前回からの変化
変わったこと(変化・新規)
- 新規: 来週(9/14〜9/18)の日経平均予想レンジについて、ダイヤモンドZAiは「6万
6万5000円」、財経新聞は「6万2500円6万6500円」と、具体的な数値を伴う見通しが新たに示された。前回レポート時点では「来週は日米中銀ウィーク」という定性的な指摘のみだったが、レンジの下限・上限に踏み込んだ分析が週末に出そろった(ダイヤモンドZAi、財経新聞)。 - 新規: 日銀の9月利上げ(1.00%→1.25%)を前提に、三菱UFJフィナンシャル・グループなど大手銀行株が貸出金利改善による収益拡大期待から追い風を受けているとの指摘が新たに出た。一方で、国内10年国債利回りが約30年ぶりの高水準である3%台まで上昇し、円相場が9月初めの160円近辺から152円台へ急伸したことで、低金利の円で調達して外貨資産に投資する円キャリートレードの巻き戻しリスクが強まっているとの警戒も新たに示された(日本インタビュ新聞)。
- 新規: 財経新聞は、9月28日に配当権利付き最終売買日を迎えることで約1.6兆円規模の先物買い需要が発生すると試算し、来週にかけてこの需要を先取りする動きが出る可能性を指摘した。前回レポートには無かった、来週後半の下支え材料として新たに加わった(財経新聞)。
- 新規: 東証グロース市場250指数(現物)は7月安値666.12から8月末には824.80まで上昇し、昨年末比で20%高となったことが分かった。AI・半導体関連株への一極集中相場からのリスク分散を背景に、中小型株へ資金が流入しているとの分析が示された。あわせて9月は9社が新規上場する「IPOラッシュ」(前年比6社増、実質2カ月ぶりの再開)であることも新たに確認できた(Yahoo!ファイナンス(株探ニュース))。
- 新規: 日経VI(日経平均ボラティリティー・インデックス)が9/11終値29.80(前日比-0.75、-2.45%)だったことが確認できた。取引時間中は原油高・金利上昇への警戒から高値33.41まで上昇したが、終値では前日を下回った。前回レポートでは扱っていなかった指標で、急落した割にはボラティリティー予想が過度に高まっていないことを示す(財経新聞)。
- 新規: 日経225の200日移動平均線が9/11時点で5万9342円60銭であることが確認できた。前回レポートでは10日・25日・75日線のみだったが、200日線を大きく上回っていることが分かり、短期的な調整局面にある一方で長期の上昇トレンド自体は崩れていないとの評価が補強された(stock-marketdata.com)。
昨日と同じこと(継続)
- 日経平均・TOPIX・グロース市場250指数はいずれも9/11(金)終値のまま、9/12(土)・13(日)の休場を経て変わっていない。
- 伊藤智洋氏が前回示した下値シナリオ(9月3日安値6万3772円を維持できるか、割れれば7月29日安値6万448円を試す)は、新たな更新記事がない週末を挟んでも変わらず市場の注目点として継続している(株探ニュース)。
- 日銀の9月17・18日会合での1.00%→1.25%への利上げ観測、原油高、米長期金利上昇という金曜の下落要因は、来週の相場観を左右する材料として前回に続き意識されている。
要因の連続性
- 継続要因: 日銀9月利上げ観測、原油高(中東情勢緊迫化)、米長期金利上昇、半導体株安が来週にかけての警戒材料として引き続き働いている。
- 新規要因: (1) 銀行株への日銀利上げメリット、(2) 円キャリートレード巻き戻しリスク、(3) 9/28配当権利付き最終売買日を控えた先物買い需要、(4) 中小型株ローテーションと9月IPOラッシュ、(5) FOMC・日銀会合という「アク抜け感」からのリバウンド期待。
- 解消した要因: 特になし。金曜の急落要因(原油高・米長期金利上昇・半導体株安)はいずれも来週にかけての警戒材料として持続している。
1. 市況サマリー
| 指数 | 終値(9/11、休場中変わらず) | 前日比 | 騰落率 |
|---|---|---|---|
| 日経平均株価 | 64,011.34円 | -1,259.61円 | -1.93% |
| TOPIX | 4,028.30pt | -26.28pt | -0.65% |
| 東証グロース市場250指数 | 767.93pt(現物) / 753pt前後(先物) | -17pt程度(先物) | -2.2%程度(先物) |
9月12日(土)・13日(日)は東京市場休場のため、上記は9/11(金)の確定値のまま変わっていない。次回の取引は9月14日(月)(財経新聞、stock-marketdata.com)。
