前回からの変化
変わったこと(変化・新規)
- 日経平均は前回(6万4214円48銭、-0.17%、4日続落)→本日6万5020円94銭(+806円46銭、+1.26%)で5営業日ぶりに反発した。前回までの下落分をほぼ取り戻す戻りとなった(財経新聞)。
- TOPIXは前回(4,102.04pt、+0.50%で反発)→本日4,103.23pt(+1.19pt、+0.03%)とほぼ横ばいの小幅続伸にとどまった。
- 東証グロース市場250指数は前回(776.09pt、-0.18%、4日続落)→本日796.82pt(+20.73pt、+2.67%)で5営業日ぶりに大幅反発した。値上がり380銘柄・値下がり155銘柄と全面高の様相となった(財経新聞)。
- 日本国債(新発10年物)利回りは前回(2.965%、前日比-4.5bp)→本日終値2.890%(日中一時2.895%)へさらに低下し、8月27日以来およそ1週間ぶりの低水準となった(Yahoo!ニュース)。
- 日経平均VIは前回(28.32、+2.77ポイント)→本日27.19(-1.13ポイント、-3.99%)に低下し、前回まで高まっていた警戒感がやや和らいだ(財経新聞)。
- 新規: 前回TOPIX反発の主因だったバークシャー・ハサウェイのアベルCEO発言を受けた商社株買いは一服し、本日は逆に原油安を受けて三菱商事・三井物産が日経平均の押し下げ寄与度上位に並んだ(財経新聞)。
- 新規: 日経平均の押し上げ寄与度トップがソフトバンクグループ(寄与度+473.87円)、2位がアドバンテスト(+195.50円)となり、前回押し下げ主因だったファーストリテイリングは本日は押し上げ側3位(+88.50円)に転じた(財経新聞)。
- 新規: 総務省が7月の家計調査を発表し、実質消費支出は前年同月比3.6%減と8カ月連続のマイナスとなった。ロイター集計の市場予想(-1.6%)、QUICK集計の予想(-1.3%)をいずれも大きく下回る弱い結果だった(Yahoo!ニュース(ロイター))。
- 新規: 前回「本日の注目点」で予告されていた8月の米雇用統計(9月4日21時30分発表)は、非農業部門雇用者数が予想(+5万5,000人)を大幅に上回る+16万2,000人増となり、3月以来の高い伸びとなった。失業率は予想通り4.1%、平均時給は前月比0.3%増・前年比3.1%増だった(財経新聞)。
昨日と同じこと(継続)
- 日銀の9月利上げ観測は前回に続き高水準で、9月17・18日の会合が焦点である点は変わらない。
- 中東(イラン)情勢への警戒感、トランプ政権の関税政策や中国の景気後退懸念は、前回に続き市場の一部で意識されている(財経新聞)。
- ドル円は前回の157円台から155円台へと、円高方向の流れそのものは前回から継続している。
要因の連続性
- 継続要因: 日銀9月利上げ観測というタカ派材料、中東情勢を巡る地政学リスク、トランプ関税政策・中国景気後退懸念。
- 新規要因: (1) 前日の米国株高(NYダウが高値圏、ナスダックも上昇)と米長期金利低下を好感した半導体・AI関連株買い、(2) 4日続落後の押し目買い・自律反発狙い、(3) 強い8月米雇用統計による米早期利上げ観測の再燃、(4) 原油安による商社・資源株売り、(5) 家計調査の予想以上の下振れという新たな弱い経済指標。
- 解消した要因: 前回TOPIXの反発要因だった商社株への海外投資家(バークシャー)の買いは本日は後退し、逆に押し下げ要因に転じた。前回の日経平均押し下げ主因だったファーストリテイリング安・アドバンテスト安も解消し、押し上げ側に転換した。
1. 市況サマリー
| 指数 | 終値 | 前日比 | 騰落率 |
|---|---|---|---|
| 日経平均株価 | 65,020.94円 | +806.46円 | +1.26%(5営業日ぶり反発) |
| TOPIX | 4,103.23pt | +1.19pt | +0.03%(小幅続伸) |
| 東証グロース市場250指数 | 796.82pt | +20.73pt | +2.67%(5営業日ぶり反発) |
2. 指数別動向
日経225
