前回からの変化

変わったこと(変化・新規)

  • 上海総合指数は前回(24日)の1.22%安から一転、0.19%高(7.44pt高)の3,889.45ポイントで反発した。全国人民代表大会常務委員会の会議が開幕し、内需不振を受けた追加の消費刺激策への観測が広がったことが支援材料となった。セクター別では小売関連(上海九百・新華百貨がそれぞれ10.0%高)・自動車(天雁機械10.0%高)が買われた一方、非鉄金属(株洲冶煉6.2%安)・化学工業(華錫有色2.9%安)は売られた(新規、Yahoo!ファイナンス/フィスコ)。
  • 一方、香港ハンセン指数は前回の0.29%安からさらに下げ幅を拡大し、1.01%安(250pt超安)の24,510.09ポイントで3営業日続落、約2カ月ぶりの安値水準まで下落した。米10年債利回りが5.22%(2007年6月以来19年ぶりの高水準)まで急伸したことを受け投資家心理が悪化したほか、FRB高官の追加利上げ発言、本土市場が中秋節連休で薄商いだったことも重荷となった(新規、財経新聞)。
  • 本土と香港で方向が割れた。本土は国内政策(消費刺激観測)を材料に買われた一方、香港は米金利上昇という海外要因により売られる展開となり、投資家層の違い(本土は政策期待に敏感、香港は米金利・グローバルマネーの影響を受けやすい)が明確に表れた。
  • 香港市場では、半導体(宏光半導体7.8%安・愛芯元智4.5%安)、食品・飲料(帝王国際投資11.6%安)、ソフトウェア(星環科技4.1%安)が軟調だった一方、銀行(中原銀行・江西銀行がそれぞれ3.5%高)、バイオ・製薬(金斯瑞生物科技8.1%高)は買われた(新規、財経新聞)。
  • 香港中国企業指数(H株)は前回の0.09%安からさらに1.21%安の8,165.78ポイントとなり、こちらも本土マネーの動きが乏しい中で下げが継続した(新規)。

昨日と同じこと(継続)

  • 前回焦点だった不動産セクターの住宅ローン補助金観測については、25日は確度の高い新規続報を確認できなかった。万科Aなど個別銘柄の25日の値動きも確認できず、次回以降で補う。
  • 米国の追加利上げ観測・長期金利の高止まりが、香港市場を中心に引き続き重しとなる構図は前回から継続している。

要因の連続性

  • 継続要因: 米金利上昇への警戒は前回に続き香港市場の重しとして働いている。
  • 新規要因: 全人代常務委員会の開幕を機とした消費刺激策への期待が、本土市場の新たな押し上げ要因として加わった。
  • 解消した要因: 前回の重しだった米中首脳会談を巡る様子見ムードは、会談後の材料出尽くしで後退したとみられるが、明確な事実として確認できる続報はなかった。

1. 市況サマリー

指数 市場・通貨 終値 前日比 備考
上海総合指数 本土・人民元建て 3,889.45pt +0.19% 反発
香港ハンセン指数 香港・香港ドル建て 24,510.09pt -1.01% 3営業日続落、約2カ月ぶり安値
香港中国企業指数(H株) 香港・香港ドル建て 8,165.78pt -1.21% 続落

(取得時点: 2026年9月25日引け値。出典: Yahoo!ファイナンス/フィスコ、財経新聞)

2. 指数別動向

本土(上海・CSI300)

上海総合指数は前日比0.19%高(7.44pt高)の3,889.45ポイントで反発した。全国人民代表大会常務委員会の会議が開幕し、内需不振を受けた追加の消費刺激策への観測が広がったことが支援材料となった。小売・自動車関連に買いが入る一方、非鉄金属・化学工業は売られた。CSI300(滬深300)の終値は本レポート作成時点で確度の高い情報を確認できなかった(Yahoo!ファイナンス/フィスコ)。

香港(ハンセン・ハンセンテック)

