前回からの変化

前回(2026-10-10、10月9日の取引)との比較である。10日は土曜、11日は日曜で、前回の次の取引日が12日(月)にあたる。12日はコロンブスデーで債券市場は休場、株式市場は通常どおり取引された。

変わったこと(変化・新規)

  • S&P500は前回の7,811.54から7,807.24へ小幅に下落した(0.06%安)。ナスダック総合は27,366.17から27,245.90へ120.27ポイント(0.44%)下げ、反発から一転して反落した。ラッセル2000も2,806.98から2,794.48へ0.45%下落した(AP通信: 10/12 指数)
  • NYダウは前回の5万1,654.95ドルから5万1,850.55ドルへ195.60ドル(0.38%)上昇した。前回に続く上昇で3日続伸となり、ナスダックとの明暗が分かれた(共同通信(東京新聞))
  • 前回はAI関連株の買い戻しが主役だったが、この日は半導体株が売られた。SOX指数は2.7%安とされ、マイクロン・テクノロジーは2.8%、AMDは2.4%下落した(Investrade、AP通信)
  • サウジアラビアの空港への攻撃を受けて原油が上昇し、エネルギー株が買われた。ブレント原油は1.8%高の1バレル106.65ドルとなった(AP通信)

昨日と同じこと(継続)

  • 米10年債利回りは5.24%と高水準にあるが、12日は債券市場が休場のため新たな終値は出ていない(前回値のまま)
  • 原油高がインフレ懸念を通じて相場の重しになる構図は続いている
  • S&P500は史上最高値に迫る水準での小幅な動きが続く。3指数とも年初来では上昇を保つ(AP通信)

要因の連続性

  • 継続要因: 高水準の長期金利と、原油高によるインフレ懸念は前回に続いて相場の上値を抑える材料である
  • 新規要因: サウジ空港への攻撃による原油の一段高、クリーブランド連銀のハマック総裁の追加利上げを示唆する発言、半導体株の売り、13日から始まる大手銀行決算への警戒が加わった
  • 解消した要因: 前回の支えだったOpenAIの売上見通し続報によるAI関連株の買い戻しは一服した。原油が落ち着いていた前回の状況は解消した

市況サマリー

指数 終値 騰落率 前回終値
S&P500 7,807.24 マイナス0.06% 7,811.54
NASDAQ総合 27,245.90 マイナス0.44% 27,366.17
NYダウ 51,850.55 プラス0.38% 51,654.95
ラッセル2000 2,794.48 マイナス0.45% 2,806.98

取得時点は2026年10月12日のNY市場引け値(AP通信: 10/12 指数)。年初来ではS&P500が14%高、NYダウが7.9%高、ナスダック総合が17.2%高、ラッセル2000が12.6%高である。ナスダック100の終値は確認できなかったため、ナスダック総合を記載する。

指数別動向

S&P500

S&P500は0.06%安と小幅に下落した。S&P500の11セクターのうち9つが上昇し、エネルギーと通信サービスがそれぞれ約1.4%高で上昇を主導した。一方、ハイテク株が指数の重しとなった(AP通信)。市場は決算発表とインフレ指標を前に、狭い範囲での動きにとどまったとの評価がある(Investrade)。

ナスダック総合・ナスダック100

ナスダック総合は120.27ポイント安の2万7,245.90と3日ぶりに反落した。半導体株ではエヌビディアが下落し、インテルは5.34%安、エヌビディアは2.94%安となった(Yahoo Finance、共同通信(東京新聞))。一方、マイクロソフトは独自設計のAI半導体を発表したと伝わり、買われた。ナスダック100の騰落率は確認できなかった。

NYダウ

NYダウは195.60ドル高の5万1,850.55ドルで3日続伸した。決算シーズンを前に、好決算への期待から買いが優勢だったほか、割安な銘柄への買いも入った。セールスフォースとシェブロンが上昇した(共同通信(OANDA))。

強気派 vs 弱気派

強気派: 今回の出典では、発言者を特定できる強気の主張は確認できなかった。報道では、S&P500企業の増益率が29.6%と見込まれ、これが株価を支えているとされる一方、決算で利益成長が確認できるかが焦点だと指摘されている(宮野宏樹: 米国市場レポート)。

弱気派・警戒派: クリーブランド連銀のハマック総裁は、金利をさらに引き上げる必要があり、最大のリスクはインフレ期待の定着だと述べた。AI関連の需要が物価の上振れ要因になりうるとも指摘した(みんかぶFX: NY時間に伝わった発言)。根拠はインフレの持続と、金融環境が十分に引き締め的ではないという判断である。なお連銀総裁の発言は、ストラテジストの相場観とは性格が異なる。強気・弱気とも3サイト以上の網羅はできていない。

経済ニュース

12日は米国の主要な経済指標の発表はなかった。注目は大手銀行の決算である。13日(火)にJPモルガン・チェース、シティグループ、ウェルズ・ファーゴが決算を発表し、その後も大手銀行の発表が続く(AP通信)。

個別では、チポトレ・メキシカン・グリルが6.21%上昇し、ネットフリックスも2.68%上昇した。インテルは5.34%下落した(Yahoo Finance)。バイオでは、ブリストル・マイヤーズ スクイブの薬が特発性肺線維症の試験で目標を達成したと伝わった(Investrade)。

金利・為替が株に効いた分

12日は債券市場がコロンブスデーで休場だったため、米10年債利回りの新しい終値はなく、直近は5.24%である。住宅ローン金利が7.4%前後まで上昇しており、銀行株指数は1か月で7.5%下落したとされる(宮野宏樹: 米国市場レポート)。長期金利の上昇は、割高感のあるグロース株や金融株の重しとして意識されている。

ドルは堅調で、ドル指数は102.59まで上昇したとの報道がある。ドル円は158円台後半で、ドル買いの流れが続いた(Investrade、みんかぶFX)。ドル高は多国籍企業の海外収益を円換算やドル換算で押し下げる要因だが、今回の出典で株価への具体的な影響は確認できなかった(詳細はfxを参照)。VIXの終値は確認できなかった。

テクニカル分析(S&P500・ナスダック100・NYダウ)

移動平均線やRSI、VIXの数値は、今回の出典では確認できなかった(未確認)。確認できる範囲では、S&P500の終値7,807.24は前回の7,811.54とほぼ同水準で、史上最高値圏での小幅な持ち合いが続いている。値幅が狭い動きは、決算とインフレ指標の結果を待つ様子見姿勢の表れとされる。一方でSOX指数が2.7%下落しており、半導体株の調整が続けばナスダックの上値が重くなるとの見方もできる(推測)。断定はできず、高値圏では指標の結果次第で値動きが大きくなりやすい点に注意が必要である。

今夜の注目イベント

13日(火)の米国市場では、JPモルガン・チェース、シティグループ、ウェルズ・ファーゴの決算発表が予定されている(AP通信)。14日(水)には9月の米CPIが発表され、市場予想は総合が前年比3.6%程度、コアが2.5%とされる。エネルギー価格の上昇が総合指数を押し上げるとの見方がある(みんかぶFX: 来週の注目材料)。15日(木)には小売売上高と生産者物価の発表が続く。サウジ空港への攻撃を受けた中東情勢と原油の動きにも引き続き注意が必要である。