前回からの変化

変わったこと(変化・新規)

  • 日経平均は前回(24日)の6万5513円99銭からさらに850円21銭高(+1.30%)の6万6364円20銭まで上昇し、5営業日続伸、終値ベースでの最高値を更新した。上げ幅は今年3番目の大きさとなった(日本経済新聞)。
  • TOPIXは前回の4,075.30ptから53.29pt高(+1.31%)の4,128.59ptとなり、前回小幅安だったところから一転して3営業日ぶりに反発した(日本経済新聞)。
  • 前回は半導体株中心の狭い上昇だったが、25日は銀行株にも買いが広がった。日米金利上昇による利ざや改善期待から三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンク株が物色され、9月末に向けた中間配当の権利取り狙いの買いも幅広い銘柄に波及した(新規、日本経済新聞)。
  • 一方、ソフトバンクグループは前日比247円安(-3.88%)の6,105円まで反落した。米オラクルがニューメキシコ州のAIデータセンター計画「プロジェクト・ジュピター」に関して送付したフォースマジューア(不可抗力)通知(前回のus_stockカテゴリで既報)を受け、2028年予定の稼働開始が遅れた場合の賃料相当支払いを巡る懸念が東京市場にも波及した(新規、日本経済新聞、Investing.com)。
  • 東証グロース市場250指数は前回の808.19ptから804.16pt(概算-4.03pt、-0.5%程度)まで小幅に下落し、プライム市場の全面高とは対照的な展開となった。
  • 日経平均VI(株価変動の警戒感を示す指数)は前回の28.11から前日比7.81ポイント低下(-27.78%)の20.30まで急低下し、前回急伸していた警戒感が大きく後退した(新規、株探)。

昨日と同じこと(継続)

  • AI・半導体関連への物色(東京エレクトロン・アドバンテスト・イビデンなど)は前回に続き強い基調が続いている。
  • 日本の長期金利の高止まり(30年ぶり高水準圏)自体は前回から継続しており、金融株の追い風・高PER株の逆風という綱引きの構図も続いている(詳細はecon_indicatorsカテゴリ参照)。
  • 米・日双方の金融政策(FRBの追加利上げ観測、日銀の段階的利上げ方針)を意識した相場という基本構図に変化はない。

要因の連続性

  • 継続要因: AI・半導体への物色人気、金利上昇を意識した金融株物色という流れは前回に続き相場の押し上げ要因として働いている。
  • 新規要因: 9月末に向けた中間配当の権利取り需要、オラクルのデータセンター計画を巡る懸念のソフトバンクグループへの波及が、新たな材料として加わった。
  • 解消した要因: 前回、株価上昇にもかかわらず警戒感の高まりを示していた日経平均VIの急伸(28.11)は、25日の全面高を受けて大きく後退(20.30)し、先行き不透明感は前回より和らいだ。

1. 市況サマリー

指数 終値 前日比 騰落率
日経平均株価 66,364.20円 +850.21円 +1.30%
TOPIX 4,128.59pt +53.29pt +1.31%
東証グロース市場250指数 804.16pt -4.03pt(概算) -0.5%程度(概算)

(取得時点: 2026年9月25日大引け。出典: 日本経済新聞)

2. 指数別動向

日経225

25日の東京市場で日経平均は5営業日続伸し、850円21銭高(+1.30%)の6万6364円20銭で終値ベースの最高値を更新した。上げ幅は今年3番目の大きさとなった。寄り付きから125円高で始まった後、前場中ごろから東京エレクトロン・アドバンテスト・イビデンなどAI・半導体関連が騰勢を強め、指数を押し上げた。加えて、日米の金利上昇を受けて利ざや改善が期待される三菱UFJなど銀行株にも買いが広がった。プライム市場では値上がり1,118銘柄に対し値下がり382銘柄と、全面高の展開だった(売買代金は約7兆8,008億円)(日本経済新聞)。

グロース市場250指数

804.16ポイント前後(前回808.19ptから小幅下落)で終え、プライム市場の全面高とは対照的にさえない展開となった。半導体関連の物色はプライム市場の主力株が中心となり、新興株市場までは波及が限定的だった。