2. 指数別動向
日経225
9/11の終値6万4011円34銭(-1,259円61銭、-1.93%)から水準は変わっていないが、週末にかけて来週の予想レンジを示す分析が複数出た。ダイヤモンドZAiは「6万6万5000円」とし、FOMC・日銀会合通過後のアク抜け感によるリバウンドと、7社の新規上場に伴う中小型株への資金流入、AI・半導体関連株の底固さを強気材料に挙げた。一方、財経新聞は「6万2500円6万6500円」とやや広いレンジを示し、9月は米国株を中心に最もパフォーマンスが悪化しやすい月とされる一方で月後半のリバウンドが見込まれることや、9/28の配当権利付き最終売買日に伴う約1.6兆円の先物買い需要を上振れ材料に挙げた(ダイヤモンドZAi、財経新聞)。
グロース市場250指数
現物指数は9/11時点で767.93と、7月安値666.12から8月末の824.80までいったん上昇したのち調整している。先物(753pt前後)は3営業日ぶりに反落した金曜の水準から変わっていない。AI・半導体一極集中相場からのリスク分散を背景に中小型株への資金流入が続いているとされ、来週は9社が新規上場する「IPOラッシュ」を控え、新興株全般への関心が高まりやすい地合いとみられている(Yahoo!ファイナンス(株探ニュース))。
3. 強気派 vs 弱気派
強気派
- ダイヤモンドZAiは、FOMC・日銀会合という大型イベントの通過後に「アク抜け感」からのリバウンドが期待できるとし、来週7社が新規上場することで中小型株への資金流入が続く可能性、AI・半導体関連株の底固さが続いていることを強気材料に挙げた(ダイヤモンドZAi)。
- 財経新聞は、9月は例年米国株を中心にパフォーマンスが悪化しやすい月とされる一方、月後半には買い安心感が強まりやすいとの季節性を指摘。加えて9/28の配当権利付き最終売買日に伴う約1.6兆円規模の先物買い需要が来週にかけて先取りされる可能性を強気材料とした(財経新聞)。
- 日本インタビュ新聞は、日銀の9月利上げがほぼ織り込まれる中、三菱UFJフィナンシャル・グループなど大手銀行株が貸出金利改善による収益拡大期待から追い風を受けているとの見方を示した(日本インタビュ新聞)。
- 株探ニュース(Yahoo!ファイナンス)は、東証グロース市場250指数が7月安値から8月末にかけて20%高となったことを踏まえ、長期低迷していた中小型株への資金流入が続いているとの分析を示した(Yahoo!ファイナンス(株探ニュース))。
弱気派
- ダイヤモンドZAiは、中東情勢の緊張を背景に原油が1バレル100ドルを超える見通しであることと、米国長期金利の上昇傾向、トランプ米大統領の発言から中東問題が11月の米中間選挙後まで長期化するとの見方を弱気材料に挙げた(ダイヤモンドZAi)。
- 財経新聞は、FOMCが利上げを決定した場合は短期的にネガティブな反応が出やすく、見送った場合も先行きの利上げ観測が拭えないとし、さらに米国が利上げを見送る一方で日銀が利上げを継続すれば円高が加速し、株価の下押し要因になりかねないと指摘した(財経新聞)。
- 日本インタビュ新聞は、国内10年国債利回りが約30年ぶりの高水準である3%台に上昇し、円相場も152円台へ急伸していることから、円キャリートレードの巻き戻しが加速すれば日本株のみならず世界のリスク資産に売り圧力が波及しかねないと警戒感を示した(日本インタビュ新聞)。
- 伊藤智洋氏(株探ニュース)は、9月3日安値(6万3772円)を明確に下抜ければ下落トレンドを再確認し、7月29日安値(6万448円)を試す展開もあり得ると警告しており、この見方は週末を挟んでも変わっていない(株探ニュース)。
4. 経済ニュース
経済指標・政策
- 日本経済新聞は、日銀の利上げペース加速観測を受け、最終的な到達点である「ターミナルレート」を1.75%とみるエコノミストが増えていると報じた。次の利上げ時期は「2027年1月」との回答が最多だったという(日本経済新聞)。
- 日本の政府・国会の経済政策について、本レポート作成時点で週末固有の新たな動きは確認できなかった。
注目された個別銘柄
- 三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306): 日銀の9月利上げ観測を背景に、貸出金利改善による収益拡大期待から銀行株の追い風になっているとの指摘が出た(日本インタビュ新聞)。
