前回からの変化
変わったこと(変化・新規)
- 千葉県印旛沼の堤防決壊箇所のうち角川地区で応急復旧が完了した(前回は「1週間程度で復旧目指す」という見通し段階だった)
- 千葉県内の停電は前回時点の7000軒超から、29日朝には約3190軒(市原市中心に約1250軒)へ減少した
- 台風26号は沖縄接近時に中心気圧945ヘクトパスカル・最大風速毎秒50メートルの「非常に強い」勢力だったが、29日21時には994ヘクトパスカル・毎秒23メートルまで弱まりながら北東進し、30日から伊豆諸島に接近、10月1日には関東沿岸に近づく可能性が新たに具体化した
昨日と同じこと(継続)
- 台風25号の死者数は14人で前回と同じ水準にとどまるが、内訳(千葉9人・神奈川5人)と行方不明者数(前回2人→1人)が更新された
- 千葉県君津市の断水は前回に続き解消しておらず、応急給水も継続している
要因の連続性
- 継続要因: 台風25号による堤防決壊・浸水が千葉県内のインフラ被害の根本要因である点は前回と変わらない
- 新規要因: 台風26号の接近という新たな気象要因が加わり、復旧途上の千葉県で土砂災害・浸水が再発するリスクが新たに生じている
- 解消した要因: 印旛沼角川地区の堤防決壊は応急復旧が完了し、当面の決壊リスクは後退した(船形干拓地区は復旧作業が継続中)
被害サマリー
| 災害 | 発生・接近時期 | 死者・行方不明 | 住家被害 | 現在の状況(2026-09-29時点) |
|---|---|---|---|---|
| 台風25号による大雨(千葉・神奈川中心) | 2026年9月中旬〜(発生から1週間超) | 死者14人・行方不明1人(9月29日時点) | 住家被害600棟以上・浸水880棟以上(9月20日時点、国土交通省まとめ) | 印旛沼堤防は角川地区が復旧完了、船形干拓地区は復旧作業中 |
| 台風26号(スリゲ) | 9月30日から伊豆諸島、10月1日に関東沿岸接近のおそれ | 被害報告なし(接近中) | ― | 中心気圧994ヘクトパスカル・最大風速毎秒23メートル(29日21時)で北東進中 |
(死者・行方不明者数は報道時点により変動しており、本稿では沖縄タイムス+プラスによる2026年9月29日3時57分時点の「死亡14人(千葉9人・神奈川5人)・行方不明1人(千葉)」を採用した。)
災害別の状況
台風25号による記録的大雨(続報・発生から1週間超)
沖縄タイムス+プラス(2026年9月29日3時57分時点)によると、台風25号による記録的大雨の死者は全国で14人(千葉県9人・神奈川県5人)、行方不明者は千葉県内で1人。前日までの報道では行方不明者2人とされていたが、捜索の進展により1人減った。
千葉県印旛沼周辺の堤防決壊箇所について、千葉県によると、国・県・水資源機構による「チーム印旛沼」が緊急排水とあわせて復旧にあたっており、角川地区では堤防の応急復旧が完了した。船形干拓地区では石材投入や排水ポンプ車の配備による応急復旧工事が続いており、長門川地区でも管理用通路の復旧作業が進められている。
農林水産業への被害も判明しつつあり、NHKニュースによると9月28日正午時点でおよそ30種類の農作物に冠水や土砂の流入などの被害が確認されている。
台風26号(スリゲ)の動向(沖縄通過後、伊豆諸島・関東へ)
ウェザーニュースによると、台風26号(スリゲ)は沖縄付近で急発達し、非常に強い勢力(気象庁の階級で中心付近の最大風速が毎秒44〜54メートル未満)となって沖縄本島の東を通過した。沖縄本島では南城市糸数で最大瞬間風速24.4メートル、那覇で19.5メートルを観測したが、大きな被害の報告はない。
その後、台風26号は勢力を弱めながら日本の南を北東へ進んでおり、ウェザーニュースによると9月29日21時時点で中心気圧994ヘクトパスカル、最大風速は毎秒23メートル(最大瞬間風速35メートル)。30日午後から伊豆諸島に接近し、八丈島・青ヶ島などで暴風・大雨・高波への警戒が必要としている。
日本気象協会tenki.jpの気象予報士は、台風25号で大きな被害を受けたばかりの千葉県で、復旧作業が続く中での今回の台風26号の雨・風にも注意が必要だと指摘しており、短期間で台風が連続接近することで土砂災害や浸水のリスクが高まる懸念を伝えている。
生活・交通・インフラへの影響
- 停電(台風25号): 千葉日報オンラインによると、9月29日午前9時16分時点で千葉県内約3190軒が停電中。市原市が最も多く約1250軒で、復旧時期は未定。
- 断水(台風25号): かずさ水道広域連合企業団によると、君津市内では道路崩落による水道管破損(清和地区側)、漏水・停電(亀山・坂畑側)を原因とする断水が地区ごとに続いており、9月30日までに全区域での解消を予定している。松丘コミュニティセンターなど3カ所で午前8時〜午後8時に応急給水を実施中。
- 物流(台風25号): ネットショップ担当者フォーラムによると、ヤマト運輸・佐川急便・日本郵便が千葉県発着の荷物について、周辺道路の通行止め等を理由に遅延が生じると案内していた(9月24日時点。その後の解消状況は確認できていない)。
産業・経済への影響
NHKニュースによると、台風25号の影響で千葉県内のおよそ30種類の農作物に冠水や土砂流入の被害が確認されている(9月28日正午時点、被害金額は未集計)。ウェザーニュースの速報推計では、台風25号による千葉県・神奈川県の直接経済影響額はおよそ43億円(9月24日時点)。個別工場の操業停止に関する新たな公式発表は確認できていない。
行政の対応と支援
国・千葉県・水資源機構が「チーム印旛沼」を編成し、緊急排水と堤防復旧に当たっている(千葉県)。君津市の断水地域では、かずさ水道広域連合企業団が3カ所で応急給水を継続している(かずさ水道広域連合企業団)。
今日の警戒情報
- 台風26号(スリゲ)は30日午後から伊豆諸島に接近する見込みで、八丈島・青ヶ島など南部の島しょ部では暴風・大雨・高波に警戒が必要(ウェザーニュース)。
- 10月1日にかけて関東の沿岸部でも雨や風が強まるおそれがあり、とくに台風25号で被災し復旧作業が続く千葉県では、土砂災害・浸水の再発への厳重な警戒が必要(日本気象協会tenki.jp)。
- 秋雨前線の影響で30日は関東南部を中心に雨が降りやすく、交通機関の乱れにも注意。
- 印旛沼周辺・君津市など台風25号の被災地では、復旧作業のための立ち入り制限や給水拠点の案内に従うこと。