3. 強気派 vs 弱気派

強気派

  • 東証市場全体では、AI・半導体関連への根強い物色に加え、金利上昇局面で利ざや改善が見込まれる銀行株、9月末の中間配当権利取りを狙った買いが重なり、値上がり銘柄が値下がり銘柄を大きく上回る全面高となった(新規、日本経済新聞)。
  • 日経平均VIが前日比27.78%の大幅低下となったことは、前回強まっていた先行き警戒感が和らぎ、押し目買い意欲が強いことを示唆する(新規、株探)。

弱気派

  • ソフトバンクグループはオラクルのデータセンター計画を巡る資金・稼働遅延懸念の波及で3.88%安となり、AIインフラ投資を巡る調達・実行リスクが個別銘柄の重しになりうることを示した(新規、Investing.com)。
  • 日本の長期金利が30年ぶり高水準圏で推移する中、金利上昇そのものは高PER銘柄やグロース株にとって引き続き逆風であり、実際にグロース市場250指数はプライム市場の全面高から取り残された(継続、詳細はecon_indicatorsカテゴリ参照)。

4. 経済ニュース

25日時点で、日本の主要経済指標(GDP・CPI・貿易統計など)の新規発表は確認できなかった。日本の長期金利(JGB10年)は前日25日午前に一時3.115%まで上昇し、約30年ぶりの高水準を更新している(詳細はecon_indicatorsカテゴリ参照)。為替はドル円が同日、財務相・米財務長官の電話会談を機に156円台まで急落しており、輸出関連株には円高方向への揺り戻しとして意識される可能性がある(詳細はfxカテゴリ参照)。

注目された個別銘柄

東京エレクトロン・アドバンテスト・イビデンなど半導体関連が値上がりを主導したほか、三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンク株も金利上昇を追い風に買われた。一方、ソフトバンクグループは前日比247円安(-3.88%)の6,105円まで反落し、オラクルのAIデータセンター計画を巡る懸念の波及が意識された(日本経済新聞)。

5. 日銀・金利・為替

日銀

9月18日の利上げ決定(1.00%→1.25%)後、25日時点でも総裁・審議委員による新たな公式発言(田村審議委員の発言を除く)は確認されていない。田村直樹審議委員は25日、中立金利を「2%前後」とし数カ月に一度のペースでの利上げを基本線とする考えを示した(詳細はecon_indicatorsカテゴリ参照)。

金利・為替

日本の長期金利(JGB10年)は25日午前、前日引けの3.070%からさらに上昇し一時3.115%まで上伸、約30年ぶりの高水準を更新した。金利上昇は銀行株の追い風となる一方、高PER株には逆風として働いている。ドル円は同日、財務相・米財務長官の電話会談をきっかけに159円台から156円台まで急落しており、円高方向への急な動きは輸出関連株にとってはやや逆風、内需・輸入関連にはプラス材料になりうる(詳細はfxカテゴリ参照)。

6. テクニカル分析

日経225

25日終値の6万6364円20銭は、25日移動平均線(24日時点6万5318円)を上回る水準を維持しており、短期的な上昇トレンドが続いている。外為どっとコムのテクニカル分析では、一目均衡表の雲上限などが上値のフシとして意識されつつも、25日線を保った上での底堅い値動きが続いていると評価されている(外為どっとコム)。センチメント面では、日経平均VIが前日比7.81ポイント低下(-27.78%)の20.30まで急低下し、高値27.91から取引終了にかけて低下幅を広げた。株価上昇とともに先行きへの警戒感が和らいだ形だが、原油価格の高止まりや内外の長期金利上昇は引き続き警戒材料として意識されている(株探)。

グロース市場250指数

804.16ポイント前後で前回からやや軟化した。プライム市場の全面高に対しグロース市場は連動しきれておらず、金利上昇局面での高PER銘柄への慎重姿勢が続いていることがうかがえる。

7. 本日の注目点

  • 日経平均が終値ベースで最高値を更新する中、利益確定売りがどの程度出るか。
  • ソフトバンクグループの株価が、オラクルのデータセンター計画を巡る懸念の続報でさらに下押しされるか。
  • ドル円が156円台まで急落したことが、輸出関連株の業績見通しにどう織り込まれ始めるか。
  • 日本の長期金利が30年ぶり高水準を更新する中、銀行株物色と高PER株への売り圧力のどちらが優勢になるか。
  • 9月末の中間配当権利付き最終日を控えた配当取り・株主優待取りの動きが最終局面を迎える。