前日比806円46銭高の6万5020円94銭で5営業日ぶりに反発した。ただし日経平均採用225銘柄のうち値上がりは86銘柄にとどまり値下がりが137銘柄と、実際には値下がり銘柄の方が多い「値がさ株主導」の上昇だった。押し上げ寄与度トップはソフトバンクグループ(株価5,590円、+589円、寄与度+473.87円)、2位はアドバンテスト(33,090円、+810円、寄与度+195.50円)で、この2銘柄だけで約669円分の押し上げ要因となった。ほかにキオクシアホールディングス(+2,790円)、イビデン(+755円)も上位に入り、前日の米国株高とFRB当局者のタカ派姿勢緩和による米長期金利低下を好感し、AI・半導体関連の値がさ株に資金が集まった。一方で原油価格の下落を受けて三菱商事(-157円、寄与度-15.79円)、三井物産(-234円、寄与度-15.69円)などの商社株が下落し、上値を抑えた(財経新聞、財経新聞)。
グロース市場250指数
現物指数は796.82pt(+20.73pt、+2.67%)で5営業日ぶりに大幅反発し、値上がり380銘柄・値下がり155銘柄・変わらず50銘柄と全面高となった。先物も高値798pt近辺(高値799pt・安値781pt)で高値引けし、4日ぶり反発だった前日から続伸した。フリーやテラドローンなど主力株への物色が活発だったほか、ヘッドウォーターやカイオムなど個別の材料株も買われた。背景には、FRBウォラー理事のタカ派姿勢緩和による米利上げリスク後退と、日本の長期金利低下(新発10年債利回りが一時2.895%まで低下)があり、金利敏感な新興株への買い安心感が広がった。前日までの4日続落・5%超の下落からの押し目買い・自律反発狙いの買いも入った(財経新聞、財経新聞)。
補足: TOPIX
4,103.23pt(+1.19pt、+0.03%)とほぼ横ばいで小幅続伸した。前回のTOPIX反発をけん引した商社株買いが一服し、指数全体としては値がさハイテク株の上昇と資源関連株の下落が相殺し合う展開となった(財経新聞)。
3. 強気派 vs 弱気派
強気派
- 財経新聞の「9/4の強弱材料」では、前日の米ダウ平均・ナスダック総合の上昇、シカゴ日経平均先物の上昇、米長期金利の低下に加え、企業の活発な自社株買いと東証による企業価値向上要請の継続が強気材料として挙げられている(財経新聞)。
- 財経新聞のランチタイムコメントでは、証券ストラテジストの見方として、FRBウォラー理事のタカ派姿勢緩和による長期金利低下への好感、4日続落で2,200円近く下げた後の押し目買い・自律反発期待、値がさハイテク株への資金流入が強気の根拠に挙げられた(財経新聞)。
- ザイ・オンライン(ダイヤモンド社)の来週(9月7日~9月11日)相場展望では、キオクシアなどAI・半導体株の底堅さを強気材料として挙げ、一目均衡表の雲下限を突破すれば雲上限を試す展開も意識されるとした(ザイ・オンライン)。
弱気派
- 財経新聞の「9/4の強弱材料」では、トランプ政権の関税政策や中国の景気後退懸念が弱気材料として指摘されている(財経新聞)。
- 日本経済新聞は、証券ストラテジストの指摘として「日米が協調介入した真意が分からず、株式相場も方向感が出づらい」との慎重な見方を伝えた(日本経済新聞)。
- 財経新聞のランチタイムコメントでは、日経平均が50日移動平均線(66,634円)や25日移動平均線(66,067円)を依然として大きく下回っており戻り待ちの売りが出やすいこと、積極的に買い進む材料に乏しく上げ幅が限定的となりうることが弱気の根拠として挙げられた(財経新聞)。
- ザイ・オンラインの来週展望では、原油価格の上昇や国内長期金利の上昇が引き続き相場の重荷になりうるとの見方も示された(ザイ・オンライン)。
4. 経済ニュース
経済指標・政策
- 総務省が9月4日発表した7月の家計調査によると、2人以上世帯の消費支出は実質で前年同月比3.6%減となり、8カ月連続のマイナスとなった。ロイター集計の市場予想(-1.6%)、QUICK集計の予想(-1.3%)をいずれも大きく下回り、節約志向の根強さが改めて示された(Yahoo!ニュース(ロイター))。
- 米国では9月4日21時30分に8月の雇用統計が発表され、非農業部門雇用者数は予想(+5万5,000人)を大幅に上回る+16万2,000人増と3月以来の高い伸びとなった。失業率は予想通り4.1%、平均時給は前月比0.3%増・前年比3.1%増で、労働市場の底堅さが示された(財経新聞)。
- 本レポート作成時点で、9月4日固有の日本の政府・国会の経済政策に関する新たな動きは確認できなかった。
注目された個別銘柄
- ソフトバンクグループ: 5,590円(+589円)。日経平均の押し上げ寄与度トップとなった。
- アドバンテスト: 33,090円(+810円)。半導体関連の買いを集め押し上げ寄与度2位。
- キオクシアホールディングス: 54,460円(+2,790円、+5.4%程度)。AI・半導体関連の物色で大幅高。
