前回からの変化

前回(2026-10-12)との比較である。12日(月)は東京市場が休場で、米国でも主要な決算発表はなかったため、本日は「前営業日」の発表として9日(金)引け後の決算を中心に整理する。

変わったこと(変化・新規)

  • 前回は10月8日発表のファーストリテイリングとセブン&アイが中心だったが、本日は9日引け後に発表された安川電機以外の企業にも広げ、OSG、古野電気、フジミインコーポレーテッドなど上方修正・増配組を加えた(ToMO Blog)
  • 米国は12日に主要な決算発表がなく、前回の「次の注目決算」で挙げた13日の米大手銀(JPモルガン・チェース、ウェルズ・ファーゴ)の決算が、あらためて週の起点として確認された(みんかぶ)

昨日と同じこと(継続)

  • 前回扱った安川電機(2027年2月期の営業利益予想575億円へ下方修正)の数字に変更はない。前回は株価反応を13日に持ち越したが、東京市場が休場だったため、その点も継続している
  • 13日にイオンとJ.フロント リテイリングが発表を予定している点は、前回から変わっていない(マツイ証券)

要因の連続性

  • 継続要因: 前回に続き、円安が日本企業の収益を押し上げる構図が続いている(筆者の整理。各社の開示で寄与額までは確認できていない)
  • 新規要因: 基幹システム移行の影響が安川電機の営業利益を押し下げた一方、データセンターと半導体関連の需要が売上収益を押し上げたという、需要と一過性コストの食い違いが新たに確認された(ビジネス+IT)
  • 解消した要因: なし

1. 本日のハイライト

企業名 会計期間 売上 利益 見通し
安川電機(6506) 2027年2月期 第2四半期(3〜8月) 売上収益2856億円(9.8%増) 営業利益220億円(5.5%減) 通期営業利益575億円へ下方修正、売上収益は6000億円へ上方修正
オーエスジー(6136) 今期(通期見通しの修正) 未確認 経常利益予想を19%上方修正 最高益予想、配当15円増額
古野電気(6814) 今期(通期見通しの修正) 未確認 経常利益20%増益へ上方修正 最高益、配当50円増額

安川電機は9日の発表である。市場予想との差と発表後の株価反応は、今回の確認範囲では確認できていない。OSGと古野電気は報道・集計ブログによる数字であり、決算短信での確認は未了である(ビジネス+IT、ToMO Blog)。

2. 個別決算

安川電機(6506) — 2027年2月期 第2四半期(2026年3〜8月)

安川電機は10月9日に中間決算を発表した。売上収益は2856億円で前年同期比9.8%増、営業利益は220億円で5.5%減だった。営業利益の減少は基幹システムの移行の影響によるもので、一方の売上はデータセンターと半導体関連の需要拡大が牽引した。通期は売上収益を6000億円へ上方修正する一方、営業利益は575億円へ下方修正した(ビジネス+IT)。

通期の純利益は約1%上方修正されたとの集計があるが、この数字は報道ベースで、決算短信での確認は未了である。コンセンサスとの差は、今回の確認範囲では取得できていない。株価の通常取引での反応は、12日が休場だったため13日に出る。

9日引け後に上方修正・増配を出した企業

OSG(6136)は今期の経常利益予想を19%上方修正し、最高益予想を上乗せして配当を15円増額した。古野電気(6814)は今期の経常利益を一転して20%増益に上方修正し、最高益で配当を50円増額した。フジミインコーポレーテッド(5384)は経常利益を18%上方修正し、配当を15円増額した。コシダカホールディングス(2157)は25%上方修正し配当を7円増額、セントラル警備保障(9740)は11%上方修正した(ToMO Blog)。これらは日経225やS&P500の構成銘柄ではないとみられるが、増配と最高益予想が同じ日に重なった点は注目される。株価反応は13日に持ち越される。

3. 経営陣が語ったこと

安川電機の決算説明会の発言や書き起こしは、今回の確認範囲では取得できなかった。会社が公表した営業利益の下方修正の理由は、上記の個別決算に記した。

4. 業界トレンド

9日の発表では、売上や需要が好調でも、一過性の費用が営業利益を押し下げる例が見られた。安川電機は、データセンターと半導体関連の需要で売上が伸びる一方、基幹システムの移行が利益の重しとなった。OSGや古野電気のように、通期見通しを上方修正して増配を出す企業が同日に複数あった。ただし数社の例であり、製造業全体に一般化はしない(筆者の整理)。

5. 決算シーズンの進捗

米国は7〜9月期決算の発表が始まる直前で、13日からJPモルガン・チェースなどの大手銀が続く。S&P500の発表済み社数やEPS成長率の集計は、今回も確認できていない。日本は2月期・8月期企業の本決算・中間決算が続いている。

6. 次の注目決算

  • 10月13日(火): 米大手銀の7〜9月期決算。JPモルガン・チェースとウェルズ・ファーゴは東部時間の午前7時ごろ、ゴールドマン・サックスは7時30分ごろ、シティグループは8時ごろに発表予定(日本時間では13日夜)。市場予想のEPSは、JPモルガンが約5.90ドル、シティが約2.66ドル、ウェルズ・ファーゴが約1.85ドル、ゴールドマンが約16〜16.4ドルとされる。予想の出所は集計サイトにより異なる(Jorgai)。大手5行の合計トレーディング収益は約380億ドルの予想で、第2四半期の過去最高約470億ドルを下回るとされる(GlobeNewswire)
  • 10月13日(火): イオン(8267)とJ.フロント リテイリング(3086)が国内で中間決算を発表予定(マツイ証券)
  • 10月14日(水): 良品計画、15日(木): 高島屋が国内小売の主な発表予定とされる。14日にはASMLの決算と米CPIも重なる