前回からの変化
前回(2026-09-06)との比較。
変わったこと(変化・新規)
- 前回は「来週(9/15〜16)のFOMC」として先取りしていたが、今回はFOMCと日銀会合がともに今週本番を迎え、日銀は政策金利を1.00%から1.25%へ引き上げる方針が明確に報じられるようになった
- 新たにイラン・GCC・イラク外相会談というホルムズ海峡の航行管理を協議する外交日程が今週に加わった
- 前回は確認できなかった9/24の米中首脳会談(習近平氏の訪米)の日程が今週判明した(対象期間の直後だが政治日程として言及する)
昨日と同じこと(継続)
- 前回に続き、中央銀行イベントが週の山場である点は変わらない(前回はECB・今回はFOMCと日銀)
- 暗号資産の月中アンロックが継続しており、前回のハイパーリキッド・アプトスに続き、今回はセイ(SEI)とサイバー(CYBER)が対象になる
要因の連続性
- 継続要因: 原油高・エネルギー価格上昇によるインフレ上振れ懸念が、前回のECB利上げの背景から今回のFOMC・日銀の利上げ観測まで一貫して働いている
- 新規要因: 日銀では植田和男総裁が示したAI需要拡大・円安という新たな上振れ要因が今回新たに加わった
- 解消した要因: なし
1. 今週の要点
- 今週の経済指標カレンダーの山場は水曜9/16から木曜9/17にかけて重なる。米8月小売売上高発表とFOMCの結果(日本時間9/17未明)が同じ米国営業日に集中し、続く日銀金融政策決定会合の結果が9/18(金)に発表される。
- 日銀は政策金利を1.00%から1.25%へ引き上げる方針と報じられており、実現すれば1995年4月以来およそ31年半ぶりの高水準になる。FOMCもCME FedWatchで6割前後の利上げ確率が観測されており、主要2中銀がそろって利上げに動くかが最大の焦点になる。
- 中国では8月の小売売上高・固定資産投資などの主要経済指標が9/15に発表され、内需の強さが確認できるかが注目される。
- 中東情勢では、イラン・GCC・イラクの外相がオマーンで会談し、ホルムズ海峡の航行管理を協議する見通しで、2月の開戦後初めての高官級の一堂会合になる。
- 米国では9/18(金)に四半期メジャー(トリプル・クアドラプル)ウィッチングが到来し、指数リバランスと重なって値動きが振れやすくなる。
2. 曜日別カレンダー
| 日付(JST) | 国・地域 | イベント | 前回・予想 | 注目度 |
|---|---|---|---|---|
| 9/13(日) | - | 特筆すべき新規予定なし | - | 低 |
| 9/14(月) | 中東 | イラン・GCC・イラク外相会談(オマーン・サラーラ) | 開戦後初の高官級会合 | 高 |
| 9/15(火) | 米国/中国/暗号資産 | 米財務省20年債入札(180億ドル)/中国8月小売売上高・鉱工業生産・固定資産投資発表/セイ(SEI)・サイバー(CYBER)のトークンアンロック | 小売売上高は前年比+0.6%程度への予想 | 中 |
| 9/16(水) | 米国 | FOMC開催(結果は日本時間9/17未明)/米8月小売売上高発表/レナー決算(引け後) | 利上げ確率6割前後との観測 | 高 |
| 9/17(木) | 日本/英国 | 日銀金融政策決定会合(結果は18日)/BOE金融政策委員会結果発表(日本時間20時ごろ) | 日銀は1.25%への利上げ方針/BOEは3.75%据え置き予想 | 高 |
| 9/18(金) | 日本/米国 | 日銀会合結果発表(日本時間11:30〜12:30ごろ、植田総裁会見15:30)/米国株の四半期メジャーウィッチング(オプション・先物満期、指数リバランス) | 利上げなら31年半ぶりの高水準 | 高 |
| 9/19(土) | - | 特筆すべき新規予定なし | - | 低 |
3. 中央銀行
- FRB: 9/15(火)〜16(水)にFOMCを開催、結果発表は米東部時間9/16午後2時(日本時間9/17未明3時ごろ)、経済見通し(ドットプロット)も公表される。記者会見は同2時30分(日本時間3時30分ごろ)。政策金利の現行目標レンジは3.50〜3.75%で、CME FedWatchでは利上げ確率がおよそ6割で推移している。ケビン・ウォーシュ議長のジャクソンホール講演以降タカ派観測が強まり、先週の米CPI加速もこの流れを後押ししたとされる。
