前回からの変化

前回(2026-10-18)との比較である。前回は土曜時点で、週末の材料と来週の予定が中心だった。本日は日曜をはさんだ月曜の早朝で、主要市場は再開したばかりであり、ドル円の新しい終値や高値・安値は確認できていない。

変わったこと(変化・新規)

  • 前回は「AI関連企業の信用不安は米株の材料」にとどまっていたが、日経平均の夜間先物が金曜の終値(6万5,324円)から約1,700円安の6万3,617円前後に下げ、リスク回避の円買いが意識されやすい状況になった(朝5分、米国株メモ、世界一やさしい投資の学校)
  • 米国株は16日、ナスダックが2.14%安で週間では4.5%の下落となり、半導体株指数(SOX)は3.83%安で8営業日続落した。コアウィーブは週間で25%下げた(世界一やさしい投資の学校)
  • 日銀の小枝審議委員が、物価上振れのリスクを踏まえれば利上げに過度に慎重になる必要はないと発言したと報じられた。12月の追加利上げを意識させる内容である(外為どっとコム)
  • 来週の中銀会合の日程が具体的になった。FRBは28日、ECBは29日、日銀は30日に政策を決める(ザイFX!)

昨日と同じこと(継続)

  • ドル円は158円を中心としたもみ合いで、159円には届いていない。新たな為替介入の事実は確認されていない
  • 原油高と日米金利差が円安圧力になり、日銀の追加利上げ観測と介入警戒が上値を抑える構図は前回と同じ。米10年債利回りは16日に5.081%で、5%台の高水準が続く(世界一やさしい投資の学校)
  • FRB高官は29日まで金融政策に関する発言を控える期間にあり、新しい手がかりは出にくい

要因の連続性

  • 継続要因: 中東情勢を背景とした原油高。WTI原油先物は16日の終値が101.41ドルで5営業日続伸し、ホルムズ海峡での商船への攻撃も続いている。ブレント原油は110ドルに達したと伝えられた(Al Jazeera)
  • 新規要因: AI関連企業の信用不安による株安と、日銀の12月利上げを意識させる審議委員発言。いずれも円高方向に働きうる。外為どっとコムは、AI企業の信用不安は米国債買いによる米金利の低下を通じてドル円の下落要因になりうると整理している(外為どっとコム)
  • 解消した要因: 前回の焦点だったウォーシュFRB議長の発言と日銀総裁の挨拶は通過した。今週は主要な中央銀行の政策決定がなく、材料は中国GDPや各国のCPI、PMIが中心になる

為替サマリー

通貨ペア 16日NY終盤 16日の値幅 前回の値
ドル円 158円05銭前後 157円70銭〜158円34銭 同左(土曜は休場)
ユーロドル 1.1233ドル 1.1208〜1.1269ドル 同左
ユーロ円 177円54銭 177円15銭〜177円97銭 同左
ポンドドル 1.331ドル前後 1.3268〜1.3372ドル 同左

水準は16日のNY市場の終盤(17日午前4時台)の報道による。月曜の早朝の取引で、新しい終値は確認できていない。ドル指数と人民元も信頼できる数値を確認できなかった(ザイFX!: NY為替・原油概況、財経新聞: 為替週間見通し)。

ドル円の動き

16日のNY市場までのドル円は158円前後で、新しい値動きは前回の整理から変わらない。東京時間の週明けは、日経平均先物が金曜の終値から約1,700円安と大きく下がっており、株安がリスク回避の円買いを誘うかが焦点になる(筆者の整理)。一方で、原油高と日米金利差は円安に働く力として残っており、両方の力が綱引きをする局面とされる(外為どっとコム)。

外為どっとコムは、米金利と日銀の利上げ観測がドル円の方向を左右するとし、上昇要因として米物価の再加速と米金利の反発を挙げた。下落要因としては、AI企業の信用不安による米国債買いと、日銀の追加利上げ観測の強まりを挙げている(同上)。

その他の主要通貨

  • ユーロ: 17日にフランスで物価高への大規模デモがあり、財政不安が週明けのユーロの重しになるとの見方が出ている。新しいレートは確認できていない(財経新聞)
  • ポンド: 21日に英9月CPIが発表される。前回伝えた予想は前年比3.4%(前月3.1%)で、20日には英雇用統計もある(ザイFX!)
  • 新興国やアジア通貨: 新しい信頼できる数値は確認できなかった

当局の姿勢と介入

週末から月曜早朝にかけて、財務相や財務官の新しい為替発言、および新たな介入の事実は確認できなかった。7月31日に日米が協調して円買い介入をしたと報じられており、158円台での介入警戒が上値を抑えているとの見方は前回から変わらない。

日銀では、小枝審議委員が物価の上振れリスクを踏まえれば利上げに過度に慎重になる必要はないと述べたと報じられた(外為どっとコム)。これは12月の追加利上げ観測を支える発言である。日銀は29〜30日に会合を開く予定で、決定は30日である(ザイFX!)。FRBは27〜28日の会合に向けて発言を控える期間にあり、決定は28日である。

ポジションと相場観

予想レンジは、世界一やさしい投資の学校が156円50銭〜159円00銭とした。前回紹介した財経新聞の155円00銭〜161円00銭より狭い(世界一やさしい投資の学校、財経新聞)。

IMM通貨先物の投機筋ポジション(CFTCが毎週金曜に公表する、通貨先物の大口投機家の持ち高)の最新値は、信頼できる数字を確認できなかった。

円安は輸入物価を通じて家計の負担を増やし、輸出企業の業績や海外資産の円換算額には追い風となる。円高はその逆に働く。AI関連株の下落は、円高になれば日本の輸出株にとって二重の逆風になる(筆者の整理)。

テクニカル分析(ドル円)

先週の高値は158円75銭、安値は157円55銭で、16日の値幅は157円70銭〜158円34銭だった。157円55銭付近が先週の下値の支え、158円75銭付近が上値の目安になる点は前回から変わらない。移動平均線やRSIの最新値は確認できなかった。

今夜の注目イベント

  • 19日(月)11時: 中国の7〜9月期GDP。予想は前年比4.4%(前回4.3%)。同日21時30分にはカナダの9月CPI、日本時間23時には米NAHB住宅市場指数が出る(ザイFX!、外為どっとコム)
  • 20日(火): 英雇用統計と日本の国債入札。21日(水)に英9月CPIと米国債入札(20年債)、メタとテスラの決算が重なり、市場が動きやすい日とされる(世界一やさしい投資の学校)
  • 23日(金): 日本の9月全国CPIと、日米欧の10月PMI(購買担当者景気指数)の速報値