前回からの変化

変わったこと(変化・新規)

  • 主要3指数がそろって反発上昇した。前回はS&P500が0.45%安・NYダウが1.21%安と下落した一方ナスダック100のみ0.58%高と明暗が分かれていたが、本日はS&P500が1.14%高、ナスダック100が1.06%高、NYダウが0.61%高とそろって上昇に転じた(新規、Yahoo Finance)。
  • 反発の主因が新たに判明した。前回はFOMC決定そのものと銀行株急落が材料だったが、本日は原油価格の下落と、2007年以来の水準まで8営業日続伸していた米長期金利の反落が支援材料となった(新規、Mitrade)。
  • 半導体株が上昇をけん引し、インテルが4%超上昇するなど個別の強い動きが新たに確認された(新規、同上)。
  • 弱気派の顔ぶれが変わった。前回のキャピタル・エコノミクスやインタラクティブ・ブローカーズの発言は本日は確認できなかったが、新たにバンク・オブ・アメリカのチーフ株式ストラテジスト、サビタ・スブラマニアン氏が主要行で最も低い年末目標7400ドルを据え置き「調整局面が近い」との慎重な見方を示した。一方シティのスコット・クロナート氏は、FRBが先手を打って利上げに動いたことが長期金利の上振れを抑えるとして前向きな見方を新たに示した(新規、Yahoo Finance UK)。

昨日と同じこと(継続)

  • ゴールドマン・サックスのベン・スナイダー氏は、FRBの利上げ局面でも強気相場が続くとの見方を前回に続き維持した(継続、同上)。
  • FRBが年内さらに1回の追加利上げを示唆しているという構図自体は前回から変わっていない(詳細はratesカテゴリ参照)。
  • フェデックスの決算発表待ちという構図は前回から続いていたが、本日引け後の発表を迎えた(詳細は下記)。

要因の連続性

  • 継続要因: FRBの年内追加利上げ観測。
  • 新規要因: 原油価格の下落、米長期金利の反落(8営業日続伸からの反落)、半導体株主導の買い戻し。
  • 解消した要因: 銀行株急落による指数押し下げ圧力(本日は一服)。

1. 市況サマリー

指数 終値(9/17) 前日比 騰落率
S&P500 7,637.76ドル +85.95ドル +1.14%
ナスダック100 29,412.73ドル +308.38ドル +1.06%
NYダウ 51,778.04ドル +316.14ドル +0.61%

取得時点: 2026-09-17(木)米国市場引け値。FRB利上げ決定を受けた前日の急落から一転して反発した(Yahoo Finance)。

2. 指数別動向

S&P500

7,637.76ドル(+1.14%)で取引を終え、前日の下落分の大半を取り戻した。原油安と長期金利の低下が投資家心理を支え、半導体を中心にハイテク株へ買いが入った(Yahoo Finance)。

ナスダック100

29,412.73ドル(+1.06%)で上昇した。半導体関連株で構成されるSOX指数(フィラデルフィア半導体指数)は3%近く上昇し、なかでもインテルは4%超の上昇となるなど個別の強さが目立った(Mitrade)。

NYダウ

51,778.04ドル(+0.61%)で反発した。前日に急落した銀行株の一部も落ち着きを取り戻したが、エネルギー株が原油安を受けて3%程度下落し重荷となり、上昇率は3指数の中で最も小幅にとどまった(同上)。

3. 強気派 vs 弱気派

強気派(ブル)

  • ゴールドマン・サックス(ベン・スナイダー氏、チーフ米国株ストラテジスト): 「FRBが利上げを始めると株式は苦戦しがちだが、強気相場は続くとみている」との見方を前回に続き維持。市場はすでに向こう1年で3回超の追加利上げを織り込んでおり、企業収益とバランスシートは堅調だと指摘した(継続、Yahoo Finance UK)。
  • シティ(スコット・クロナート氏): FRBが先手を打って利上げに動いたことは、長期金利の上振れを抑え目先の不透明感を後退させる点でむしろ好材料になりうるとの見方を新たに示した(新規、同上)。

弱気派(ベア)

  • バンク・オブ・アメリカ(サビタ・スブラマニアン氏、チーフ株式ストラテジスト): S&P500の年末目標を主要行の中で最も低い7,400ドルに据え置き、相場は「調整局面が近い」との慎重な見方を新たに示した(新規、同上)。

4. 経済ニュース

経済指標

9/17(木)発表の新規失業保険申請件数は19万6000件となり、市場予想20万8000件・前週20万6000件を下回って労働市場の底堅さを示した。フィラデルフィア連銀製造業景況指数は37.8と8月の47.4から低下したものの、市場予想30.5は上回った。8月の建築許可件数は前月比2.7%減の年率139万4000戸となり、市場予想の141万戸をやや下回った(XTB)。

政策

FOMCの結果(9/16発表、0.25%利上げ)を受けた市場の反応は一巡し、本日は原油安・長期金利の反落という新たな材料が相場を主導した(詳細はratesカテゴリ参照)。

注目される個別銘柄・決算

  • インテル: 半導体株の上昇をけん引し、4%超上昇した(Mitrade)。
  • フェデックス: 9/17(木)引け後に決算発表を予定していたが、本レポート作成時点(日本時間9/18朝)で結果を出典付きで確認できなかった(詳細はearningsカテゴリ参照)。

5. 金利・為替が株に効いた分

米長期金利(10年債利回り)は2007年以来の高水準からやや低下し、8営業日続いていた上昇に歯止めがかかった。金利低下はグロース株・ハイテク株には追い風となり、ナスダック100・半導体株の上昇を後押しした一方、前日急伸したエネルギー株は原油安を受けて下落し重荷となった(Mitrade)。ドル円・ドル指数の株価への直接的な影響は、本日確認できた範囲では限定的であった(詳細はratesカテゴリ参照)。

6. テクニカル分析

S&P500

Mitradeの分析によれば、7,500〜7,503ドル前後が下値の節目(サポート)とされ、下抜けた場合は7,400ドル・7,200ドルが次の節目になるとされる。上値では本日回復した7,600ドル、50日移動平均線(およそ7,610ドル)、7,700ドルが目安とされる。バンク・オブ・アメリカのテクニカルストラテジスト、ポール・シアナ氏は、7,500ドル前後を維持できれば長期的な上昇トレンドは崩れていないとしつつ、下抜ければ「重大なテクニカル悪化」になるとの見方を示した(Mitrade)。

ナスダック100

半導体株を中心に買いが優勢となり、前回に続き相対的な底堅さを維持した。インテルなど個別銘柄の上昇が指数を押し上げた。

NYダウ

前日の急落から反発したものの、上昇率は3指数の中で最小にとどまった。値がさの銀行株の戻りの鈍さが上値を抑えている。

センチメント指標(補助)

VIX(恐怖指数)は15.44で終え、前回の17.2からおよそ1.76ポイント低下し、警戒感がやや和らいだ。CNNのFear & Greed Indexは30(Fear、恐怖)で、前回の29からほぼ横ばいの水準にある(Yahoo Finance)。

7. 今夜の注目イベント

米国時間9/18は、前日引け後に発表されたフェデックスの決算内容への反応が引き続き注目される見通しだが、詳細は本レポート作成時点で確認できなかった(earningsカテゴリ参照)。本レポート作成時点で他に確認できた大型の経済指標・イベントの予定はない。週末を控え、金曜特有の商いの薄さや値動きの荒さには留意が必要である。