前回からの変化
前日(2026-10-14)との比較である。前回は13日のNY時間の158円45銭付近を最新値とし、14日夜の米CPIと200日移動平均線(158円55銭付近)の上抜けが焦点だった。
変わったこと(変化・新規)
- ドル円は前回の158円45銭付近から、14日のNY終盤は158円台前半へ小幅に動いた。東京時間は高値158円52銭、安値158円11銭で、ロンドン時間に158円台前半へ戻した(みんかぶFX: ロンドン為替概況)
- 前回の焦点だった米CPI(9月分)は、前年比3.7%上昇と予想の3.6%を上回り、コアも2.6%上昇と予想の2.5%を上回った(日本経済新聞: NYダウ)。発表直後にドル円は159円手前へ急伸し、200日線を一旦上抜けたが、その後ドル売りが強まり維持できなかった(みんかぶFX: NY為替概況)
- ユーロドルは前回の1.11ドル台後半から1.11ドル台前半へ下落し、1.12ドルを割り込んだ。ポンドドルも前回の1.32ドル台前半から1.31ドル台半ばへ下げ、1.32ドルを割り込んだ
昨日と同じこと(継続)
- 新たな介入の事実は確認されていない。159円手前では上値が重い構図が続いた
- 200日線(158円55銭付近)が上値の目安として意識され続けた
- 日米の金利差と、原油高による円安圧力が続いた
要因の連続性
- 継続要因: 介入警戒、日米金利差を背景にした円安圧力、200日線という上値の節目
- 新規要因: 米CPIの上振れによる利上げ観測の再燃(10月利上げ確率が約20%から一時50%へ)と、その後の33%程度への低下。フーシ派によるサウジアラムコ施設への攻撃報道を受けた原油の買い戻し
- 解消した要因: 前回の焦点だった米CPI前の様子見ムードは解消した
為替サマリー
| 通貨ペア | 14日の水準 | 前回(13日) | 備考 |
|---|---|---|---|
| ドル円 | 158円台前半 | 158円45銭付近 | CPI後に159円手前まで上昇 |
| ユーロドル | 1.11ドル台前半 | 1.11ドル台後半 | 東京の高値1.1211ドル |
| ユーロ円 | 176円台前半 | 176円台半ば〜177円 | 年初来安値圏との指摘 |
| ポンドドル | 1.31ドル台半ば | 1.32ドル台前半 | 1.32ドルを割り込み |
水準は15日午前5時50分(日本時間)時点の報道による(みんかぶFX: NY為替概況)。ドル指数・人民元・韓国ウォンは信頼できる数値を確認できなかった。
ドル円の動き
東京時間は158円52銭の高値をつけた後、158円11銭まで下げた。ドル円は158円11銭〜158円52銭の狭い範囲で推移し、方向感に欠けた(みんかぶFX: ロンドン為替概況)。日経平均は5日続落し、158円20銭台で推移した(Investing.com)。
ロンドン時間は米CPI発表を控えて限定的な動きとなり、フーシ派によるサウジアラムコ施設への攻撃報道で原油が買われ、ドル指数は低下から上昇へ転じた。
NY時間は米CPIの発表で、ドル円は159円手前まで急上昇した。ただしその後ドル売りが強まり、158円台前半まで急速に下落し、200日線を維持できなかった(みんかぶFX: NY為替概況)。なお同記事の見出しは「米CPIは予想を下回る」としているが、他の出典は総合・コアとも予想を上回ったと伝えており、出典間で表現が割れている。本レポートは、総合・コアとも予想を上回ったとする報道を採用した。
その他の主要通貨
- ユーロ: ユーロドルは東京午前に1.1211ドルの高値をつけたが、ロンドンでは1.1180ドル台に軟化した。原油高が欧州経済に悪影響を与えるとの懸念が背景にある(みんかぶFX: ロンドン為替概況)。NYではCPI後に売りが強まり、1.11ドル台前半に下落した。ユーロ円は176円台前半へ下げ、年初来安値付近とされる
- ポンド: ポンドドルは東京時間に1.3249〜1.3275ドルのレンジだったが、NYで1.31ドル台半ばへ下落し、1.32ドルを割り込んだ。ポンド円は208円台半ばへ下げ、21日線を下回った
- 豪ドル・アジア通貨: 信頼できる数値を確認できなかった
当局の姿勢と介入
14日に新しい介入の事実や、財務相・財務官・日銀総裁の新しい為替発言は確認できなかった。159円手前で上値が抑えられたのは、介入警戒が意識された可能性があるが、これは推測であり、当局の関与を示す事実は確認できていない。
日銀の追加利上げ観測が円相場に影響しているとの指摘もある(Investing.com)。15日には植田日銀総裁の講演が予定されており、発言の強さが焦点となる。
ポジションと相場観
CFTCの新しいデータは公表されていない。次回は10月13日時点の建玉が17日(土)早朝に出る見込みである。
金利先物市場では、米CPIの発表前に約20%だった10月の利上げ確率が一時50%まで上昇し、最終的に33%程度へ低下した。12月の利上げ期待は織り込まれているが、10月は据え置きが主流とされる(みんかぶFX: NY為替概況)。円安は輸入物価を通じて家計の負担を増やす一方、輸出企業の業績や海外資産の円換算額には追い風となる。円高は、その逆の影響が出る。発言者の特定できる円高派・円安派の新しい主張は確認できなかった。
テクニカル分析(ドル円)
200日移動平均線(過去200日の終値の平均で、長期の方向を見る指標)は158円55銭付近にあり、14日はCPI後に一旦上回ったが、維持できずに失速した。再び明確に上抜けるかが焦点で、上抜ければ159円台への上昇余地が意識され、下回ったままなら158円前後のもみ合いが続きやすい(市場の見方)(みんかぶFX: NY為替概況)。RSIなどの最新値は確認できなかった。
今夜の注目イベント
15日(木)は、前回のレポートで予定とされていた米小売売上高と米生産者物価指数(PPI)の発表が控える。CPIに続くインフレ・消費の指標であり、結果次第で利上げ観測が再び動く可能性がある(Investrade)。日本時間では植田日銀総裁の講演も予定されている。
前回挙げた14日の米CPIの結果は、総合・コアとも予想を上回ったが、ドル円は上昇を維持できなかった。