香港ハンセン指数は1.01%安(250pt超安)の24,510.09ポイントで3営業日続落し、約2カ月ぶりの安値水準まで下落した。米10年債利回りが5.22%(2007年6月以来19年ぶりの高水準)まで急伸したことによる投資家心理の悪化が主因で、FRB高官の追加利上げ発言も重なった。本土市場が中秋節連休で薄商いだったことも、香港市場での押し目買いを限定的にした一因とみられる。半導体・食品飲料・ソフトウェア関連が軟調だった一方、銀行・バイオ製薬の一角は買われた。ハンセンテック指数の終値は本レポート作成時点で確度の高い情報を確認できなかった(次回以降で補う)(財経新聞)。

3. 当局・政策の動き

  • 全人代常務委員会: 25日に会議が開幕し、内需不振を受けた追加の消費刺激策への観測が市場に広がった。具体的な政策決定の内容は本レポート作成時点では確認できておらず、現時点では「観測」の段階にとどまる(Yahoo!ファイナンス/フィスコ)。
  • 人民銀行(PBOC): 25日の新規の公開市場操作・LPR変更等について、確度の高い情報は確認できなかった(前回時点でLPRは1年物3.0%・5年超3.5%で据え置き、変更なしとみられる)。
  • CSRC・取引所: 新たな制度変更の発表は確認できなかった。

4. 経済指標

25日は主要な中国経済指標の新規発表はなかった。財新9月製造業PMIは9月30日発表予定で、本レポート時点では未発表。

5. 不動産・地方債務

前回話題となった住宅ローン補助金観測や万科Aなど不動産株の値動きについて、25日時点で確度の高い続報を確認できなかった。次回以降、当局の正式発表の有無を含めて追う。

6. 米中関係と注目銘柄

25日時点で、前日の米中首脳会談(貿易休戦の2027年1月10日までの延長で合意)を受けた具体的な追加の政策発表・企業への影響は確認できなかった。個別銘柄では、香港市場で銀行株(中原銀行・江西銀行)・バイオ製薬(金斯瑞生物科技)が買われた一方、半導体(宏光半導体・愛芯元智)が売られた。BYD・CATL・SMIC・テンセント・アリババ・貴州茅台の25日時点の株価材料については、確度の高い新規情報を確認できなかった(次回以降で補う)。

7. 強気派 vs 弱気派

強気派: 本土市場では、全人代常務委員会の開幕を機とした追加の消費刺激策への期待が買い材料として意識された。小売・自動車セクターへの物色はこの期待を反映したものとみられる(Yahoo!ファイナンス/フィスコ)。

弱気派: 香港市場では、米長期金利の急上昇とFRB高官の追加利上げ発言が投資家心理を悪化させ、ハンセン指数を約2カ月ぶりの安値に押し下げた。中秋節連休で本土マネーの流入が乏しかったことも上値を抑える要因になったとみられる(財経新聞)。

バリュエーション面・政策リスク面を分けてみると、本土は政策期待という国内材料、香港は米金利という海外材料にそれぞれ強く反応しており、両市場の値動きの根拠は明確に異なっている。

8. テクニカル分析(上海総合・ハンセン指数)

上海総合指数は3,889.45ポイントまで反発したが、前回示したレジスタンス水準(4,000〜4,040ポイント)にはなお距離がある。香港ハンセン指数は24,510.09ポイントまで下落し、約2カ月ぶりの安値水準にあることから、直近の下値サポート水準を試す展開になっているとみられる。移動平均線・RSI・南向き資金・AH株プレミアム指数の具体的な最新値は、本レポート作成時点で確度の高い情報を確認できなかった(次回以降で補う)。

9. 本日の注目点

  • 全人代常務委員会の会議から、消費刺激策の具体的な内容が発表されるか。
  • 米長期金利の動向が、香港市場の下値模索にさらに影響するか(詳細はecon_indicators・us_stockカテゴリ参照)。
  • 中秋節連休明けの本土マネーの動向が、香港市場の反発材料となるか。
  • 不動産セクター(万科Aなど)の住宅ローン補助金を巡る当局の正式発表の有無。