- 三菱商事: 4,902円(-157円)。原油安を受けて商社株の中で押し下げ寄与度上位となった。
- 三井物産: 5,019円(-234円)。三菱商事同様、原油安が売り材料となった。 出典: 財経新聞
5. 日銀・金利・為替
日銀
前回に続き、9月17・18日の金融政策決定会合が焦点であることに変わりはない。高田創審議委員が9月2日に示した「機動的な利上げ」路線を受けて、東短リサーチ試算による9月利上げの市場織り込みは97%前後の高水準を維持しているとみられる。9月4日時点で新たな日銀高官発言は確認できなかった(日本経済新聞)。
金利
日本国債(新発10年物)の利回りは本日終値2.890%となり、日中には一時2.895%まで低下する場面もあった。前回(2.965%)からさらに低下し、8月27日以来およそ1週間ぶりの水準となった。米長期金利の低下や日経平均VIの低下と合わせて、市場のリスク回避姿勢が和らいだことを示している(Yahoo!ニュース)。
為替
ドル円は前回のNY市場終値(155円30銭)水準を引き継ぎ、東京市場でも155円近辺で推移した。日本時間9月4日21時30分に発表された8月の米雇用統計が市場予想を大幅に上回る強い内容だったことを受けて、米早期利上げ観測が再燃しドルが買われ、ニューヨーク市場では一時156円75銭まで上昇する場面があった。しかし日銀の利上げ観測の根強さや当局による円安是正介入への警戒感から円の買い戻しが強まり、最終的には155円34銭まで反落して取引を終えた。円高進行は自動車など輸出関連株には引き続き逆風となる一方、内需株には追い風となる構図が意識されている(財経新聞)。
6. テクニカル分析
日経225
終値6万5020円94銭は、5日移動平均線(6万5217円)にはわずかに届かなかったものの、10日移動平均線(6万5627円)には接近し、前日の陰線の高値を上回る陽線を形成した。25日移動平均線(6万6067円)、50日移動平均線(6万6634円)はなお現在値を上回っており、短期的な戻りにとどまっている。一目均衡表では雲の下での推移が続いている。RSI(9日)は前日の26.4%から43.8%へ大きく上昇し、売られすぎ水準を脱して中立圏に近づいた。8月の戻り高値(6万9608円)からの調整局面という評価に変わりはなく、今回の反発は「アヤ戻しの範囲」との見方が示されている。上値メドは6万7000円・6万8000円、下値メドは9月3日安値(6万3772円)・6万3000円・6万2000円・7月29日安値(6万448円)・6万円とされる。日経平均VIは前日比1.13ポイント低下の27.19(-3.99%)となり、金利低下・株高を受けて警戒感がやや緩んだ(外為どっとコム、財経新聞)。
グロース市場250指数
先物は5日移動平均線と日足一目均衡表の転換線を上抜け、買い戻しの動きが強まったことで高値圏(798pt近辺)で取引を終えた。現物指数も796.82pt(+2.67%)と大幅に反発し、値上がり銘柄が全体の6割超を占める全面高となった。米長期金利低下と国内長期金利低下が投資家心理の改善につながったとみられ、方向感を欠いていた前日までの神経質な値動きから一転、短期的な買い戻し局面に入ったことがうかがえる(財経新聞)。
7. 本日の注目点
- 9月5日は土曜日で東京市場は休場。次回の取引は9月7日(月)となるが、同日は米国のレイバー・デーで米国市場が休場となるため、海外勢の参加が薄く先物主導で振れやすい展開になりやすいとみられる(ザイ・オンライン)。
- 来週(9月7日
9月11日)の日経平均の予想レンジは6万35006万6500円程度とされ、キオクシアなどAI・半導体株の底堅さが支えとなるか、原油価格や長期金利の上昇が重荷となるかが焦点となる(ザイ・オンライン)。 - 日銀は9月17・18日の金融政策決定会合で0.25%の利上げ・政策金利1.25%への引き上げを想定していると報じられており、市場の織り込みは高水準で推移している。会合までの要人発言や経済指標が思惑を左右しそうだ。
- ドル円は155円台を軸に、強い米雇用統計を受けた早期利上げ観測の再燃と、日銀の利上げ観測・為替介入警戒感がせめぎ合う展開になるかが注目される。
- 日経平均は25日線(6万6067円)・50日線(6万6634円)を上回れるかが目先の焦点で、超えられなければ戻り待ちの売りに押される可能性がある。
- 本レポート作成時点で、来週固有の主要決算発表・新規上場に関する確定情報は確認できなかった。

