前回からの変化
前回(2026-10-08)との比較。前回は10月8日午前6時ごろまで、本レポートは8日の東京・ロンドン・NY時間(9日午前5時ごろまで)を反映している。
変わったこと(変化・新規)
- ドル円は前回の157円96銭付近から、8日のロンドン時間に158円台で底堅く推移し、本日の高値を更新したが、NY終盤に158円台半ばから157円台半ばへ急落した(みんかぶFX: ロンドン為替、みんかぶFX: NY為替)
- 前回は米10年債入札で利回りが下がった。本日は米30年債入札(最高落札利回り5.618%、応札倍率2.54倍)の需要が底堅く、利回り低下の材料になった(みんかぶFX: NY時間の発言)
- トランプ大統領が「11月3日の米中間選挙前にイランを攻撃することはない」と述べたと伝わった。原油高が続く中でも、地政学リスクの後退がドル買いを弱めたとみられる(みんかぶFX: NY時間の発言)
昨日と同じこと(継続)
- ドル円は158円台半ばの200日移動平均線の手前で上値が重い展開が続き、158円台に定着できていない(みんかぶFX: ドル円の見通し)
- 原油高と日米の金利差がドル円を下支えする構図は前回と同じである
要因の連続性
- 継続要因: 158円台での介入警戒と、200日移動平均線付近での上値の重さは前回に続いている。原油高も引き続きドルを支えた
- 新規要因: 米30年債入札の好調による利回り低下と、トランプ大統領のイラン攻撃見送り発言が新たに加わった
- 解消した要因: 前回の焦点だったFOMC議事要旨と米10年債入札は通過した。要人発言ではムサレム・セントルイス連銀総裁が今後6〜9カ月で金利は上昇する見込みと述べたが、ドル円は反応しなかった
為替サマリー
| 通貨ペア | 水準(9日午前4時台) | 動き | 備考 |
|---|---|---|---|
| ドル円 | 157円台半ば | 158円台半ばから急落 | 8日の高値は158円台 |
| ユーロ円 | 176円99銭 | 前回の176円88銭から小幅上昇 | 東京では売りが優勢だった |
| ポンド円 | 208円81銭 | 209円50銭が重い | |
| 豪ドル円 | 109円86銭 | 変化は限定的 |
水準は日本時間10月9日午前4時台の報道値である。ドル円の終値の正確な数字、ドル指数、人民元、韓国ウォンは信頼できる数値を確認できなかったため記載しない(みんかぶFX: NY為替)。
ドル円の動き
東京時間(10月8日): 158円51銭まで上昇した後は157円台へ下げ、157円台半ばは底堅いとの見方が出た。日米金利差を背景にしたドル買いと原油高が支えたが、米10年債入札が好調で利回りが5.36%台から5.26%台に低下してドル売りが出た(みんかぶFX: ドル円の見通し)。
ロンドン時間: ドル円は158円台で底堅く、本日の高値を更新した。原油と米国債利回りが上昇し、FRBの利上げ姿勢に変化がない一方、日銀の利上げ観測は後退していると伝わる(みんかぶFX: ロンドン為替)。
NY時間: 終盤に急落した。米30年債入札で利回りが下がったうえ、トランプ大統領のイラン攻撃見送り発言が重なり、戻り売りが強まって158円台半ばから157円台半ばへ下げた。原油は上昇が続いたが、利回り低下の方が材料として勝った(みんかぶFX: NY為替)。
その他の主要通貨
- ユーロ: ユーロドルは1.1150〜1.1250ドルのレンジが中心との見方で、ユーロ円は東京で178円から176円55銭へ売られ、戻り売りの流れが続くと伝わった。NY終盤は176円99銭だった(みんかぶFX: ドル円の見通し、みんかぶFX: NY為替)
- ポンドと豪ドル: ポンド円は208円81銭、豪ドル円は109円86銭だった。ポンド円は209円50銭が重い水準とされる。スイスフランやアジア通貨は信頼できる数値を確認できなかった
当局の姿勢と介入
8日の時点で、新たな介入の事実は確認されていない。ロンドン時間の報道では、日米2年債の利回り差(約2.9ポイント)から導かれる適正水準は141円近辺で、足元の158円台との乖離は約17円とされる。今年前半の介入直前ほど極端ではないが、161円50銭超は歴史的な警戒水準で、介入リスクは着実に高まっているとの指摘がある。これは市場の見方であり、当局が水準を示したものではない(みんかぶFX: ロンドン為替)。財務相・財務官・日銀総裁の新たな為替発言は今回の調査では確認できなかった。
ポジションと相場観
ムサレム・セントルイス連銀総裁は、米経済は「かなり堅調」で労働市場は「均衡を保ち安定」しており、今後6〜9カ月で金利は上昇する見込みと述べた。ドル高(円安)を支える利上げ継続の主張である(みんかぶFX: NY時間の発言)。円高派の新たな主張や、IMM通貨先物の投機筋ポジションの最新公表分は、今回確認できなかった。
テクニカル分析(ドル円)
200日移動平均線(過去200日の終値平均で、長期の方向を見る指標)は158円50銭付近にあり、ドル円は158円台半ばに近づくと慎重になる動きが続いた。8日の高値はこの付近で止まり、急落で押し戻された(みんかぶFX: ドル円の見通し)。RSIや下値の節目の最新値は確認できなかった。
今夜の注目イベント
前回挙げた米10年債入札、FOMC議事要旨は結果が出ており、上記に反映済みである。8日夜は米新規失業保険申請件数(10月3日週)が19.7万人と予想の20.0万人を下回った(みんかぶFX: NY時間の発言)。
9日(金)の予定は、日本の家計調査と米ミシガン大学消費者態度指数の速報値である(前回レポートの時点の予定による)。当面は米長期金利の動き、原油価格、中東情勢がドル円の方向を左右するとの見方がある。

