前回からの変化
前回(2026-10-05)との比較。前回は週末明けで、水準は10月2日(金)のNY引けのままだった。本レポートは10月5日(月)の東京・欧州・NY時間の動きを反映している。
変わったこと(変化・新規)
- 週明けの水準が確認できた。東京時間は158円17銭まで上げ、NY時間は158円30銭まで上昇した。前回の10月2日引け(157円85〜91銭)から、10月5日引けは157円91銭で、ほぼ同水準に戻って引けた(ザイFX!)。
- 前回「最初の焦点」とした米9月ISM非製造業景況指数は54.9で、予想55.0、前月55.4をわずかに下回った。これを受けてドル買いが後退し、158円30銭から157円91銭へ反落した(ザイFX!)。
- 米長期金利は前回の5.29%から、5日のNY時間午前4時時点で5.34%へ上昇した。ただし上昇の勢いは一服している(ザイFX!)。
- 欧州要因が加わった。フランスの財政懸念とスペインの政局不安でユーロが売られ、ドル買いが強まる場面があった(外為どっとコム)。
昨日と同じこと(継続)
- 158円台では上値が重く、158円台に乗せきれない構図は前回と同じである。
- 10月FOMCでの追加利上げ観測の後退が、ドルの上値を抑える材料として続いている。
要因の連続性
- 継続要因: 米長期金利の高止まりによるドル支えと、158円台での利上げ観測後退・介入警戒による上値の重さが前回に続き働いている。
- 新規要因: フランスの財政懸念とスペインの政局不安によるユーロ売りと、米ISM非製造業の下振れ(ドル買いの後退)が加わった。
- 解消した要因: 前回挙げた「ISMの結果待ち」という不透明感は結果が出て解消した。それ以外に新たに解消した要因は確認できない。
為替サマリー
| 通貨ペア | 10月5日NY引け | 日中の値幅 | 備考 |
|---|---|---|---|
| ドル円 | 157円91銭 | 157円44銭〜158円30銭 | 158円30銭から反落 |
| ユーロ円 | 176円85銭 | 176円22銭〜178円03銭 | 177円44銭から下落 |
| ユーロドル | 1.1215ドル | 1.1161〜1.1261ドル | NY時間は1.1184〜1.1215ドル |
| ポンドドル | 1.3190ドル | NY時間 1.3190〜1.3231ドル | 小幅安 |
水準は日本時間10月6日午前6時時点で確認できた直近の値(10月5日NY終盤)である。値幅はNY時間午前4時時点の集計を含む。ドル指数と人民元は取得できなかった(ザイFX!、ザイFX!)。
ドル円の動き
東京時間(10月5日): 158円17銭まで上げた後、ユーロ売りの一服とともに157円台へ戻った。雇用統計後の利上げ観測の後退で上値が重いとの見方があった(外為どっとコム)。
NY時間(10月5日): 米長期金利の上昇に連れたドル買いで、158円30銭まで上昇した。その後、23時発表の米9月ISM非製造業景況指数が54.9と予想を下回り、ドル買いが後退して157円91銭へ反落して引けた(ザイFX!、みんかぶFX)。シカゴ連銀のグールズビー総裁は「労働市場は安定しており、依然としてインフレが問題」との趣旨の発言をしたとされ、これがドルを支えたとの見方がある。午前4時時点では158円00銭付近の狭いレンジで、158円を超えきれない展開だった(ザイFX!)。
その他の主要通貨
- ユーロ: ユーロドルは1.1184ドルまで下げた後に1.1215ドルへ戻した。フランスの債務懸念とスペインの政局不安がユーロの重しとなった。ユーロ円は177円44銭から176円85銭へ下落した(ザイFX!)。
- ポンド: ポンドドルは1.3231ドルから1.3190ドルへ下落した(ザイFX!)。
- スイスフラン: ドルスイスは0.8288フランから0.8324フランへ上昇し、ドル高・フラン安となった(ザイFX!)。
- 豪ドル・アジア通貨・ドル指数: 信頼できる数値を確認できなかったため、記載しない。
当局の姿勢と介入
10月5日に新たな介入の事実は確認されていない。直近で確認済みの介入は7月31日の日米協調円買い介入である(前回レポートで確認済み)。158円台では政府・日銀の円買い介入への警戒が意識されるとの見方があるが、これは市場の見方であり、当局が水準を示したものではない。
日銀については、6日に植田総裁が全国証券大会で発言する予定で、直近の物価動向をどう評価し、今後の利上げをどう示唆するかが注目される(外為どっとコム)。財務相・財務官からの新たな踏み込んだ発言は確認できなかった。
ポジションと相場観
日米金利差(日米の金利水準の差。差が大きいほど円を売ってドルを持つ動機が強まる)を巡っては、米長期金利が5%台前半で高止まりする一方、利上げ観測は後退している。CMEのフェドウオッチ(FF金利先物から算出する利上げ確率)による10月FOMCでの利上げ確率は、先月の約70%から20%台へ低下した。PCEデフレーター8月分が前年比3.4%と伸び悩み、9月失業率が4.2%へ上昇したことが背景とされ、据え置きの可能性が高まっているとの見方がある(ザイFX!)。IMM通貨先物の投機筋ポジション(シカゴ市場での投機筋の持ち高)は、最新の公表分を確認できなかった。
テクニカル分析(ドル円)
一目均衡表の転換線(過去9日間の高値と安値の中心値)は157円71銭、基準線(過去26日間の中心値)は156円64銭、200日移動平均線(過去200日の終値平均で、長期の方向を見る指標)は158円51銭である。上値の目安は200日線の158円51銭、下値の目安は基準線の156円64銭とされる(ザイFX!)。5日の高値158円30銭は200日線の手前で止まり、引け値157円91銭は転換線の上にある。RSIの最新値は確認できなかった。
今夜の注目イベント
今週の残りの主な予定は次のとおり(外為どっとコム)。
- 10月6日(火): 植田日銀総裁の発言(全国証券大会)、米8月貿易収支
- 10月7日(水): 日本の毎月勤労統計、景気先行指数
- 10月8日(木): FOMC議事要旨(日本時間午前3時)
- 10月9日(金): 日本の家計調査、米ミシガン大学消費者態度指数速報値
前回の焦点だった米ISM非製造業景況指数は、予想をやや下回る結果でドル買いが後退した。本日は植田総裁の発言が、日銀の追加利上げ時期をどう示すかが最大の焦点になるとの見方がある。

