前回からの変化
変わったこと(変化・新規)
- レナーの2026年度(11月期)第3四半期(6〜8月)決算が正式に判明した。GAAP希薄化後EPSは1.19ドル(前年同期2.29ドルから減少)、テクノロジー投資の時価評価損5300万ドルと一時項目(訴訟引当金取崩し等)3900万ドルを除いた調整後EPSは1.23ドルで、市場予想1.29ドルを下回った。総収益は80.5億ドル(前年比8.7%減、市場予想83.7億ドルを下回る)、うち住宅建設事業の売上は77.6億ドル(前年比6.0%減)だった。前回は決算発表前のプレビュー記事を基に「市場予想を大幅に上回る」と伝えたが、正式な決算内容ではこれが覆り、実際には市場予想割れだったことが新たに判明した(訂正・新規、Lennar Investor Relations、StockTitan)。
- レナーの新規受注は20,879戸(前年比9%減)、引き渡しは20,840戸(前年比3%減)、平均販売価格は37万2000ドル(前年比3%低下)、受注残は16,857戸・63億ドルとなり、いずれも減少方向であることが新たに判明した。通期の住宅引き渡し目標を、従来の8万2000〜8万3000戸から8万〜8万1000戸へ引き下げた(新規、StockTitan)。
- レナー株は決算発表後の時間外取引で一時76.28ドルまで下落し、9月17日の通常取引でも78.37ドルで終値となり、前日(9/16、80.07ドル)比2.1%安となったことが新たに判明した(新規、ad-hoc-news)。
- オラクル株は9月17日、OpenAIが1.2兆ドル規模の評価額での資金調達を協議しているとの報道(米ブルームバーグ)を受けて、前日比7.43ドル(5.19%)高の150.59ドルとなったことが新たに判明した。前回はエリソン氏の株式売却計画撤回を材料とした反発を伝えたが、本日はAIインフラ投資を巡る新たな資金調達観測が押し上げ材料に加わった形である(新規、The Motley Fool、Yahoo Finance)。
- フェデックスは前回予告どおり9月17日(木)引け後に決算発表を予定していたが、本レポート作成時点(日本時間9/18朝)では一次情報で確認できる実績値をまだ確認できなかった。市場予想(アナリスト集計)は調整後EPS3.65ドル、売上高217億8000万ドルである(新規・未確定、Pomegra)。
昨日と同じこと(継続)
- ダーデン・レストランツの決算発表日は9月24日(2027会計年度第1四半期)のまま変更はない。市場予想は調整後EPS2.06〜2.08ドル、売上高およそ32.1億ドル。
- ゼネラル・ミルズの次回決算発表は9月23日(2027年度第1四半期)予定のまま変更はない。
- クローガーの通期ガイダンス(調整後EPS5.00〜5.20ドル)は、本日時点で新たな変更は確認できなかった。次回決算発表日も引き続き確度の高い日程を確認できていない。
要因の連続性
- 継続要因: 住宅ローン金利の高止まりと消費者信頼感の低下は、レナーの経営陣も認める通り住宅需要の重しとして引き続き働いている。オラクルの設備投資拡大とキャッシュ燃焼への懸念も、株価反発の局面で完全には解消していない。
- 新規要因: OpenAIの1.2兆ドル評価額での資金調達交渉報道が、オラクル株の新たな押し上げ材料として加わった。レナーでは新規受注・引き渡し件数の減少という新たな弱さが判明した。
- 解消した要因: 前回時点で「市場予想を上回った」としていたレナー決算の見立ては、プレビュー記事に基づく誤りだったことが正式な決算内容の判明により解消(訂正)された。
1. 本日のハイライト
米国市場は決算閑散期が続くが、レナーの正式決算とオラクル株の材料変化が本日の主要トピックとなった。FRBが9月16日に政策金利を0.25%引き上げ3.75〜4.00%としたことを受けたモーゲージ金利の高止まりが、住宅セクターの決算に影を落としている(詳細はratesカテゴリ参照)。
| 銘柄 | トピック | 内容 | 出典 |
|---|---|---|---|
| レナー(LEN) | 決算が市場予想割れ | 調整後EPS1.23ドル(予想1.29ドル)、総収益80.5億ドル(前年比8.7%減) | Lennar IR |
| レナー(LEN) | 通期ガイダンス引き下げ | 住宅引き渡し目標を8万2000〜8万3000戸から8万〜8万1000戸へ下方修正 | StockTitan |
| オラクル(ORCL) | 株価続伸 | OpenAIの1.2兆ドル評価額での資金調達報道を受け5.19%高の150.59ドル | The Motley Fool |
| フェデックス(FDX) | 決算結果は未確認 | 9/17引け後発表予定、本レポート作成時点で一次情報未確認 | Pomegra |
2. 個別決算
レナー(LEN)の正式決算
