前回からの変化
変わったこと(変化・新規)
- 日経平均は前日比213円25銭高(0.33%高)の6万4136円25銭で取引を終え、前回(9/16)の438円90銭高に続く2日続伸となった。ただし寄り付き直後に720円あまり上昇した後は上げ幅を縮小し、一時マイナス圏に沈む場面もあるなど、前回の高値引けとは対照的な「上げて終わり切れない」展開となった(日本経済新聞、財経新聞)。
- TOPIXは前日比32.47ポイント高(0.80%高)の4094.19ポイントとなり、前回に続き2日続伸した(新規)。
- 東証グロース市場250指数は789.35ポイントで前日比18.05ポイント高(2.34%高)となり、前回まで続いていた「半導体・AI株を物色する資金がグロース市場から流出する」流れが一転し、3営業日ぶりに反発したことが新たに判明した。FOMC通過による安心感からの押し目買いに加え、原油先物や国内長期金利が落ち着いた動きだったことが支えになった(新規、財経新聞)。
- ドル円は東京市場で一時154円台まで下落した後、米連邦準備制度理事会(FRB)が想定よりタカ派な内容で0.25%の利上げを決めたことを受けて156円台まで急伸し、前回レポート時点(9/16、155円を割り込む場面があった)からは一転して円安が進んだことが新たに判明した。FOMC参加者18人中16人が年内あと1回の利上げを見込んでいることも明らかになった(新規、株探)。
- 東証プライムでは半導体・AI関連株の一角(アドバンテスト、東京エレクトロン、イビデン、TDKなど)が失速する一方、前回まで出遅れていた金融・海運・医薬品などのバリュー株に資金が向かう資金シフトが新たに生じたことが分かった。値上がり銘柄は82.9%、値下がり銘柄は15.1%と騰勢が広がった(新規、財経新聞)。
- 三菱重工業など防衛関連株が、産業融資に関する報道を受けて新たに買われたことが判明した(新規、日本経済新聞)。
昨日と同じこと(継続)
- 日銀は9月17・18日会合での政策金利1.00%→1.25%への引き上げ観測が前回に続き大勢を占めている。結果発表・植田総裁会見は18日の予定に変わりない。
- 9月末に向けた中間配当の権利取りを狙った買いとみられる海運株への物色は前回に続き観測された。
- 19日から23日のシルバーウィーク5連休を控えた持ち高調整圧力は前回に続き意識されている。
- 日経平均VIは取引時間中に上昇する場面があり、日銀会合を控えた警戒感が緩みきらない状況は前回に続いている(財経新聞)。
要因の連続性
- 継続要因: 日銀9月利上げ観測(18日結果発表待ち)、シルバーウィーク前の持ち高調整、中間配当権利取りとみられる買い。
- 新規要因: (1) FOMCの想定超タカ派な利上げ決定によるドル高・円安進行、(2) 半導体・AI株からバリュー株への資金シフト、(3) グロース市場250指数の反発(前日の下落からの押し目買い)、(4) 防衛関連株の産業融資報道を受けた上昇。
- 解消した要因: 前回重荷となっていた「グロース市場からプライム市場の半導体・AI株への資金流出」による下押し圧力は本日いったん解消し、グロース市場自体が反発に転じた。
1. 市況サマリー
| 指数 | 終値(9/17) | 前日比 | 騰落率 |
|---|---|---|---|
| 日経平均株価 | 64,136.25円 | +213.25円 | +0.33% |
| TOPIX | 4,094.19pt | +32.47pt | +0.80% |
| 東証グロース市場250指数 | 789.35pt | +18.05pt | +2.34% |
9月17日の東京市場は、FOMCの利上げ決定を無難に通過した安心感から日経平均・TOPIXが2日続伸した一方、上げ幅は寄り付き直後をピークに縮小し方向感を欠く展開となった。グロース市場250指数は前日の急落から一転して反発し、ねじれのない全面高の一日となった(日本経済新聞、財経新聞)。
2. 指数別動向
日経225
寄り付きは前日比720円あまり高い6万4643円58銭からスタートし、そこが本日の高値となった。FOMCが市場予想通り0.25%の利上げを決定したことへの安心感が買いを誘ったが、決定内容が想定よりタカ派だったことが判明するにつれて上げ幅を縮小し、取引時間中には一時マイナス圏に沈む場面もあった。後場にかけては自動車など円安メリット株、銀行・保険など金利上昇による利ざや改善が期待される金融株、海運・医薬品・鉄鋼といった出遅れバリュー株に買いが広がり、213円25銭高で下支えされた。指数への押し上げ役はファーストリテイリング・中外製薬・リクルートホールディングス・任天堂など、押し下げ役はアドバンテスト・東京エレクトロン・イビデン・TDKなど半導体関連が中心だった(日本経済新聞、財経新聞)。
グロース市場250指数
東証グロース市場250指数は18.05ポイント(2.34%)高の789.35で3営業日ぶりに反発した。FOMC通過による安心感からこれまで手控えられていた買いが入りやすくなったほか、前日に2%超下落した反動での押し目買いも入った。原油先物価格や国内長期金利が落ち着いた動きだったことも相場の支えとなった一方、前日の米株安や翌18日の日銀会合を控えた様子見から積極的な買いは限定的だった(財経新聞)。
3. 強気派 vs 弱気派
強気派
