前回からの変化
前回(2026-10-10付、10月9日の取引)との比較である。本土・香港とも12日(月)に通常どおり開場し、9日(金)から次の取引日の動きを扱う。
変わったこと(変化・新規)
- 上海総合指数は前回の3,813.79から3,797.24へ16.55ポイント(0.43%)下落し、前回は維持した3,800を割り込んだ。終値で7月20日以来の安値である(OANDA)
- 深セン成分指数は前回の12,641.86から12,384.87へ257ポイント(2.03%)下落し、上海よりも下げが大きかった
- ハンセン指数は前回の2万4211.35から2万4271.20へ59.85ポイント(0.25%)上昇した。H株指数も前回の8,147.87から8,168.57(0.25%高)へ上昇した。一方、ハンセンテック指数は4,169.57で0.67%安となり、前回は未確認だった同指数の水準が確認できた(OANDA)
- 前回急伸した香港の不動産株とは異なり、本土では不動産大手の万科企業が約7%下落した。前回上昇した貴金属関連は、本土で全面安に転じた
- 本土は前回は小幅反発だったが、今回は反落へ転じ、本土と香港の方向が割れた(本土が下落、香港が上昇)
昨日と同じこと(継続)
- 新たな人民銀行・CSRC・国務院の政策決定が確認できない状態は前回から続いている
- 本土のハイテク・半導体関連の弱さは継続した。香港でも小米集団や華虹宏力半導体が下落した(OANDA)
要因の連続性
- 継続要因: 中東・原油情勢と、上値の重いハイテク株が相場を左右する構図は前回から続く。地政学リスクへの警戒が週明けの上値を抑えたとされる(みんかぶFX/為替)
- 新規要因: 14日に中国のCPI、PPI、貿易統計の発表を控えた様子見ムードが新たに加わった。トランプ米大統領がロシアとのディーゼル供給合意を発表し、原油高への警戒が和らいだことも新規の材料である(OANDA)
- 解消した要因: 前回の追い風だった「米長期金利の低下」と「中東懸念の後退」は、12日の出典では主因として挙がらなかった。米債券市場は12日が休場だった
市況サマリー
12日(月)は本土・香港とも通常どおり開場した。
| 指数 | 終値 | 騰落率 | 前回(9日)終値 |
|---|---|---|---|
| 上海総合指数 | 3,797.24(人民元建て) | 0.43%安 | 3,813.79 |
| 深セン成分指数 | 12,384.87 | 2.03%安 | 12,641.86 |
| ハンセン指数 | 24,271.20(香港ドル建て) | 0.25%高 | 24,211.35 |
| ハンセンテック指数 | 4,169.57 | 0.67%安 | 未確認 |
CSI300の終値は今回の出典から確認できなかった。上海・深セン両市場の売買代金は概算で1兆5378億3100万元、香港の売買代金は1,626億3,000万香港ドルだった(OANDA、OANDA)。
指数別動向
本土(上海・CSI300)
上海総合指数は前週末終値を挟んでもみ合った後、中盤以降に下げ幅を広げ、心理的節目の3,800を割り込んだ。終値は7月20日以来、約2カ月半ぶりの安値である。売買代金が増えない中、14日の経済指標の結果を見極めたい投資家が多く、様子見ムードが重しとなった(みんかぶFX/為替)。
セクター別では、銀行が全面高となり、大手国有銀行は過去最高値を更新したと伝えられた(トレードトレード)。出版、風力発電設備も上昇した。一方、貴金属、バッテリー素材、油田サービスが全面安だった。個別では、富士康工業互聯網、大族激光科技、紫光、不動産大手の万科企業がそれぞれ約7%下落した。立訊精密工業は、ITC(米国の国際貿易委員会と見られる)による調査開始が材料として売られた。上昇は賽力斯集団のストップ高、招商銀行、宇通客車などだった(OANDA)。
香港(ハンセン・ハンセンテック)
ハンセン指数は高く寄り付いた後、徐々に上げ幅を縮め、一時マイナス圏に沈んだ。午後は2万4,250付近の狭いレンジで推移し、小幅続伸で引けた。上海総合が3,800を割ったことによる投資家心理の冷え込みと、14日の指標発表を控えた様子見が上値を抑えた(OANDA)。
買われたのはHSBC(00005)、アリババ集団(09988)、東方海外(00316)、招商銀行(03968)などだった。売られたのはジョンソン・エレクトリック(00179)が減益見通しの発表を受けて20%安、老舗黄金(06181)が約8%安、小米集団(01810)、華虹宏力半導体(01347)なども下落した。
本土と香港の方向: 本土が下落、香港が小幅上昇と割れたが、どちらも様子見ムードという点は共通している。香港で上昇した銘柄は銀行・海運・Eコマースが中心で、本土の下落はハイテクや素材が主導した。投資家層の違いが背景との見方もあるが、今回の出典では理由を特定できなかった。
当局・政策の動き
12日に新たに発表された人民銀行・CSRC・国務院の措置は、今回の調査では確認できなかった。国家隊(国有系ファンドによる株の買い支え)の公表や観測も確認できていない。前回までに決定済みの9月29日のPSL金利引き下げと10月1日開始の住宅ローン補助が続くが、効果が数字に出たかは確認できていない。
経済指標
12日に発表された中国の主要統計は確認できなかった。14日にCPI、PPI、貿易統計が発表される予定で、市場はその結果を見極めようとしている(OANDA)。PMIの公式と財新の乖離は、今回の出典では確認できなかった。
不動産・地方債務
本土で万科企業が約7%下落した。前回急伸した香港の不動産株とは対照的な動きだが、12日の下落の個別材料は今回の出典から確認できなかった(OANDA)。香港の不動産株の動向も、12日については確認できなかった。
米中関係と注目銘柄
米中間の新たな規制措置は確認できなかった。立訊精密工業(A株)は、ITCによる調査開始が売り材料となった。詳細は今回の出典では確認できていない。
注目銘柄は、本土で賽力斯集団がストップ高、万科企業が約7%安、香港でアリババ集団(H株)が買われ、ジョンソン・エレクトリックが20%安だった(OANDA)。テンセントや中国ADRの最新の終値は確認できていない。
強気派 vs 弱気派
発言者と根拠が明示された強気・弱気の主張は、今回確認できなかった。報道の構図としては、強気側は国有銀行株が過去最高値を更新したこと(トレードトレード)や、ハンセン指数が2万4,000台を維持したことを挙げる。弱気側は、上海総合が3,800を割って約2カ月半ぶり安値をつけたこと、ハイテク・半導体の弱さ、14日の指標発表前の様子見を重しに挙げる。バリュエーションの議論と政策リスクの議論は個別には確認できなかった。
テクニカル分析(上海総合・ハンセン指数)
上海総合指数は、投資家が意識する3,800を終値で割り込み、7月20日以来の安値となった。節目を割ると、次の下値のめどを探る展開になりやすいとされるが、移動平均線(50日・200日)とRSIの数値は確認できなかった。ハンセン指数は高寄り後に上げ幅を縮め、2万4,250付近の狭いレンジで終えた。上値の重さを示すと見る向きもあるが、売買の推奨ではない。南向き資金とAH株プレミアム指数の最新値は取得できなかった。
本日の注目点
13日(火)は本土・香港とも通常どおり開場の見込みである。14日に中国のCPI、PPI、貿易統計が発表されるため、それまでは様子見ムードが続くとみられる。米国では13日に大手銀の決算が始まる。中国ADRの動きと、上海総合が3,800を回復できるかが焦点である。