レナーは2026年度(11月期)第3四半期(6〜8月)決算を発表し、GAAP希薄化後EPSは1.19ドル(前年同期2.29ドルから減少)、純利益は2億8400万ドル(前年同期5億9100万ドルから減少)となった。テクノロジー投資の時価評価損5300万ドルと、訴訟引当金取崩しなどの一時項目(純額)3900万ドルを除いた調整後EPSは1.23ドルで、市場予想(アナリスト集計)の1.29ドルを下回った。総収益は80.5億ドル(前年比8.7%減)で市場予想83.7億ドルを下回り、うち住宅建設事業の売上は77.6億ドル(前年比6.0%減)だった(Lennar Investor Relations、StockTitan)。
事業指標では、新規受注20,879戸(前年比9%減)、引き渡し20,840戸(前年比3%減)、平均販売価格37万2000ドル(前年比3%低下)、受注残16,857戸・63億ドルと、いずれも前年から減少した。会社は通期の住宅引き渡し目標を、従来の8万2000〜8万3000戸から8万〜8万1000戸へ引き下げた。株価は決算発表後の時間外取引で一時76.28ドルまで下落し、9月17日の通常取引でも78.37ドルで終値となり、前日(80.07ドル)比2.1%安で終えた(ad-hoc-news)。なお、前回レポート時点では決算発表前のプレビュー記事の数字(市場予想を上回るとの見立て)を基に伝えていたが、正式な決算内容ではこれが覆っており、本レポートで訂正する。
オラクル(ORCL)の続伸
オラクル株は9月17日、前日比7.43ドル(5.19%)高の150.59ドルとなった。株価上昇の背景として、OpenAIが1.2兆ドルを超える評価額での資金調達を投資家と協議しているとの報道(米ブルームバーグ、9月15日)があり、オラクルが大型のAIインフラ契約(2025年9月に締結した3000億ドル規模のコンピューティング供給契約など)を通じてOpenAIと深く結びついていることから、OpenAIの資金調達観測がオラクルのAI投資リスクを後退させる材料として好感されたとみられる(The Motley Fool、Yahoo Finance)。なお、OpenAIのサム・アルトマンCEOは2026年中の新規株式公開(IPO)を見送る考えを示しており、今回の資金調達は非公開のまま進める方針とみられる。オラクルの設備投資拡大とキャッシュ燃焼への構造的な懸念は、株価の戻り局面でも解消していない点に留意が必要である。
3. 経営陣が語ったこと
レナーの経営陣は決算資料の中で、前回(6月)の決算発表時点と比べて市場環境が悪化したと説明した。モーゲージ金利の高止まりと消費者信頼感の低下が需要を圧迫しているとし、低迷する経済環境の下でも生産水準を維持する戦略を継続する方針を示した(ad-hoc-news)。
4. 業界トレンド
- レナーの決算は、金利上昇環境下で住宅需要が想定以上に弱含んでいることを示した。前回はレナー決算を「底堅さの証左」と伝えたが、正式な決算内容ではむしろ需要の減速が鮮明になっており、フェデックス(物流)やダーデン(外食)など今後発表が控える消費関連銘柄の決算にも、同様の需要減速シグナルが出るか注目される。
- オラクル株の続伸は、業績そのものの改善ではなく、OpenAIの資金調達観測というAIインフラ投資テーマへの期待によるものである点に留意が必要である。実体経済(住宅)の統計が減速を示す一方、AI関連の資金調達観測が投資家心理を支えるという対照的な展開になっている。
- FRBの利上げ決定(9/16、3.75〜4.00%)を受けたモーゲージ金利の高止まりが、住宅セクターの決算に直接影響している構図が今回のレナー決算で確認された(詳細は
ratesカテゴリ参照)。
5. 次の注目決算
- フェデックス(FedEx, FDX): 9月17日(木)引け後に決算発表予定だったが、本レポート作成時点で一次情報による確認ができていない。市場予想(アナリスト集計)は調整後EPS3.65ドル、売上高217億8000万ドル(Pomegra、MarketBeat)。次回レポートで確定結果をフォローする。
- ダーデン・レストランツ(Darden Restaurants, DRI): 9月24日(米会計年度2027年度第1四半期)に決算発表予定(前回から変更なし)。市場予想は調整後EPS2.06〜2.08ドル、売上高およそ32.1億ドル(Darden Investor Relations)。
- ゼネラル・ミルズ(General Mills, GIS): 2027年度第1四半期決算を9月23日朝に発表予定(前回から変更なし)。
- クローガー(Kroger, KR): 次回決算発表は本日時点でも確度の高い日程を確認できなかった。通期ガイダンス(調整後EPS5.00〜5.20ドル)は既報の下方修正後の水準から変更なし。