- 日銀: 9/17(木)〜18(金)に金融政策決定会合を開催、結果発表は9/18(金)日本時間11:30〜12:30ごろ、植田和男総裁の記者会見は同15:30から。政策金利を現行の1.00%から1.25%へ引き上げる方針と報じられており、実現すれば1995年4月以来およそ31年半ぶりの高水準になる。植田総裁は原油高・円安・AI需要拡大による物価上振れリスクを利上げの理由として挙げており、9人の政策委員の賛成多数で決定される見通し。前回6月会合以来3カ月ぶりの利上げとなり、2024年3月からの利上げ局面では最短間隔になるとされる。
- BOE: 9/17(木)にMPC(金融政策委員会)の結果を発表、ロンドン時間正午(日本時間20時ごろ)。現行のバンクレートは3.75%で、7/30会合では6対3で据え置きを決定し、一部委員は4%への即時利上げを主張していた。9月も据え置きが予想の中心だが、4%への利上げ論も残っている。前日9/16に発表される8月分の英CPIが判断材料の一つになる。
- ECB: 今週の理事会開催はない(次回は10月で対象外)。先週9/10の利上げ結果は本レポート末尾の「持ち越し論点」で扱う。
4. 主要決算
| 企業 | 発表日(米国市場、JST基準) | 寄り前・引け後 | 注目点 |
|---|---|---|---|
| レナー | 9/16(水) | 引け後(電話会議は9/17) | 住宅需要と金利感応度の高い住宅建設セクターの現況 |
今週は大型決算が少ない週で、次の主要決算はレナーのみが確認できた。来週9/24にはダーデン・レストランツの決算(寄り前)が予定されており、対象期間の直後だが外食セクターの動向として留意したい。
5. 政治・政策の日程と期限
- イラン・GCC・イラクの外相が9/14(月)にオマーン・サラーラで会談する。今年2月の開戦以降、イランとGCC加盟6カ国の高官が一堂に会するのは初めてで、ホルムズ海峡をめぐる地政学リスクを背景に、航行管理をめぐる暫定的な枠組みづくりが目的とされる。
- トランプ米大統領が習近平国家主席のワシントン訪問を9/24と改めて明言しており、対象期間(9/13〜19)の直後になるが、今週すでにCEO代表団の同行や大豆追加購入といった関連動向が判明していることから期限もの日程として記載する。習主席は国連総会の一般討論(9/22開幕)には出席しない見通し。
- 米国の政府資金は前回報告どおり9/1成立のつなぎ予算で12/11まで確保済みで、今週に新たな財政上の期限は到来しない。
6. 需給・市場イベント
- 米国債入札: 9/15(火)に20年債の入札(180億ドル)が予定されている。
- 米国の需給イベント: 9/18(金)に四半期メジャー(トリプル・クアドラプルウィッチング)が到来し、株式オプション・株価指数オプション・株価指数先物・個別株先物が同時に期限を迎える。ポートフォリオのS&P500指数リバランスも重なりやすく、大引け間際の商いが膨らみやすい。
- 日本: 日経225のメジャーSQは前回9/11に実施済みで、次回は12月。今週の指数イベントは確認できなかった。
- OPEC+: 今週、閣僚級会合の予定は確認できなかった。直近の産油国会合は9/6開催で、次回のJMMC(合同閣僚監視委員会)は10月に予定されている。
- 暗号資産: セイ(SEI)が9/15に月内最大規模のアンロック(市場価値の約1.5%相当)を迎える。同日、サイバー(CYBER)も約46万3,230トークンのアンロックを予定している。
- IPO: 確認できた範囲で、今週の主要IPO日程は見当たらなかった。前週にS-1を提出したオーラ(Oura)の上場日は今週時点でも未定のまま。
7. 休場日
- 米国: 今週(9/13〜9/19)は休場なし。次の休場は11月のサンクスギビング。
- 日本: 今週は休場なし。次の休場は来週9/21(月)敬老の日・9/22(火)国民の休日・9/23(水)秋分の日のシルバーウィーク3連休。
- 中国: 今週は休場なし。次の休場は中秋節(9/25前後)。
- 欧州(英・独・仏など): 今週は休場なし。
8. 先週からの持ち越し論点
- 9/7(月)のレイバーデー休場は予定通り実施された。
- 9/10のECB理事会は事前予想どおり0.25%利上げを決定し、預金ファシリティ金利は2.50%になった。ラガルド総裁は全会一致の決定を「no-brainer」と表現し、10月以降の追加利上げの可能性も示唆した。
- 9/10引け後のオラクル・アドビ決算は両社とも市場予想を上回る増収増益となったが、株価の反応は分かれ、オラクルは上昇、アドビは超過幅の小ささと第4四半期ガイダンスへの警戒から下落した。
- 9/11の米8月CPIは前月比+0.4%、前年比+3.4%となり、ガソリン高が主因の一つとなった。このCPI加速を受けて市場のFOMC利上げ観測が一段と強まった。
- 9/11の日経225メジャーSQは予定通り実施された。