- 野村證券市場戦略リサーチ部のストラテジストは、TOPIXのEPS(1株当たり利益)見通しを2026年度244.0(前年度比19.2%増)に上方修正したことを根拠に、日経平均の2026年末目標を7万円としている。年間20兆〜22兆円規模で持続可能な自社株買いと個人投資家の根強い買い意欲による需給環境の改善を、高値圏での上昇継続の裏付けとして挙げている(NOMURAウェルスタイル)。
- ダイヤモンドZAiが実施した専門家106人へのアンケートでは、64%が2026年の日本株について「強気・やや強気」と回答しており、AI・半導体関連株の高成長期待が根拠として引き続き挙げられている(既報、ダイヤモンドZAi)。
弱気派
- 株探の伊藤智洋氏(9月16日記、最新の短期シナリオ)は、前日(9/16)高値6万4101円を上回れば6万5745円までの戻りが期待できる一方、前々日(9/14)安値6万2726円を割り込むと下値模索のリスクがあるとの見方を示していた。9月17日の終値6万4136円25銭は9/16高値のわずか上で足踏みしており、上抜けを確認できない展開が続いているとの見方ができる(株探)。
- 財経新聞(執筆:フィスコ)の後場投資戦略では、FOMCが想定よりタカ派だったことに加え、18日の日銀金融政策決定会合の結果発表・植田総裁会見を見極めたいとして積極的な買いを見送る向きが多いとし、狭いレンジでの上値の重い値動きが続くとの見方を示した(財経新聞)。
4. 経済ニュース
政策・市場イベント
米連邦準備制度理事会(FRB)は米東部時間9月16日までのFOMCで、政策金利を0.25%引き上げ3.75〜4.00%とすることを全会一致で決定した。同時に公表された金利見通し(ドットプロット)では、参加者18人中16人が年内あと1回の利上げを見込んでおり、2026年末時点の政策金利見通しの中央値は4.125%に引き上げられた(詳細はratesカテゴリ参照)。日銀は17・18日に金融政策決定会合を開いており、政策金利を1.00%から1.25%へ引き上げるとの観測が大勢を占めている。結果発表は18日昼ごろ、植田総裁の記者会見は同日午後の見通し(日本経済新聞)。
注目された個別銘柄
- ファーストリテイリング・中外製薬・リクルートホールディングス・任天堂: 円安メリットや出遅れ感からの買いで、日経平均の押し上げ役となった(日本経済新聞)。
- アドバンテスト・東京エレクトロン・イビデン・TDK: 半導体・AI関連株の一角として利益確定売りに押され、指数の押し下げ役となった(同上)。
- 三菱重工業: 産業融資に関する報道を受けて防衛関連株の一角として買われた(日本経済新聞)。
- ソフトバンクグループ: 成長株として物色の対象となり、上昇した(同上)。
5. 日銀・金利・為替
日銀
9月17・18日の金融政策決定会合での1.00%から1.25%への利上げ観測は前回に続き有力視されている。実施されれば1995年4月以来およそ31年半ぶりの高水準となる。結果発表は18日昼ごろ、植田総裁の記者会見は同日午後の見通し(詳細はratesカテゴリ参照、日本経済新聞)。
金利・為替
日本の長期金利(10年国債利回り)は、9月中旬にかけて上昇基調が続いたあとの高水準でのもみ合いが続いており、前回(9/16、2.995%)からの大きな変化はなかった(詳細はratesカテゴリ参照)。ドル円は東京市場で一時154円台まで下落する場面があったが、FOMCの結果発表後は想定よりタカ派な内容と受け止められてドル買いが強まり、156円台まで急伸した。前回レポート時点(9/16、155円を割り込む場面があった)からは一転して円安方向に振れ、輸出関連株を中心に買い材料となった(株探)。
6. テクニカル分析
日経225
9日RSIは前日の42.3%から47.4%へ上昇しており、高値引けとなった前回・前々回に続く陽線で反発局面にあることを示唆している。上値メドは25日移動平均線(6万5614円30銭)、さらに75日移動平均線(6万6685円44銭)、下値メドは6日移動平均線(6万4053円11銭)が意識される水準として挙げられる。株探の伊藤智洋氏のシナリオでは、前日(9/16)高値6万4101円を上回れば6万5745円までの戻りが視野に入る一方、前々日(9/14)安値6万2726円を割り込めば下値模索のリスクがあるとされ、9月17日の終値はこの間で方向感を欠く水準にとどまった(株探)。
グロース市場250指数
日足では前日までの調整により生じたパラボリックの陽転水準付近からの戻り売り圧力が意識されていたが、9月17日はこれを克服して反発し、25日移動平均線に接近する動きとなった。プライム市場の半導体・AI株が利益確定売りに押された分、資金の一部がグロース市場に回帰した形とみられ、プライム・グロース間の資金シーソーが続くかが当面の焦点となる(財経新聞)。
7. 本日の注目点
- 日銀は9月17・18日の日程で金融政策決定会合を開催中で、政策金利1.00%→1.25%への引き上げの有無が最大の注目点となる。結果発表は18日昼ごろ、植田総裁会見は同日午後の予定。
- FOMCの結果を受けてドル円が156円台まで円安に振れたことが、日銀会合の結果や植田総裁会見の内容次第でどう反応するかが焦点になる。利上げに加えてタカ派的な発言が伴えば、円高・株安に振れる可能性もある。
- 半導体・AI関連株の利益確定売りが一服し、押し目買いが入るかが日経平均・グロース市場250指数双方の方向性を左右しそうだ。
- 19日から23日のシルバーウィーク5連休を控え、連休をまたぎたくない持ち高調整の動きが強まりやすい。

