前回からの変化

前日(2026-10-17)との比較である。前回は16日のNY終盤の動きを伝えた。今回は土曜で主要市場が閉まっていたため、新しい値動きはなく、週末に出た材料と来週の予定が中心になる。

変わったこと(変化・新規)

  • 前回は「週明けの材料は原油相場と中東情勢、米長期金利」と書いた。土曜に、ホルムズ海峡で船舶が攻撃を受けたとの報道が続き、米国とイランの双方が海峡の管理を主張した。ブレント原油が1バレル110ドルに達したとも伝えられている(Al Jazeera)
  • トランプ米大統領が17日、9月に成立したロシア・イラン制裁法に基づく新たな制裁の発動を見送る大統領令に署名した(Euronews)
  • フランスで17日、物価高に抗議する全国デモに約55万人(労組発表は80万人)が集まり、一部が暴徒化した。財経新聞は、財政不安によるユーロ売りがドルを下支えするとみている(Euronews、財経新聞)
  • FRBは17日から29日まで、金融政策に関する発言を控えるブラックアウト期間に入った(みんかぶFX)

昨日と同じこと(継続)

  • ドル円は158円を中心としたもみ合いが続き、159円には届かなかった。新たな為替介入の事実は確認されていない
  • 原油高と日米の金利差が円安圧力になり、介入への警戒と日銀の追加利上げ観測が上値を抑える構図は前回と同じである

要因の連続性

  • 継続要因: 中東情勢を背景とした原油高と米長期金利の高止まり。16日の米10年債利回りは5.09パーセントで、12月の利上げ確率は74.3パーセントまで高まっていると報じられた(BNN Bloomberg)
  • 新規要因: ホルムズ海峡の船舶被害の拡大と、ロシア制裁を見送る米国の方針、フランスの政情不安。いずれも月曜の寄り付きの材料になりうる
  • 解消した要因: 前回の焦点だったウォーシュFRB議長の発言と日銀総裁挨拶は通過した。以後はブラックアウト期間で、高官の発言による材料は出にくい

為替サマリー

通貨ペア 16日NY終盤 16日の値幅 先週の値幅
ドル円 158円05銭前後 157円70銭〜158円34銭 157円55銭〜158円75銭
ユーロドル 1.1233ドル 1.1208〜1.1269ドル 確認できず
ユーロ円 177円54銭 177円15銭〜177円97銭 確認できず
ポンドドル 1.331ドル前後 1.3268〜1.3372ドル 確認できず

水準は16日のNY市場の終盤(17日午前4時台)の報道による。17日(土)は主要市場が休場で、新しい終値はない(ザイFX!: NY為替・原油概況、財経新聞: 為替週間見通し)。ドル指数と人民元は信頼できる数値を確認できなかった。

ドル円の動き

先週のドル円は、週初に「原油高と米インフレ指標への警戒感」から158円75銭まで上昇した。その後は日銀の利上げ観測が重しとなり、157円55銭まで下げた。週を通じて158円を中心に動き、16日は前回のとおり157円70銭まで下げた後に買い戻された(財経新聞)。

週末のオプション市場では、ドル円の予想変動率(インプライド・ボラティリティ。先行きの値動きの大きさを織り込んだ指標)が下がった。1か月物は7.71パーセントから7.58パーセント、3か月物は7.99パーセントから7.87パーセントへ低下し、レンジ相場を見込んでオプションを売る動きが強まったとされる(財経新聞)。

その他の主要通貨

  • ユーロ: ユーロドルは16日に1.1208〜1.1269ドルで推移した。フランスの大規模デモと財政不安が、週明けのユーロの重しになるとの見方がある(財経新聞)
  • ポンド: 21日に英9月CPIが予定され、市場予想は前年比3.4パーセント(前月3.1パーセント)と、原油高で加速する見込みである。ベイリー総裁がインフレ圧力が強まれば利上げの必要性が高まると述べており、11月会合での利上げが約92パーセント織り込まれていると伝えられている(みんかぶFX)
  • 新興国: 22日にトルコ中銀の政策金利発表があり、100ベーシスポイント(1.00ポイント)の利下げで36パーセントになるとの予想がある(外為どっとコム)
  • 豪ドルとアジア通貨: 新しい信頼できる数値は確認できなかった

当局の姿勢と介入

16日から17日にかけて、財務相や財務官の新しい為替発言、および新たな介入の事実は確認できなかった。

背景として、日米両政府が7月31日に協調して円買い介入をしたと片山財務相が発表した、との報道がある。協調介入は2011年以来15年ぶりとされる(熊本日日新聞)。当局は円安の局面で警戒を強めているため、158円台での介入観測が上値を抑えている。ただし今回の報道では、この水準での新たな発言は確認できていない。

FRBは17日から29日までの発言自粛期間に入る。10月27〜28日のFOMCを前に、高官から新しい手がかりが出にくい状況になる(みんかぶFX)。外為どっとコムは、10月の利上げ観測が最近のFRB発言で後退したとみている(外為どっとコム)。

ポジションと相場観

財経新聞は、来週のドル円予想レンジを155円00銭〜161円00銭とし、「米国経済の先行き不透明感でドル売り圧力が出うる一方、原油高と日米金利差が下値を支え、ドルは下げづらい」との見方を示している(財経新聞)。外為どっとコムは、日本の9月の全国CPI(23日)を受けて、12月の日銀利上げ観測が強まるかを注目点に挙げている(外為どっとコム)。

IMM通貨先物の投機筋ポジション(CFTCが毎週金曜に公表する、通貨先物の大口投機家の持ち高)の最新値は、信頼できる数字を確認できなかった。

円安は輸入物価を通じて家計の負担を増やし、輸出企業の業績や海外資産の円換算額には追い風となる。円高はその逆に働く。

テクニカル分析(ドル円)

先週の高値は158円75銭、安値は157円55銭だった。前回伝えたピボットポイント(前日の高値・安値・終値から算出する売買の目安)は157円96銭で、上値の目処は158円21銭と158円44銭、下値の目処は157円73銭と157円48銭だった。157円55銭付近が先週の下値の支えで、158円75銭付近が上値の目安になる。移動平均線やRSIの最新値は確認できなかった。

今夜の注目イベント

18日(日)は主要な為替市場が閉まっており、予定された指標はない。週明けの流れは次のとおり。

  • 19日(月)11時: 中国の7〜9月期GDP。予想は前年比4.4パーセント(前回4.3パーセント)。同日21時30分にはカナダの9月CPIがある(財経新聞)
  • 21日(水): 英9月CPI。23日(金)8時30分に日本の9月全国CPI、夜に米10月PMI速報値がある(みんかぶFX、財経新聞)