比2.9%上昇(8月2.7%)で、コーヒー豆は25.4%高、一方でコメは大幅に下落した(エイトアンド)
- 解消した要因: なし。電気代の補助が物価を押し下げる要因として続いている、との指摘がある
イベントサマリー
| 指標 | 結果 | 市場予想 | 前回値 | 区分 |
|---|---|---|---|---|
| 全国CPI コア(生鮮食品除く、前年比) | 2.1%上昇 | 2.1%上昇 | 1.7%上昇 | 9月分 |
| 全国CPI 総合(前年比) | 2.1%上昇 | 2.1%上昇 | 1.9%上昇 | 9月分 |
| 全国CPI コアコア(生鮮食品・エネルギー除く) | 2.4%上昇 | 2.3%上昇 | 1.9%上昇 | 9月分 |
発表は10月23日8時30分(日本時間)、総務省統計局。前回値は初報の数字で、配信元によりコアを1.8%、コアコアを2.0%とする改定後の表記もある(FXStreet)。市場予想は海外配信(ロイター調査とされる)による。
経済指標の結果
日本の9月の全国CPI(総務省、23日発表): CPI(消費者物価指数)は、家計が買うモノやサービスの価格の変化を測る指標である。日銀はこのうち生鮮食品を除くコアを物価目標2%の判断に使う。コアは前年同月比2.1%上昇で、指数は102.3、上昇は61か月連続となった(TBS NEWS DIG)。総合は2.1%上昇で、前月の1.9%から伸びが拡大した。
内訳では、天候で動きやすい生鮮食品と、輸入に左右されやすいエネルギーを除いたコアコアが2.4%上昇となり、予想の2.3%を上回った。生鮮食品を除く食料は2.9%上昇で、8月の2.7%から拡大した(エイトアンド)。コアは予想と一致したが、物価の基調を示すコアコアが予想を上回った点がサプライズである。
日銀への含意: 物価の基調が目標を上回ったことで、利上げの継続を支える材料になる。ただし、日銀は9月に1.25%へ引き上げ済みで、29〜30日の会合は据え置きとの見方が多い。会合では物価見通しが引き上げられる可能性がある、とロイターは報じたとされる(投資ニュース)。なお、電気代の補助がコアを押し下げている。
市場の反応
発表後、円は強含んだ。ドル円は10月中おおむね157〜159円のレンジで推移しており、コアコアの上振れが円を小幅に支えた、と伝えられている(投資ニュース)。一方、FXStreetは円が156円台前半へ売られた局面を伝えるなど、配信元で水準の表記が異なり、発表前後の正確な変化幅は確認できなかった(FXStreet)。JGB10年債利回りの発表前後の変化は、確かな数字を確認できなかったため載せない。
次の注目イベント
- FOMC(10月27〜28日開催、結果は日本時間29日未明): CMEの織り込みでは据え置きの確率が92.8%と報じられている。声明文と議長会見で追加利上げの余地をどう示すかが焦点である(FXStreet)
- ECBの政策金利決定(10月29日22時15分〈日本時間〉の予定): 現地時間14時15分に公表される予定である(Admiral Markets)
- 日銀の金融政策決定会合(10月29〜30日、結果は30日): 据え置きの見方が多く、物価見通しの引き上げと12月の利上げに向けた総裁会見の表現が焦点である

