前回からの変化

変わったこと(変化・新規)

  • 日経平均は前回(66,311.93円)→本日66,215.34円(-96.59円、-0.15%)で2日連続の下落。朝方は米中央軍によるイラン攻撃・報復応酬を受けた米国株安を嫌気し、一時65,885.47円(-426.46円)まで下押す場面があったが、後場にかけて下げ幅を縮小した(世界一やさしい投資の学校、財経新聞)。
  • TOPIXは前回(4,156.29pt)→本日4,181.86pt(+25.57pt、+0.62%)で、8営業日続伸から9営業日続伸に伸長し、史上最高値更新が視野に入った。日経平均の下落とTOPIXの続伸という「ねじれ」がさらに明確化した(外為どっとコム)。
  • 東証グロース市場250指数は前回(812.04pt)→本日800.09pt(-11.95pt、-1.47%)。前回の「6営業日ぶり反落」から一転して2日連続の下落となり、先物は日足ボリンジャーバンド・5日移動平均線を下回る新たな売りシグナルが点灯した(財経新聞)。
  • 新規: 米中央軍がイラン革命防衛隊の拠点を標的とした攻撃を実施したと発表し、トランプ大統領が「イランがさらに紛争を悪化させれば完全に根絶させる」と警告した。ホルムズ海峡を巡る地政学リスクが再燃し、原油価格が急伸(NY原油10月限は続伸で86.32ドル)。前回レポートには無かった新規の地政学ショック(財経新聞)。
  • 日本国債(新発10年物)の利回りは前回の2.92〜2.95%前後→本日は日中に一時3.000%まで上昇し、1996年以来(約30年ぶり)の水準に到達。午後は2.990%前後で終えた。前回からさらに一段切り上がった新しい節目(世界一やさしい投資の学校)。
  • ドル円は前回の160.09円(NY市場)→本日160.27円(NY市場)。前半は米8月ISM製造業景況指数・7月JOLT求人件数の下振れでドル売りが先行し159円90銭まで下押したが、後半はイラン攻撃発表を受けたドル買いが加速し、高値圏で引けた(財経新聞)。
  • 日銀9月利上げ観測について、前回は「高水準」との定性的な記述だったが、本日は金利スワップ市場の織り込み確率が8月21日時点で約82%(7月会合直前の約23%から急上昇)という定量データが新たに確認できた(Yahoo!ファイナンス(Bloomberg))。
  • G20財務相・中央銀行総裁会議は前回時点の「開催中」から、8月31日〜9月1日の日程を終えて閉幕した。会合を受けた新たな共同発表内容は本レポート作成時点で確認できなかった。

昨日と同じこと(継続)

  • AI・半導体からバリュー株(内需・資源)への資金シフトの構図は継続。本日も電気・ガス株(+4.28%で業種別首位)、鉱業、石油・石炭が上昇した一方、半導体株(東京エレクトロン、ディスコなど)やSaaS・自動運転関連が下落した。
  • 日銀・高田創審議委員が本日9月2日に札幌で講演、翌3日に記者会見を行う予定に変更はない(前回既報どおり本日実施)。
  • 160円台での為替介入への警戒感は継続している。

要因の連続性

  • 継続要因: 円安・日米金利差、日銀9月利上げ観測、AI・半導体からバリュー株への資金シフトの構図。
  • 新規要因: (1) 米中央軍によるイラン攻撃を受けた地政学リスクの再燃と原油急伸、(2) 日本国債利回りの3.000%到達という金利面での新たな節目、(3) 日銀9月利上げ確率の定量的な急上昇(約82%)。
  • 解消した要因: G20財務相会議は閉幕し「開催中」という状態は解消。8月末の月末リバランス要因も月替わりで解消したが、グロース市場250指数自体は金利上昇・利益確定という別の要因で下落が継続しており、トピックとしての続落は解消していない。

1. 市況サマリー

指数 終値 前日比 騰落率
日経平均株価 66,215.34円 -96.59円 -0.15%(2日続落)
TOPIX 4,181.86pt +25.57pt +0.62%(9営業日続伸)
東証グロース市場250指数 800.09pt -11.95pt -1.47%(2日続落)