- セリア(2782)・トライアルホールディングス: 中小型株への資金流入を象徴する銘柄としてダイヤモンドZAi・株探系メディアの双方で名前が挙がった(ダイヤモンドZAi、Yahoo!ファイナンス(株探ニュース))。
- アキッパ: 駐車場シェアリング事業を運営し、9月18日に東証への新規上場を予定。利益が拡大基調にあることから、来週のIPOラッシュの中でも関心が集まっているという(Yahoo!ファイナンス(株探ニュース))。
5. 日銀・金利・為替
日銀
9月17・18日の金融政策決定会合での1.00%→1.25%への利上げ観測は前回に続き有力視されている。日本経済新聞によれば、利上げペースの加速観測を受けて最終的な到達点(ターミナルレート)を1.75%とみるエコノミストが増えているという(日本経済新聞)。
金利
日本インタビュ新聞によれば、国内10年国債利回りは約30年ぶりの高水準である3%台まで上昇しており、大手銀行株の収益拡大期待を支える一方、円キャリートレードにとっては調達コスト上昇という逆風になっているという(日本インタビュ新聞)。米長期金利については、9/11時点の水準から市場休場のため大きな変化はないとみられる。
為替
日本インタビュ新聞は、円相場が9月初めの160円近辺から152円台へ急伸したと指摘した。これは円金利上昇と円高が同時進行する形で、低金利の円を借りて外貨資産に投資する円キャリートレードにとって大きな逆風になっているという。巻き戻しが加速すれば、日本株のみならず世界のリスク資産に売り圧力が波及しかねないとの警戒も示された(日本インタビュ新聞)。輸出関連株には円高への警戒、内需・銀行株には利上げメリットという構図が来週にかけて意識されそうだ。
6. テクニカル分析
日経225
stock-marketdata.comによれば、9/11時点で日経平均は200日移動平均線(5万9342円60銭)を上回る一方、5日・10日・25日・75日・100日の各移動平均線を下回っており、短期的には方向感の定まりにくい状態が続く。10日線(6万5218円)・25日線(6万6149円)・75日線(6万6827円)はいずれも現在値の上にあり、これらが上値のフタとして意識されやすい。一方、月次でみると短期の6カ月線を下回るものの長期の12カ月線以上は上回っているとされ、長期的な上昇基調の中での短期調整局面という評価に変わりはない。RSI(9日)は前回時点で33.4%まで低下しており、売られすぎの領域に近づいている。日経VIは9/11終値29.80(前日比-0.75、-2.45%)で、通常20~30程度のレンジへの回帰が意識される水準にとどまり、急落した割にはボラティリティー予想の過熱は限定的といえる。下値メドは直近安値6万4186円をすでに下回っており、9月3日安値6万3772円、7月29日安値6万448円が節目として意識される(stock-marketdata.com、財経新聞)。
グロース市場250指数
stock-marketdata.comによれば、9/11時点の現物指数767.93は25日線(772.44)を下回る一方、75日線(743.65)・200日線(734.56)は上回っており、中期的な調整の中でも長期の上昇トレンドは維持されている。先物(753pt前後)も同様に、原油高・米国株安・金利高を受けた売りが先行しつつ下値では押し目買いが入りやすい展開が続いている(stock-marketdata.com)。
7. 本日の注目点
- 9月12日(土)・13日(日)は東京市場休場。次回の取引は9月14日(月)で、同週は9月15・16日にFOMC、9月17・18日に日銀会合が重なる「日米中銀ウィーク」となる。
- 日経平均の来週の予想レンジはダイヤモンドZAiが「6万
6万5000円」、財経新聞が「6万2500円6万6500円」とし、伊藤智洋氏が指摘した節目6万3772円(9月3日安値)を維持できるかが目先の焦点となる(ダイヤモンドZAi、財経新聞、株探ニュース)。 - 9月16・17・18日には9社が新規上場する「IPOラッシュ」を迎え、18日上場予定のアキッパをはじめ中小型株全般への関心が高まりやすい(Yahoo!ファイナンス(株探ニュース))。
- 9月28日の配当権利付き最終売買日を控え、約1.6兆円規模の先物買い需要を先取りする動きが来週にかけて顕在化する可能性がある(財経新聞)。
- 日銀の利上げ観測を背景とした銀行株買いと、円高進行による円キャリートレード巻き戻しリスクという2つの流れが併存しており、どちらが優勢になるかが来週の相場を左右しそうだ(日本インタビュ新聞)。

