前回からの変化

前回レポートなし(比較対象なし)

指標・金利サマリー

指標 結果 市場予想 発表日
米耐久財受注(8月速報・前月比) 0.0% -0.3% 9月25日
米耐久財受注(除輸送機器・前月比) 0.3% 0.6% 9月25日
ミシガン大消費者信頼感指数(9月確報) 48.1 47.5 9月25日
年限・国 水準(2026年9月28日時点) 備考
米2年債利回り 4.234% 週間ベースで上昇
米10年債利回り 5.20%前後 高値圏で推移
日本国債(JGB)10年 3.085% 前日比+1.5bp
独10年債(Bund) 3.6%台前半 2009年6月以来の高水準

経済指標の結果

米耐久財受注(8月速報値・みんかぶFX/為替、9月25日発表): 総合の前月比は0.0%で、市場予想のマイナス0.3%を上回った。一方、変動の大きい輸送機器を除いたコア受注は前月比0.3%と、市場予想の0.6%には届かなかった。ヘッドラインは予想比プラスだが、企業の設備投資動向を映すコア部分は伸び悩んでおり、方向感が割れる結果となった。

ミシガン大学消費者信頼感指数(9月確報値、9月25日発表): 結果は48.1と、市場予想の47.5をわずかに上回った。歴史的に見て依然として低水準だが、速報値からの下方修正は避けられた形。指数低下の背景にはインフレ懸念と労働市場の先行き不安があるとされる。

金利の動き

米国では利上げ観測とインフレ懸念を背景に金利上昇が続いており、みんかぶFX/為替によると9月28日の米10年債利回りは5.20%前後で推移した。2年債利回りは4.234%で、この1週間で上昇したとされる。2年・10年のスプレッドはプラス圏(順イールド)を維持しており、逆イールドには至っていない。

日本では日本国債(JGB)10年利回りが前日比1.5ベーシスポイント(bp)上昇の3.085%となった。日銀の利上げ(後述)を受けた金利上昇基調が続いている。

欧州では、日本経済新聞によると9月28日の独10年債(Bund)利回りが前週末比0.03ポイント上昇し、2009年6月以来の高水準となる3.6%台前半をつけた。イラン情勢をめぐる緊張の継続と原油先物価格の上昇、ECBの追加利上げ観測が上昇要因とされる。英国の長期金利も2007年以来の高水準に達している。

中央銀行の動き

FRB

FRBは9月15〜16日のFOMCで、政策金利を0.25%引き上げ3.75〜4.00%とすることを全会一致(12対0)で決定した。約3年ぶりの利上げで、声明文は「インフレを2%目標に適切なペースで戻すことを支える」利上げと位置づけた。年末時点の政策金利見通し(ドットプロット中央値)は6月時点の3.8%から4.1%に引き上げられ、年内あと1回の利上げを示唆する内容だった。

9月28日には、リサ・クック理事が、AI関連需要や原油高を背景に今後数カ月はインフレ圧力が続くとの見通しを示した一方、追加利上げを明確に示唆せず、経済指標を踏まえて判断する姿勢を示した(Investing.comの関連報道およびみんかぶFX/為替)。同日にはミシェル・ボウマン副議長も銀行監督規制をテーマに講演したが、金融政策そのものへの言及は限定的だった。

市場の織り込みでは、10月FOMCでの追加利上げ観測が急速に強まっている。stocktwitsは、バー理事(FRB副議長)が「一段の引き締めが必要になる可能性が高い」と発言したことを受け、10月の利上げ確率が1カ月前の8.8%からおよそ70%まで急伸したと伝えた。一方で別の集計では据え置き予想が65.9%で最も高いとする結果もあり、出所によって織り込み確率に差があることには留意が必要である。

日銀

日銀は9月17〜18日の金融政策決定会合で、政策金利を0.25%引き上げ1.25%とすることを決定した。31年ぶりの高水準で、6月の利上げからわずか3カ月という異例の速いペースとなった。植田総裁は会見で、今後の利上げペースについて「3カ月に1回」など特定の間隔を念頭に置いているわけではなく、毎回の会合で経済・物価情勢とリスクを点検して決定する考えを示した。

9月28日には7月30〜31日開催分の金融政策決定会合の「議事要旨」が公表され、nippon.comによると、円安やエネルギー価格の高騰、AI関連需要の急増によるインフレリスクの高まりを背景に、より速いペースでの利上げを主張する委員が増えていたことが分かった。9人の審議委員のうち少なくとも3人が、従来の年2回程度という利上げペースの加速を求めていたとされる。

ECB・その他

ECBは9月10日の理事会で政策金利を0.25%引き上げた。日本経済新聞によると、資源高を要因とするインフレの長期化に対応した措置で、ラガルド総裁は「中東での紛争はインフレに圧力をかけ続けており、インフレ率は長期間にわたり目標を大きく上回る見込みだ」と述べた一方、次回会合の方向性については明言を避けた。9月23日にはBloombergによるとナーゲル独連銀総裁が、エネルギー高が長期化すれば金融政策を景気抑制的な領域まで移行させる必要が生じ得るとの考えを示している。

他資産への波及

FRB・日銀・ECBがそろって利上げに動く「世界同時引き締め」的な局面となっており、米独日の長期金利がそろって上昇している。米国株にとっては金利上昇が株価のバリュエーションの重荷になりやすく、とくに金利に敏感なグロース株には逆風となりやすい。為替は日米・独米それぞれで金利差の綱引きとなり方向感が定まりにくい状況。金(ゴールド)は実質金利の上昇が重荷になる一方、中東情勢の緊迫化が逃避需要を支える綱引きが続く。暗号資産を含むリスク資産全般には、世界的な金利上昇が重荷になりやすい地合いである。

今夜の注目イベント

日本時間今夜(9月29日)には、米国でFHFA住宅価格指数、S&P/ケース・シラー20都市住宅価格指数、コンファレンスボード消費者信頼感指数、JOLTS求人件数の発表が予定されている(財経新聞)。いずれもFRBが労働市場・住宅市場の過熱度を判断する材料となるため、10月FOMCの織り込みに影響しうる。