前回からの変化

前回(2026-10-14付、13日の取引)との比較である。14日(水)は本土・香港とも通常どおり開場した。

変わったこと(変化・新規)

  • 上海総合指数は前回の3,800.87から3,767.23へ33.64ポイント(0.88%)下落した。前回回復した節目3,800を再び割り込み、約3カ月ぶりの安値となった(財経新聞)
  • ハンセン指数は前回の2万4345.22から2万4314.17へ31.05ポイント(0.13%)下落し、続伸が止まった。中国企業指数(H株)は前回の8,174.72から8,183.17(0.10%高)へ上昇した(財経新聞)
  • 前回は本土・香港とも小幅高だったが、今回は本土が下落、香港は指数ごとに分かれた(ハンセン指数は小幅安、ハンセンテック指数は0.91%高)
  • 前回は航空機メーカーやレジャー関連が買われ保険株が売られたが、14日の本土は機械・鉄鋼・電子が下落し、石油・電力が上昇した。香港では貴金属株と半導体株が売られた
  • 前回予告された9月のCPI・PPI・貿易統計が発表された(下記「経済指標」)

昨日と同じこと(継続)

  • 香港の半導体関連の弱さは前回に続いた(前回の奕斯偉計算に続き、14日も雲英谷科技が11.4%安)
  • 石油など資源関連株の堅調は前回から続いた(本土の石油関連が2〜7%高)
  • 人民銀行・CSRCの新たな政策決定は今回も確認できていない

要因の連続性

  • 継続要因: 中東情勢への警戒と、ハイテク株の弱さは前回から続いた(財経新聞)
  • 新規要因: AI投資の持続性への懸念、半導体・光部品株の米CPI発表前の利益確定売り、CPIの予想下振れが加わった
  • 解消した要因: 14日の指標発表前の様子見ムードは、結果の公表で解消した。前回の下支えだった財政部の地方債枠活用の発表に、新たな続報は確認できなかった

市況サマリー

14日(水)は本土・香港とも通常どおり開場した。

指数 終値 騰落率 前回(13日)終値
上海総合指数 3,767.23(人民元建て) 0.88%安 3,800.87
ハンセン指数 24,314.17(香港ドル建て) 0.13%安 24,345.22
中国企業指数(H株) 8,183.17 0.10%高 8,174.72
ハンセンテック指数 4,174.47(香港ドル建て) 0.91%高 未確認

ハンセンテック指数の終値はOANDA証券の集計による(OANDA証券)。CSI300の14日終値は今回の出典から確認できなかった。

指数別動向

本土(上海・CSI300)

上海総合指数は反落した。半導体と光部品関連の利益確定売り、中東情勢、AI投資の持続性への懸念が重しとなったと伝えられている。上海B株指数は1.50%安の304.46、深センB株指数は0.10%高の1,161.17だった(財経新聞)。

セクター別では、機械関連が4〜6%安、電子・情報関連が4〜6%安、鉄鋼が2〜3%安と売られた。一方、石油・エネルギー関連は2〜7%高、電力は3〜6%高と買われた(財経新聞)。

香港(ハンセン・ハンセンテック)

ハンセン指数は小反落した。米CPIの発表を控えて様子見となり、中国の統計では貿易が強い一方で物価が弱く、方向感に欠けた。OANDA証券によると、20日移動平均線(2万4,471.77)付近で上値が抑えられた(財経新聞、OANDA証券)。

下落では、貴金属の霊宝黄金が6.5%安、山東黄金が5.1%安、招金鉱業が4.6%安。半導体の雲英谷科技が11.4%安だった。上昇では、石炭の易大総合が3.7%高、電力の中天宏信が9.4%高だった(財経新聞)。OANDA証券は、美団とアリババが指数を支え、小米集団が大きく上昇したと伝える。中国生命保険、BOC香港、HSBCなど金融株は売られた。

本土と香港の方向: 本土は0.88%安、香港のハンセン指数は0.13%安とほぼ同じ向きだったが、ハンセンテック指数は0.91%高で、ハイテク株の中でも本土の電子株(4〜6%安)と香港の大手プラットフォーム株(上昇)で明暗が分かれた。理由を直接説明した出典は確認できず、投資家層の違いによる可能性は憶測にとどまる。

当局・政策の動き

14日に確認できた新たな政策決定はない。前回伝えた財政部による地方債の未使用発行枠5,500億元の活用について、実施の進捗や市場への効果を示す続報は確認できなかった。人民銀行・CSRCの新たな措置と、国家隊(国有系ファンドによる買い支え)の公表や観測も確認できなかった。

経済指標

国家統計局が14日に発表した9月の指標は次のとおり(デイリースポーツ)。

指標 9月の結果 前月との差 市場予想との比較
消費者物価指数(CPI) 前年比0.9%上昇 0.1ポイント拡大 予想を下回る
工業品卸売物価指数(PPI) 前年比5.0%上昇 1.2ポイント拡大 予想を上回る
貿易統計(ドル建て) 輸出入とも予想を上回る 数値は未確認 予想を上回る

CPIは12カ月連続のプラス、PPIは7カ月連続のプラスで、物価の伸びに開きがある(消費者物価は低い伸びが続き、生産者物価は大きく上昇した)。市場予想との比較は財経新聞の記載による(財経新聞)。参考として、事前にDBSはCPIを前年比1.0%、輸出を前年比25.7%増と予想していた(FXStreet(DBS))。輸出入の実数値は今回の出典から確認できなかった。強い貿易統計は輸出関連株の買い材料になったが、相場全体は上値が重かった。PMIの公式と財新の乖離は今回確認できなかった。

不動産・地方債務

14日分で不動産企業や地方債務に関する新たな動きは確認できなかった。

米中関係と注目銘柄

米中間の新たな規制措置は確認できなかった。注目銘柄は、香港で美団とアリババが指数を支え、小米集団が大きく上昇、雲英谷科技が11.4%安、霊宝黄金が6.5%安だった(OANDA証券、財経新聞)。テンセントの動きや中国ADRの14日の値動きは確認できなかった。

強気派 vs 弱気派

発言者と根拠が明示された強気・弱気の主張は、今回も確認できなかった。報道の構図としては、強気側は予想を上回った貿易統計、PPIの大幅上昇、ハンセンテック指数の上昇を挙げる。弱気側はAI投資の持続性への懸念、半導体株の利益確定売り、消費者物価の弱さを重しに挙げる。バリュエーションと政策リスクの議論は個別には確認できなかった。

テクニカル分析(上海総合・ハンセン指数)

上海総合指数は、前回終値で回復した節目3,800を再び割り込み、約3カ月ぶりの安値圏にある。節目を維持できなかったことは、下値を探る動きが続く可能性を示すとされる。ハンセン指数は20日移動平均線(2万4,471.77)付近で上値を抑えられ、前日までの3日続伸が止まった(OANDA証券)。50日・200日移動平均線とRSIの数値、南向き資金、AH株プレミアム指数の最新値は取得できなかった。売買の推奨ではない。

本日の注目点

15日(木)は本土・香港とも通常どおり開場の見込みである。14日の米国時間に発表された米9月CPIは予想を上回ったと伝えられ、ビットコインが下落した(CoinDesk)。米金利や米ハイテク株を通じて中国のハイテク株にどう波及するかが焦点である。上海総合が3,700台後半を維持できるかも注目される。