出典: 世界一やさしい投資の学校、財経新聞

2. 指数別動向

日経225

前日比96.59円安の66,215.34円で2日連続の下落となった。朝方は米中央軍によるイラン攻撃・報復応酬の報道を受けた米国株安(NYダウ-374.09ドル)を嫌気し、一時65,885.47円(-426.46円)まで下押したが、下値の堅さを意識した買いが入り後場にかけて下げ幅を縮小した。値下がり寄与トップは東京エレクトロンで単独で約146円押し下げ、ファーストリテイリングと合わせて約242円分の押し下げ要因となった一方、値上がり寄与トップはソフトバンクグループ(約49円押し上げ)だった。 出典: 財経新聞、世界一やさしい投資の学校

グロース市場250指数

800.09pt(-11.95pt、-1.47%)で2日連続の下落となった。先物は日足ボリンジャーバンドと5日移動平均線を下回り、下値模索の売りが加速した(先物高値811pt・安値794pt)。8月の株価上昇に伴う利益確定売りに加え、長期金利上昇による資金調達コスト増への警戒、米国市場の続落・イラン情勢への懸念が重なった。 出典: 財経新聞

補足: TOPIX

4,181.86pt(+25.57pt、+0.62%)で9営業日続伸し、史上最高値更新が視野に入った。業種別では電気・ガス株が+4.28%で首位となり、原油高を受けたINPEX・出光興産・ENEOSなど鉱業・石油株、東電HD・関西電力などの電力株、金利上昇下でも底堅い不動産株に資金が向かった。半導体株が売られる中でも「AI関連が嫌われているだけと冷静に受け止められ、それ以外の銘柄に資金が向かっている」とのセクターローテーションが指摘されている。 出典: 外為どっとコム

3. 強気派 vs 弱気派

強気派

  • 野村證券ストラテジストは2026年末の日経平均株価見通しを7万円に上方修正した。堅調な需給環境を根拠に、セクターでは電機・機械を軸としつつ、AI・半導体・防衛・ロボットのテーマ性と業績の堅調さ、加えて割安感や日銀利上げの織り込み進捗を根拠に銀行にも注目しているとする(NOMURAウェルスタイル)。
  • 財経新聞が伝える本日の強気材料として、前日の米SOX指数反発(+65.39pt)、企業による活発な自社株買い、東京証券取引所による上場企業への企業価値向上要請の継続が挙げられている(財経新聞)。

弱気派

  • 財経新聞が伝える本日の弱気材料として、NYダウ続落(-374.09ドル)・シカゴ日経平均先物安、米国の金利上昇とトランプ政権の関税政策、中国経済の景気後退懸念が挙げられている(財経新聞)。
  • 米中央軍によるイラン攻撃とイラン側の報復応酬が報じられたことを受け、地政学リスクの長期化・ホルムズ海峡を巡る原油供給不安への警戒感が市場全体に広がっている(財経新聞)。

4. 経済ニュース

経済指標・政策

  • 本レポート作成時点で、前日(9月1日)〜本日(9月2日)に発表された国内主要経済指標(GDP・CPI・日銀短観・機械受注・貿易統計など)の確定情報は確認できなかった。
  • G20財務相・中央銀行総裁会議(米国、8月31日〜9月1日)が閉幕した。会合を受けた為替・金利に関する新たな共同発表内容は本レポート作成時点で確認できなかった。

注目された個別銘柄

  • 東京エレクトロン: -2.59%(54,980円)。日経平均の値下がり寄与トップで、単独で約146円押し下げた。長期金利上昇に伴う利益確定売りが重し。
  • フジクラ: -3.74%(5,298円)。電線株の一角として軟調。
  • アドバンテスト: -0.92%(33,380円)。半導体製造装置株全般が金利上昇・米国株安を受けて売られた。
  • キオクシアホールディングス: +2.02%(51,000円)。前日の米SOX指数反発を受けた買いが続いた。
  • INPEX・出光興産・ENEOS: 原油価格急伸を背景に大幅高となった。 出典: LIMO、財経新聞

