前回からの変化
変わったこと(変化・新規)
- 千葉県印旛沼周辺で最も被害が大きかった成田市船形干拓地区の仮堤防が完成し、NHKニュースによると台風26号接近を前に一定の安全確保にこぎつけた(前回は「復旧作業が継続中」という段階だった)
- 君津市の断水が全区域で解消した。かずさ水道広域連合企業団が示していた9月28日夜までの解消予定どおり、断水は前回時点(9月29日、地区ごとに継続中)から解消済みに変わった。応急給水もかずさ水道広域連合企業団によれば拠点を順次縮小し終了している
- 千葉県内の停電は、前回時点(9月29日朝、約3190軒)から、30日17時1分時点で千葉日報オンラインによると約2300軒へさらに減少した
- 台風26号は前回時点で「30日午後から伊豆諸島に接近」という見通しだったが、日本気象協会tenki.jpによると30日15時時点で勢力が中心気圧1000ヘクトパスカル・最大風速18メートルまで弱まり、関東への影響は前回想定より縮小する見込みに変わった
昨日と同じこと(継続)
- 台風25号の死者は14人(千葉9人・神奈川5人)、行方不明者1人(千葉)で、沖縄タイムス+プラスによる9月29日時点の確認から数字の更新は見つかっていない
- 台風26号が関東甲信に土砂災害・浸水リスクをもたらす構図は前回に続いており、日本経済新聞によると気象庁は引き続き警戒を呼びかけている
要因の連続性
- 継続要因: 台風25号による堤防決壊・浸水が千葉県のインフラ被害の根本要因である点は前回と変わらない
- 新規要因: 台風26号自体の勢力が想定より早く弱まったことが、関東への影響を前回想定より軽くする新たな要因として加わった
- 解消した要因: 印旛沼周辺の堤防決壊による直接の浸水リスクは、船形干拓地区の仮堤防完成により大きく後退した。君津市の断水という生活インフラの要因も解消した
被害サマリー
| 災害 | 発生・接近時期 | 死者・行方不明 | 住家被害 | 現在の状況(2026-09-30時点) |
|---|---|---|---|---|
| 台風25号による大雨(千葉・神奈川中心) | 2026年9月21日発生〜(発生から10日) | 死者14人・行方不明1人(9月29日時点) | 住家被害約2000棟、農林水産業被害17億円(9月28日時点) | 印旛沼・船形干拓地区で仮堤防完成、停電約2300軒(30日17時)、断水は解消 |
| 台風26号(スリゲ) | 30日夜〜1日未明に伊豆諸島へ最接近 | 被害報告なし(接近中) | ― | 中心気圧1000ヘクトパスカル・最大風速18メートル(30日15時)で北東進、関東への影響は縮小見込み |
(死者・行方不明者数は報道時点により変動しうる。本稿は沖縄タイムス+プラスによる2026年9月29日3時57分時点の「死亡14人(千葉9人・神奈川5人)・行方不明1人(千葉)」を採用しており、30日時点の更新は確認できていない。)
災害別の状況
台風25号による記録的大雨(続報・発生から10日)
台風25号による記録的大雨の死者・行方不明者数は、沖縄タイムス+プラスによる9月29日時点の確認から変わっておらず、全国で死者14人(千葉県9人・神奈川県5人)、行方不明者1人(千葉県)。
千葉県印旛沼周辺で決壊した堤防4カ所のうち、沼の水位を超える高さまで仮堤防を築く必要があった成田市船形干拓地区について、毎日新聞(Yahoo!ニュース)によると、最初の決壊確認から9日目にあたる9月30日ごろまでに仮堤防が完成した。NHKニュースも同日、国・県・水資源機構による24時間体制の応急工事が進み、台風26号の接近を前に一定の安全が確保されたと伝えている。
農林水産業の被害については、東京新聞によると9月28日時点で千葉県内44市町村・計17億円に上る(農地・農業用施設が約8億3400万円、農作物等が約5億3400万円など)。住宅被害は約2000棟。これより新しい集計は確認できていない。
台風26号(スリゲ)の動向(伊豆諸島へ最接近)
台風26号(スリゲ)は日本の南の海上を北東へ進んでおり、日本気象協会tenki.jpによると9月30日15時時点で八丈島の南南西およそ260キロを時速20キロで進み、中心気圧1000ヘクトパスカル、最大風速18メートル、最大瞬間風速25メートルまで勢力を弱めている。
30日夜遅くから10月1日明け方にかけて伊豆諸島にかなり接近する見込みで、24時間降水量は伊豆諸島南部でおよそ120ミリ、北部でおよそ40ミリと予想されている。一方で関東への影響は当初の想定より小さくなる見通しで、日本経済新聞によると気象庁は10月1日にかけて関東甲信で土砂災害・低地の浸水・川の増水への警戒を呼びかけている。
生活・交通・インフラへの影響
- 停電(台風25号): 千葉日報オンラインによると、9月30日17時1分時点で千葉県内約2300軒が停電中(市原市・木更津市・君津市・大多喜町・袖ケ浦市・茂原市など13市町)。復旧時期は未定で、東京電力パワーグリッドは道路の寸断などで立ち入りが難しい地域について復旧に「かなり時間がかかる」としている。
- 断水(台風25号): かずさ水道広域連合企業団によると、君津市内で続いていた断水は各配水区の解消予定(9月28日夜までに坂畑配水区など全区域で解消)どおり進み、全戸で解消した。応急給水の拠点も段階的に閉鎖されている。
産業・経済への影響
東京新聞によると、台風25号による農林水産業被害は9月28日時点で千葉県内44市町村・計17億円(水稲約1億200万円、にんじん約1億700万円、ねぎ約7000万円などの農作物被害を含む)。これより新しい集計や、個別工場の操業停止に関する新たな公式発表は確認できていない。
行政の対応と支援
千葉県・水資源機構による「チーム印旛沼」が引き続き堤防の応急復旧に当たっており、成田市船形干拓地区の仮堤防完成という区切りを迎えた(NHKニュース)。自衛隊はNHKニュースが伝えた9月22日の自衛隊派遣要請以降、千葉県・神奈川県で捜索・道路啓開にあたってきた。君津市の断水解消に伴い、かずさ水道広域連合企業団による応急給水は縮小・終了している。
今日の警戒情報
- 台風26号(スリゲ)は30日夜遅くから10月1日明け方にかけて伊豆諸島にかなり接近する見込みで、暴風・大雨・高波に警戒が必要(日本気象協会tenki.jp)。
- 関東甲信では10月1日にかけて、度重なる大雨で地盤が緩んでいる所があり、少しの雨でも土砂災害・低地の浸水・川の増水が起きやすくなっている(日本経済新聞)。とくに台風25号の被災地である千葉県では、復旧中の堤防周辺を中心に注意が必要。
- 千葉県内でなお停電が続く地域では、停電に伴う信号機の停止や断水再発の可能性に注意すること。
