前回からの変化
前回(2026-10-08)との比較である。前回は7日の香港市場までを扱っており、本土は休場だった。今回は8日の本土(連休明け初日)と香港を扱う。
変わったこと(変化・新規)
- 本土市場が8日に取引を再開した。上海総合指数は連休前の最終取引日(9月30日)の3,842.19から3,811.90へ、30.29ポイント(0.79%)下落した。前回は「連休中の材料の織り込み」が焦点だったが、実際は原油高と金利高の警戒で売りが優勢だった(財経新聞)
- ハンセン指数は前回の2万4130.50から2万3785.79へ344.71ポイント(1.43%)下げ、前回は維持した2万4000の節目を割り込んだ。H株指数は8,082.40から8,010.58へ0.89%下落した(Investing.com(Fisco))
- ストックコネクト(本土と香港の相互取引制度)が再開した日だが、南向き資金の流入額は今回の出典から確認できなかった
- 前回は急伸した不動産株の動きは、今回の出典からは確認できなかった。香港では半導体株とバイオ・製薬株が急落した
昨日と同じこと(継続)
- 原油高と米長期金利の高止まりが成長株の重しになる構図は、前回から続いている(Investing.com(Fisco))
- 人民銀行が9月29日に決めたPSL金利の引き下げ(1.75%から1.50%)と、10月1日に始まった住宅ローン補助は、効果が確認できない状態のまま続いている。8日に新たな政策の発表は確認できなかった
要因の連続性
- 継続要因: 原油高と米長期金利の上昇という外部要因は、前回に続いて働いた
- 新規要因: 米国とイランの軍事衝突の激化で中東産原油の供給不安が強まったと報じられ、原油相場の上昇とインフレ高進に伴う金利上昇の懸念が加わった。国慶節の連休中の消費は一部が好調だったが、全体では伸び悩んだとされる(財経新聞)
- 解消した要因: 本土資金の不在による薄商いは、本土の再開で一巡した。前回の焦点だった連休明けの流動性の改善は、少なくとも指数の反発には結びつかなかった
市況サマリー
8日は本土・香港とも通常どおり開場した。
| 指数 | 終値 | 騰落率 |
|---|---|---|
| 上海総合指数 | 3,811.90(人民元建て) | 0.79%安 |
| CSI300(滬深300) | 未確認 | ― |
| ハンセン指数 | 23,785.79(香港ドル建て) | 1.43%安 |
| H株指数 | 8,010.58 | 0.89%安 |
CSI300とハンセンテック指数の終値は、今回の出典から確認できなかった(財経新聞、Investing.com(Fisco))。
指数別動向
本土(上海・CSI300)
上海総合指数は連休明け初日に3営業日ぶりに反落した。寄り付きは0.08%安と小幅な下げで始まり、その後に下げ幅を広げて0.79%安で引けた(みんかぶFX/為替、みんかぶFX/為替)。セクター別では情報・通信関連と自動車が売られ、石油・石化関連と電力が買われた。個別では、天通(603)と江淮汽車(安徽省の自動車大手)が10.0%安、広州汽車が8.2%安だった。上昇は広西能源が10.0%高、蒙電華能熱電が8.1%高、中国石油化工(シノペック)が3.8%高だった(財経新聞)。
香港(ハンセン・ハンセンテック)
ハンセン指数は米10年債利回りが2002年4月以来の高水準を付けたことを背景に続落し、約3カ月ぶりの安値になった。半導体関連では聖邦股フンが12.3%安、壁仞科技が11.8%安、バイオ・製薬では長風薬業が13.4%安、復宏漢霖が11.1%安と下げが大きかった。一方、石油関連の山東墨龍が16.1%高、中海油田服務が5.6%高となり、通信の中国鉄塔(1.2%高)と中国移動(0.4%高)も上昇した(Investing.com(Fisco))。
本土と香港の方向: どちらも下落し、方向は割れなかった。下げ幅は香港(1.43%)が本土(0.79%)より大きく、米金利に敏感な成長株の比率が高い香港の方が影響を受けやすかったとみられる(推測)。
当局・政策の動き
8日に新たに発表された人民銀行・CSRC・国務院の措置は、今回の調査では確認できなかった。国家隊(国有系ファンドによる株の買い支え)の公表・観測も確認できていない。前回確認した9月29日のPSL金利引き下げ(1年物、1.75%から1.50%)は、決定済みの措置として続いている。
経済指標
8日に発表された中国の主要統計は確認できなかった。国慶節連休中の消費は一部が好調だったものの、全体では伸び悩んだと伝えられている(財経新聞)。
米中関係と注目銘柄
米中間の新たな規制の動きは、今回の調査では確認できなかった。
注目銘柄は、本土で広州汽車が8.2%安、中国石油化工が3.8%高、香港で聖邦股フンが12.3%安、中国移動が0.4%高だった(上記の出典)。テンセント、アリババ、BYDなどの大型株の8日の値動きは、今回の出典から確認できなかった。中国ADRの最新の終値も確認できていない。
強気派 vs 弱気派
今回は発言者と根拠が明示された強気・弱気の主張を確認できなかった。8日の報道が伝える構図は、中東情勢による原油高と米長期金利の上昇が両市場の重しで、連休明けの本土再開が流動性の改善につながらなかったというものである(Investing.com(Fisco))。バリュエーションと政策リスクに関する個別の主張は確認できなかった。
テクニカル分析(上海総合・ハンセン指数)
移動平均線(50日・200日)とRSIの数値は、今回の出典から確認できなかった。確認できる範囲では、ハンセン指数は前回維持した2万4000の心理的な節目を割り込み、約3カ月ぶりの安値になった。上海総合指数は連休前の3,842.19から3,811.90へ下がったが、3,800を維持した。これらはあくまで参考であり、売買の推奨ではない。南向き資金とAH株プレミアム指数の最新値も取得できなかった。
本日の注目点
9日(金)は本土・香港とも通常の取引日である。米国株がAI関連を中心に続落し、米長期金利は5%台前半で推移しているため、成長株の売りが続くかが注目される。中東情勢(米国とイランの動向)と原油価格も引き続き相場を左右するとみられる。中国の主要な経済指標の発表予定は、今回確認できなかった。