5. 日銀・金利・為替

日銀

高田創審議委員が本日9月2日に札幌で講演、翌3日に記者会見を行う予定(前回既報どおり実施)。政策委員会で最もタカ派とみられる高田氏は前回会合で単独利上げを提案しており、早期利上げの必要性を改めて示す可能性が意識されている。金利スワップ市場が織り込む9月17〜18日会合での利上げ確率は8月21日時点で約82%に達し、7月会合直前の約23%から急上昇した。 出典: Yahoo!ファイナンス(Bloomberg)

金利

日本国債(新発10年物)の利回りは日中に一時3.000%と、1996年9月以来(約30年ぶり)の水準に達した後、午後は2.990%前後で推移した。前回時点の2.92〜2.95%からさらに切り上がっており、金利上昇が本日の相場の主要因となった。 出典: 世界一やさしい投資の学校

為替

ドル円はニューヨーク市場で159円90銭〜160円27銭のレンジで推移し、160円27銭で引けた。前半は米8月ISM製造業景況指数・7月JOLT求人件数・7月建設支出が予想を下回りドル買いが後退したが、後半は米中央軍によるイラン攻撃発表を受けて原油価格が上昇し、ドル買いが加速した。財務省の防衛ラインとみられる160円を巡る攻防と、追加の為替介入への警戒感が引き続き強い。円安メリットを享受する輸出株には下支え要因となる一方、内需株には原材料コスト増の懸念も残る。 出典: 財経新聞

6. テクニカル分析

日経225

5日移動平均線66,265円、25日線65,752円、50日線66,989円、75日線66,570円、100日線64,797円。RSI(9日)は前日の38.3%から65.3%へ急上昇し、売られすぎ圏を脱して中立圏に戻った。一目均衡表の雲上限は66,759円、基準線は65,028円。本日は売り先行で25日線を割り込む場面もあったが切り返し、5日線近辺まで戻す一方、プラス圏に浮上する場面では75日線に上値を抑えられた。25日線と75日線の間でのレンジ推移が続いており、雲上限や50日線を上回れば下方懸念は後退する一方、25日線・基準線(65,028円)を下回ると下値試しへの警戒が強まる水準とされる。 出典: 外為どっとコム

グロース市場250指数

先物が日足ボリンジャーバンドと5日移動平均線を下回ったことで、下値模索の売りが継続しているとされる状況。8月の上昇局面で積み上がった過熱感の解消(利益確定売り)に加え、長期金利上昇による新興企業の資金調達コスト増への警戒が重なり、テクニカル面でも弱含みのシグナルが点灯している。 出典: 財経新聞

7. 本日の注目点

  • 日銀・高田創審議委員が札幌で講演(本日)、翌3日に記者会見。タカ派とされる同氏の発言が、9月17〜18日の日銀会合(金融政策決定会合)の利上げ確率(現在約82%織り込み)にどう影響するかが焦点。
  • 米国では本日(9月2日)にADP雇用統計、9月4日に8月分の雇用統計の発表を控えており、日米金利差・ドル円動向を通じて日本株にも影響し得る。
  • イラン情勢: 米中央軍の攻撃を受けたイラン側の対応や、ホルムズ海峡を巡る原油輸送リスクの推移が、原油価格・ドル円・世界株式全般への波及を通じて日本株にも影響する可能性がある。
  • 半導体株(東京エレクトロン・アドバンテストなど)が前日の米SOX指数反発を受けて本日以降に持ち直すか、TOPIX主導のバリュー株物色が続くかが焦点。
  • 日本国債利回りが3%を上抜けて定着するかどうかが、金融株・不動産株・グロース株など金利感応度の高いセクターの物色動向を左右するとみられる。
  • 本レポート作成時点で、9月2日固有の国内決算発表・新規上場に関する確定情報は確認できなかった。